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129話
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「なんでしょう」
「その写真を公表する代わりに、ながめさんとヤイバさんのお二人で幼馴染を暴露する生放送をするのは如何でしょうか」
「なるほど。でもそれ燃えません?」
幼馴染だということが葵にバレた以上、世間に公表した所で特に問題は無い。
だが、ゆめなま所属のVtuberはアイドル的要素が非常に強い。なのに幼馴染の男が居ました。しかもそれがたまにコラボしている仲の良いVtuberでしたってのは不味くないか?
「大丈夫です。今の炎上を鎮火するために公表したって体で許されるはずなので。それに、リアル幼馴染なんてカップリング大好きなVtuberファンからしたら最高のおやつですし。ガチ恋ファンは減るかもしれませんが、トータルでは確実にプラスです」
と思ったらまるで用意されていたかのような丁寧な回答が返ってきた。
確かに俺とアスカの組み合わせが歓迎されているあたり大丈夫か……
「で、俺はその交換条件で全然オッケーなんだけど、葵は大丈夫なの?」
「写真見せられるくらいならそれで……」
「ってことでそこコラボ決定です。早速今から始めましょうか」
「「え?」」
「ここにちゃんと水晶ながめさん用のアプリが入ったスマホがあるのでオフコラボであれば今からでもできます。善は急げってことで」
「村上さん!なんで持ってるんですか!それに配信するなら心の整理とか準備とか必要だよ!!」
「準備されたら面白みが半減するじゃないですか。それに、マネージャーとしていつでもコラボ配信が始められるようにライバー用スマホを持っておくのは当然です」
「ええ……で、話題とかはどうするのさ」
「ここに沢山いるじゃないですか。話題を生み出すプロの方々が」
「私たちの配信に皆を付き合わせるの?迷惑じゃない?」
「既に今更だと思います。そうじゃなくても奏多さんとオーサキさんは乗り気のようですし」
「任せろ!!!10時間でも100時間でも話題を提供してやるぞ!!!!」
「こんな面白い配信、手助けするに決まってるよね」
「とのことです」
「分かりました……一真は大丈夫?」
「当然。今すぐに始めよう」
「ってことで早速始めましょう!!!!」
「「「「おー!!!!!!!」」」」
というわけで正体バレからほんの30分で配信が始まることになってしまった。
「えっと……はい、お久しぶりです。水晶ながめです。よろしくおねがいします」
配信が始まった直後、ながめは凄く気まずそうな声で挨拶をしていた。
「まずは、しばらく配信せず、ツリッターも投稿していなくてごめんなさい。皆には本当に心配させてしまいました。でも、もう大丈夫。これからはいつも通り配信をしていく予定だから」
コメント欄を見てみると、復活したことを歓迎するコメントでいっぱいだった。
それでも1個2個くらいはゆめなまを裏切った女がどうしてのこのこ戻ってきたんだというコメントがあったが、基本的に炎上は解決したものと考えて良いだろう。本当に良かった。
「さて、私の皆に言いたいことは言ったわけだし、後1時間くらいはいつも通り雑談配信でもしようか。そうだね、迷惑をかけた事だし今日は何でも質問に答えるよ。公序良俗に反しない範囲でだけど。コメントだと負いきれないからマシュマロに皆コメントして」
リスナーの暖かいコメントを見て落ち着いたのか、いつも通りの配信になってきていた。
「えっ?どうしました?」
のだが、後ろに立っていた村上さんが突然ながめの肩を叩き、無言で俺の事を指さした。
「……本当にやるんですか?。あっはい。えっとね、復帰が重大発表みたいな言い方をしていたんですけど、実はこれじゃないです。いや、多分これも重大発表なんだけどね。ってことで重大発表をするのでよろしくお願いします」
そう言った後、俺は隣に呼ばれ、配信画面に九重ヤイバの姿を映した。
「九重ヤイバだ。よろしく」
俺が声を発した瞬間、コメント欄が一気に加速した。
「その写真を公表する代わりに、ながめさんとヤイバさんのお二人で幼馴染を暴露する生放送をするのは如何でしょうか」
「なるほど。でもそれ燃えません?」
幼馴染だということが葵にバレた以上、世間に公表した所で特に問題は無い。
だが、ゆめなま所属のVtuberはアイドル的要素が非常に強い。なのに幼馴染の男が居ました。しかもそれがたまにコラボしている仲の良いVtuberでしたってのは不味くないか?
