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3章
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「今回は誠にお気の毒ですが・・・・・・」
「彼は病気なので仕方ないのです」
「子どもがやったことなので・・・・・・」
「ふざけるな! 冗談じゃない!」
「そうですよ。どう責任取ってくれるのかしら?」
自宅のリビングで罵る声と自己保身に走る言葉。
私達家族はそんな態度に許せないでいた。
「これで手打ちにできないでしょうか?」
札束がどれくらいだろうか机にいくつも壇のように積み上げられていく。
今でも覚えている。
その憎しみを一生引きずることになった。
身内贔屓になるが、私の妹を自慢したい。
私より八つ下だ。
中学生なのに大人びてて、目鼻立ちもいいし、背が高い、スタイルが良かった。
それに成績もよく、先生からの評判も良かった。
偏屈な私にも優しかった。
妹に対してコンプレックスを持っていないかって言われたら嘘になる。
でも歳の離れた妹だから可愛い。
私達姉妹はゲームやアニメの話でよく盛り上がっていた。
「おねーちゃーん、手加減してよー」
「いやだねー。負けたくないなら努力しな」
軽口言い合うほど仲がよかった。
妹は学校でずっと学級委員長をしていた。
入学してからほぼ固定するかのように。
妹に「学級委員長なんかキツくない?」と聞いたら「内申点稼ぎのためにやってるの。いい子ちゃんやっとけば何かあった時に目をつぶってくれるし」と妹らしい考え方が返ってきた。
そして――田丸くん係というものも任されるようになった。
田丸というのは妹が中三の時に引っ越してきた男子。
清潔感がない、男女問わずちょっかいかける、教室で暴れたり癇癪を起こしたりする、授業を妨害する・・・・・・・とにかく評判の悪い人だった。
妹曰く「読み書きのレベルが小学生低学年並」
田丸の行動はあっという間に学校中で広まった。
ある男子は田丸が筆箱を忘れたので筆記用具を貸したらすぐに壊された。
ある女子は胸を触られた。
そして妹は田丸の席でずっと一緒にさせられていた。
妹も田丸から抱きつかれたり、筆記用具を取られたり、殴られたりしていた。
三ヶ月の間でこれだけの問題を起こしている。
日に日に妹をはじめ同級生達が田丸にやられている。授業にならない。
「お姉ちゃん、もうクラスでボイコットしようって話になってる。私もう無理・・・・・・」
田丸に関する愚痴が増えていく。
保護者間でも学校にクレームが来ているとのこと。
夏休み前の三年生向け保護者会で田丸に関して議題がでた。
私と母が出席した。
今のクラスの現状を担任が話した。
一言で言うと「田丸くんは病気でトラブルを引き起こしてるので、仕方ない。それに田丸くんと生徒達には世の中色々な人がいると学んで欲しい」だった。
担任に対して保護者達は当然納得いかない。
「対策してくれ」
「うちの子は殴られたんです! 筆記用具壊されたんですよ。弁償してくださいな」
母は「うちの娘は田丸くんのお世話係扱いされていて疲れ切っている。あんな元気だった娘が日に日に精神がやつれてるんですよ。なんとか引き離してください。それかしかるべき所へ行ってください」と叫ぶように担任に訴えた。
担任は「田丸くんは高村さんを気に入ってるみたいですから。それにうちのクラスにいれたのは親御さんの希望なので・・・・・・」と答えた。
これだとまるでクラスの平穏の為に卒業まで妹が犠牲者になれと言っているようなものだ。
何が「世の中には色々な人がいるから学んでくれ」だよ。
田丸の勉強の為に練習台扱いされるなんて妹や他のクラスメイト達からすると真平ごめんな話である。
担任の言動に保護者会に出席した人達の間で落胆と呆れ。
「担任の言う通り、うちの子は病気なんです! 仕方ないじゃないですか! 差別する気ですか! 何で皆さん理解してくださらないのです?」
その時いたのは田丸の母だったと思う。
女性のヒステリックな声だったから。
体育館中に響いてたの今でも覚えている。
そこから保護者同士で言い合いになってた。
保護者会が終わっても田丸によるトラブルは続いていた。
逆に保護者同士と田丸を除くクラスの結束が強くなってた。
夏休み初日、田丸うちの家にやってきた。しかも朝から。
私は今まできちんと田丸の顔見てなかったが、妹の言う通り、清潔感ない、髪の毛ボサボサで赤のジャージ姿。
しかもニヤニヤしていた。
妹じゃなくても私も逃げたい。生理的に無理だった。
