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事件
しおりを挟むセットがズタズタに破壊されていたのだ。
衣装の方は一切手が付けられておらず無事だったが。
教室にやってきた生徒が次々と惨状に気付き動揺が広がっていく。
そんな中遅れて委員長がやって来てこの惨状に気付いた。
彼はセットが破壊されていたことによる怒りや悲しみ、嘆き等の負の感情が蔓延していたこのクラスを取りまとめようとした。
しかし全く上手く行かない。正気を失った人間を取りまとめるなんてことは普通の委員長には難しい。
ついに喧嘩が始まった。元々荒っぽい気性のクラスメイト同士が犯人探しを始め、お互いがお互いを疑った結果喧嘩が起こったのだ。
この喧嘩を皮切りにより一層騒動が大きくなった。クラスメイトが泣き、喚き、叫び、殴る。そんな最悪の状況がここにはあった。
そんな状況を収めようと委員長は考えた。しかしここまで大きくなってしまったら複数人で力ずくで収める以外に方法は存在しない。
そして彼自身もこの惨状に対する怒りが込み上げており平静ではないのだろうが。
内心では犯人は誰なんだ絶対に問い詰めてやると決心しているのかもしれない。もしかしたら人道にはずれた復讐なんてことをしようと考えているのかもしれない。
まあ犯人というものはどこを探しても見つからないのだが。俺がシステムを弄って破壊したのだからな。
さて、彼はこの状況をどうするのだろうか。
彼は大きく深呼吸をした。
そして教室の前に立った。
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