アストロノミー~超新星と呼ばれた十三星座~

リオン・アルバーン

文字の大きさ
7 / 16

6等星・特訓とリスク

しおりを挟む
円形劇場に着くと、烏野先輩と五角先輩が準備体操をしていた。
荷物はその辺に置いとけと言い、2人の元に行き何かを話する。

「よしっ!今日は俺が彼と特訓をしよう!」

「頼んだぞ」

勢いよく手を挙げる五角。
オリオンはそう言って、蛇好にある確認をした。

「本当に能力を1度も使ったことないのか?」

「多分、使ったことないです」

もし使っていたら、すぐに言ってますと答えると、だろうなと返される。
聞いといてその反応は酷いと思っていると、五角先輩に声をかけられた。

「愛救少年!気にすることはないぞ!」

オリオンは君の事を想って言ってるからな!と大声で言われる。

「そう、ですか」

俺は不安になりながら再び準備体操に戻った。

「準備体操が終わったら始めろ」

任せておけ!と大声で言う五角先輩。
俺は念入りに準備体操をした。

───────

あれから何分経ったのだろうか。

「はぁっ...はぁっ...」

「10分経った、1度休憩しろ」

「はっ、はい」

地面に倒れて、呼吸を整える。
円形劇場内を10分走っただけなのに、汗が尋常じゃない。
まるで砂漠で走ってるようだった。

「お~い、大丈夫か?」

「烏野先輩、なんとか...」

ほら飲めと言われ、お礼を言ってペットボトルを受け取り一気飲みすると
少し強めの炭酸がぱちぱち弾け、ほろ苦い甘さが口いっぱいに広がる。

「ぶっ、ごほっごほっ」

貰った飲み物をよく見れば、これは一部のコンビニにしか売られてない‘グリュキュ’と呼ばれる炭酸飲料だ。
誰がこんな甘ったるい飲み物を飲むんだと考えていると

「あっ、わりぃ、それオリオンのだわ」

いつもの癖で渡しっちまった!と笑って言う烏野先輩、今オリオンさんが飲むって言ったか?
嘘だろ、こんな炭酸飲料を飲む人に全然見えない、寧ろお水とかしか飲まなそう...

「ふざけてないで、水飲ませろ」

オリオンさんが烏野先輩をチョップして、グリュキュと水を取り替えてくれた。

「いって~っ」

「すみません、ありがとうございます」

「倒れられては修行の意味がない」

休憩したら再開するぞと言い、グリュキュを飲んで行ってしまった。
俺は、貰ったお水を一気に飲んで口を潤した。

その後、走っては休んではの繰り返しだった。
たまに五角先輩が一緒に走ってくれたり、烏野先輩は頑張れよ~と声をかけてくれたりしてくれていたが、
肝心のオリオンさんは...

「...」

本読んでる、教えてくれるのでは!?とツッコんでしまいそうになった。

「愛救、休憩しろ」

そして再び休憩タイムに入る。

「そろそろ俺っちたちの出番か?」

烏野がオリオンを見て言うが、まだだと返す。

「あのっ、オリオンさん、何で俺走らされているんですか?」

今更だなと言うオリオンさん、突然走るように言われたんですからと苦笑いして答えた。
鞄からスケッチブックを取り出し、何かを描き始めた。

「とりあえず、この絵で説明しよう」

オリオンさんが見せたのは蛇の絵、しかもめっちゃ可愛い、そしてその上に俺の名前が書いてある!?
どうしよう、説明より絵が気になる...

「お前、聞いてないな」

「えっ、あっ、いや」

烏野先輩がやっぱりその絵のギャップのせいだろうなと笑って言う。
この方が説明しやすいだろとスケッチブックを閉じて鞄にしまった。

「俺っちが説明してやるよ、今の愛救に足りないのは体力だ!」

「体力?」

「お前、運動苦手だろ、まだ能力を使える体力が足りねぇんだよ」

もしそんな状態で能力使ったら...と真剣な顔で言う烏野先輩

「使ったら、どうなるんですか?」

「...死ぬな」

「しっ!?」

真面目に説明しろと言われ、オリオンさんに頭を叩かれる烏野先輩

「死にはしない、ただ能力を手に入れるには体に負荷がかかるリスクがある」

今ならやめることもできるが、どうする?と聞かれる。

そんなの決まってる、今更やめるなんてことはしない!

「いえ、俺は能力を扱えるようになりたいです!」

ご指導の方、お願いします!と頭を下げて言う、その覚悟があるのなら問題はないなと言うオリオン。
俺っちたちに任せとけ!と喜んでいる烏野、燃えて来たーっ!!と叫ぶ五角。

いい先輩だなと俺は思った。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...