妹は家なんて教えてないのにと困惑していた。
「ぐへへ、おねーさんびじんねぇー。喉乾いたからなんか飲みもんちょーだい」
「おねーさん何歳? 何が好き? 俺は赤が好き! 彼氏いるの?」
開口一番飲み物の要求で開いた口が塞がらない。
しかも矢継ぎ早に質問してきて怖い。
「しーちゃん、ぐへへきたよー」
馴れ馴れしくうちの妹をあだ名で呼ぶなと怒りポイント一点。
妹は「やめてーっ! こないで!」と声を張り裂ける。
私も「やめんかい!」と田丸を阻止する。
そんなのお構いなしに田丸が徐に妹の胸を触ろうとした瞬間――。
「うちの娘達に何してくれんじゃー!!」
奥で草むしりしてた父が箒片手に田丸に詰め寄る。
「お前が悪名高い田丸か!」
「ぶへへ、俺そんなに有名人ですか? いやー、この間も知らない人に声かけられたんですよねー」
父の質問に田丸はニヤついて答えた。
ここで怒りポイントまた一点。
「とっととけえれ!! 今度うちに来たら警察呼ぶからな!」
鬼の形相で田丸を追いだす父。
それに対して田丸は「また来るねー」と自転車で逃走した。
父は「二度と来るな!」と捨て台詞を吐く。
田丸が来た事は保護者の連絡網にあっという間にきた。
私の家以外にも、うちに来たという話がその日の夜までに六件あった。
夏休みで塾行く子が多いので、そこですぐに情報が広がった。
田丸が来ても困るので、私達家族は夏休みの間だけでも父の実家へ避難した。
私と両親が通勤するのに影響ない距離だったのがラッキーである。
田丸来襲の件を受けて、妹以外にも他の同級生達も塾や部活で忙しくしたり、祖父母の家に避難したりと似たような事をしていた。
ひとまず妹は平穏に夏休み過ごせた。
さすがにここまで来ないだろうから。
夏休み明けが最悪だったと妹が言っていた。
田丸の家族が「息子をいじめるんですぅ」と担任に泣きついてたそうだ。
妹は散々言われたらしく、下を向いて家に帰ってきた。
これ以上に妹に追い討ちをかけることが続いた。
修学旅行の班決めである。
毎年十月の半ばに二泊三日で沖縄にいくのが恒例だった。
私の時もそうだった。
妹は「中学最後なので、修学旅行では田丸と別にして欲しい」と夏休み前の保護者面談で、担任に言っていた。
担任はごねていたがしぶしぶ了承していた。
――しかしその約束はあっさり破られた。
「し、しーちゃんが・・・・・・汐里が学校で窓から突き落とされたの・・・・・・早く帰ってきて!」
「彼は病気なので仕方ないのです」
「子どもがやったことなので・・・・・・」
「ふざけるな! 冗談じゃない!」
「そうですよ。どう責任取ってくれるのかしら?」
自宅のリビングで罵る声と自己保身に走る言葉。
私達家族はそんな態度に許せないでいた。
「これで手打ちにできないでしょうか?」
札束がどれくらいだろうか机にいくつも壇のように積み上げられていく。
今でも覚えている。
その憎しみを一生引きずることになった。
身内贔屓になるが、私の妹を自慢したい。
私より八つ下だ。
中学生なのに大人びてて、目鼻立ちもいいし、背が高い、スタイルが良かった。
それに成績もよく、先生からの評判も良かった。
偏屈な私にも優しかった。
妹に対してコンプレックスを持っていないかって言われたら嘘になる。
でも歳の離れた妹だから可愛い。
私達姉妹はゲームやアニメの話でよく盛り上がっていた。
「おねーちゃーん、手加減してよー」
「いやだねー。負けたくないなら努力しな」
軽口言い合うほど仲がよかった。
妹は学校でずっと学級委員長をしていた。
入学してからほぼ固定するかのように。
妹に「学級委員長なんかキツくない?」と聞いたら「内申点稼ぎのためにやってるの。いい子ちゃんやっとけば何かあった時に目をつぶってくれるし」と妹らしい考え方が返ってきた。
そして――田丸くん係というものも任されるようになった。
田丸というのは妹が中三の時に引っ越してきた男子。
清潔感がない、男女問わずちょっかいかける、教室で暴れたり癇癪を起こしたりする、授業を妨害する・・・・・・・とにかく評判の悪い人だった。
妹曰く「読み書きのレベルが小学生低学年並」
田丸の行動はあっという間に学校中で広まった。
ある男子は田丸が筆箱を忘れたので筆記用具を貸したらすぐに壊された。
ある女子は胸を触られた。
そして妹は田丸の席でずっと一緒にさせられていた。
妹も田丸から抱きつかれたり、筆記用具を取られたり、殴られたりしていた。
三ヶ月の間でこれだけの問題を起こしている。
日に日に妹をはじめ同級生達が田丸にやられている。授業にならない。