「大丈夫です。今の炎上を鎮火するために公表したって体で許されるはずなので。それに、リアル幼馴染なんてカップリング大好きなVtuberファンからしたら最高のおやつですし。ガチ恋ファンは減るかもしれませんが、トータルでは確実にプラスです」
と思ったらまるで用意されていたかのような丁寧な回答が返ってきた。
確かに俺とアスカの組み合わせが歓迎されているあたり大丈夫か……
「で、俺はその交換条件で全然オッケーなんだけど、葵は大丈夫なの?」
「写真見せられるくらいならそれで……」
「ってことでそこコラボ決定です。早速今から始めましょうか」
「「え?」」
「ここにちゃんと水晶ながめさん用のアプリが入ったスマホがあるのでオフコラボであれば今からでもできます。善は急げってことで」
「村上さん!なんで持ってるんですか!それに配信するなら心の整理とか準備とか必要だよ!!」
「準備されたら面白みが半減するじゃないですか。それに、マネージャーとしていつでもコラボ配信が始められるようにライバー用スマホを持っておくのは当然です」
「ええ……で、話題とかはどうするのさ」
「ここに沢山いるじゃないですか。話題を生み出すプロの方々が」
「私たちの配信に皆を付き合わせるの?迷惑じゃない?」
「既に今更だと思います。そうじゃなくても奏多さんとオーサキさんは乗り気のようですし」
「任せろ!!!10時間でも100時間でも話題を提供してやるぞ!!!!」
「こんな面白い配信、手助けするに決まってるよね」
「とのことです」
「分かりました……一真は大丈夫?」
「当然。今すぐに始めよう」
「ってことで早速始めましょう!!!!」
「「「「おー!!!!!!!」」」」
というわけで正体バレからほんの30分で配信が始まることになってしまった。
「えっと……はい、お久しぶりです。水晶ながめです。よろしくおねがいします」
配信が始まった直後、ながめは凄く気まずそうな声で挨拶をしていた。
「まずは、しばらく配信せず、ツリッターも投稿していなくてごめんなさい。皆には本当に心配させてしまいました。でも、もう大丈夫。これからはいつも通り配信をしていく予定だから」
コメント欄を見てみると、復活したことを歓迎するコメントでいっぱいだった。
それでも1個2個くらいはゆめなまを裏切った女がどうしてのこのこ戻ってきたんだというコメントがあったが、基本的に炎上は解決したものと考えて良いだろう。本当に良かった。
「さて、私の皆に言いたいことは言ったわけだし、後1時間くらいはいつも通り雑談配信でもしようか。そうだね、迷惑をかけた事だし今日は何でも質問に答えるよ。公序良俗に反しない範囲でだけど。コメントだと負いきれないからマシュマロに皆コメントして」
リスナーの暖かいコメントを見て落ち着いたのか、いつも通りの配信になってきていた。
「えっ?どうしました?」
のだが、後ろに立っていた村上さんが突然ながめの肩を叩き、無言で俺の事を指さした。
「……本当にやるんですか?。あっはい。えっとね、復帰が重大発表みたいな言い方をしていたんですけど、実はこれじゃないです。いや、多分これも重大発表なんだけどね。ってことで重大発表をするのでよろしくお願いします」
そう言った後、俺は隣に呼ばれ、配信画面に九重ヤイバの姿を映した。
「九重ヤイバだ。よろしく」
俺が声を発した瞬間、コメント欄が一気に加速した。
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