「お姉ちゃん、もうクラスでボイコットしようって話になってる。私もう無理・・・・・・」
田丸に関する愚痴が増えていく。
保護者間でも学校にクレームが来ているとのこと。
夏休み前の三年生向け保護者会で田丸に関して議題がでた。
私と母が出席した。
今のクラスの現状を担任が話した。
一言で言うと「田丸くんは病気でトラブルを引き起こしてるので、仕方ない。それに田丸くんと生徒達には世の中色々な人がいると学んで欲しい」だった。
担任に対して保護者達は当然納得いかない。
「対策してくれ」
「うちの子は殴られたんです! 筆記用具壊されたんですよ。弁償してくださいな」
母は「うちの娘は田丸くんのお世話係扱いされていて疲れ切っている。あんな元気だった娘が日に日に精神がやつれてるんですよ。なんとか引き離してください。それかしかるべき所へ行ってください」と叫ぶように担任に訴えた。
担任は「田丸くんは高村さんを気に入ってるみたいですから。それにうちのクラスにいれたのは親御さんの希望なので・・・・・・」と答えた。
これだとまるでクラスの平穏の為に卒業まで妹が犠牲者になれと言っているようなものだ。
何が「世の中には色々な人がいるから学んでくれ」だよ。
田丸の勉強の為に練習台扱いされるなんて妹や他のクラスメイト達からすると真平ごめんな話である。
担任の言動に保護者会に出席した人達の間で落胆と呆れ。
「担任の言う通り、うちの子は病気なんです! 仕方ないじゃないですか! 差別する気ですか! 何で皆さん理解してくださらないのです?」
その時いたのは田丸の母だったと思う。
女性のヒステリックな声だったから。
体育館中に響いてたの今でも覚えている。
そこから保護者同士で言い合いになってた。
保護者会が終わっても田丸によるトラブルは続いていた。
逆に保護者同士と田丸を除くクラスの結束が強くなってた。
夏休み初日、田丸うちの家にやってきた。しかも朝から。
私は今まできちんと田丸の顔見てなかったが、妹の言う通り、清潔感ない、髪の毛ボサボサで赤のジャージ姿。
しかもニヤニヤしていた。
妹じゃなくても私も逃げたい。生理的に無理だった。
妹は家なんて教えてないのにと困惑していた。
「ぐへへ、おねーさんびじんねぇー。喉乾いたからなんか飲みもんちょーだい」
「おねーさん何歳? 何が好き? 俺は赤が好き! 彼氏いるの?」
開口一番飲み物の要求で開いた口が塞がらない。
しかも矢継ぎ早に質問してきて怖い。
「しーちゃん、ぐへへきたよー」
馴れ馴れしくうちの妹をあだ名で呼ぶなと怒りポイント一点。
妹は「やめてーっ! こないで!」と声を張り裂ける。
私も「やめんかい!」と田丸を阻止する。
そんなのお構いなしに田丸が徐に妹の胸を触ろうとした瞬間――。
「うちの娘達に何してくれんじゃー!!」
奥で草むしりしてた父が箒片手に田丸に詰め寄る。
「お前が悪名高い田丸か!」
「ぶへへ、俺そんなに有名人ですか? いやー、この間も知らない人に声かけられたんですよねー」
父の質問に田丸はニヤついて答えた。
ここで怒りポイントまた一点。
「とっととけえれ!! 今度うちに来たら警察呼ぶからな!」
鬼の形相で田丸を追いだす父。
それに対して田丸は「また来るねー」と自転車で逃走した。
父は「二度と来るな!」と捨て台詞を吐く。
田丸が来た事は保護者の連絡網にあっという間にきた。
私の家以外にも、うちに来たという話がその日の夜までに六件あった。
夏休みで塾行く子が多いので、そこですぐに情報が広がった。
田丸が来ても困るので、私達家族は夏休みの間だけでも父の実家へ避難した。
私と両親が通勤するのに影響ない距離だったのがラッキーである。
田丸来襲の件を受けて、妹以外にも他の同級生達も塾や部活で忙しくしたり、祖父母の家に避難したりと似たような事をしていた。
ひとまず妹は平穏に夏休み過ごせた。
さすがにここまで来ないだろうから。
夏休み明けが最悪だったと妹が言っていた。
田丸の家族が「息子をいじめるんですぅ」と担任に泣きついてたそうだ。
妹は散々言われたらしく、下を向いて家に帰ってきた。
これ以上に妹に追い討ちをかけることが続いた。
修学旅行の班決めである。
毎年十月の半ばに二泊三日で沖縄にいくのが恒例だった。
私の時もそうだった。
妹は「中学最後なので、修学旅行では田丸と別にして欲しい」と夏休み前の保護者面談で、担任に言っていた。
担任はごねていたがしぶしぶ了承していた。
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