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宮垣という名の街【開始〜午後1時】
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かかとを揃え、姿勢を正し、これまで幾度となくやってきた敬礼をする。このゲームにおいて、確かに他者を犠牲にするという手段も用意されてはいるが、しかしながら表向きのコンセプトに沿って行動するのもまた、正当な手段である。そして、少なくともこの二人に関しては、きっと表向きのコンセプトに従っているはずだ。ならば、それを迎合すべきである。
「所属やら駐屯地を言ったところで、この場では不要のものだろうから、簡潔に名乗ろう。私は陸上自衛隊所属の池田翼陸士長であります!」
普通に名乗れば良いようなものなのだが、しかし自衛隊式に名乗る。すると、水落が「固いって――」と苦笑いを浮かべ、春日が手を差し出してくる。
「私は可能な限り平和的にこのゲームを終わらせたいと思っている。ただ、誰もがそうとは限らない。君も警戒している通り、正攻法ではない手段を用いる者も出てくるかもしれない。そのような時、君のように武器を有し、またその扱いに慣れている職種の人間がいてくれると心強い。こちらとしては同行を願いたい。いかがだろうか? 陸士長――」
やはり思った通り。この二人に関しては安全で常識的だといえよう。常軌を逸脱した考え方をしているわけでもないようだし、目指すべくところは同じらしい。簡単に人を信じるなというが、このような場面で人を疑ってばかりいたら前に進めない。池田陸士長は笑みを携えると、春日の差し出した手を握り返した。陸士長と呼ばれて嫌な気はしない。
「その考え方に関してはまったくの同意見だ。平和的にやれるのであれば、平和的にやるべきだと思う。まぁ、こいつの出番はないだろうな――」
握手を交わした後、陸士長は同日の降ろしたライフル銃の銃身をげんこつで軽く叩いてやった。実に安っぽい音が出る。
「なんせ、偽物だからね」
春日がそれを見て鼻で笑い「個別に与えられる物資がそれなら大当たりだな」と漏らし、水落が「なんせ春日さんの物資は食酢だしな」と茶々を入れる。では水落の物資は何なのかと問うと、どうやら腕時計のようだった。腕時計、食酢、レプリカのライフル銃。まったくもって物資に一貫性がない。
「さて、早速で申しわけないが陸士長――私達と【固有ヒント】の共有をしておこう。今はとにかく情報が欲しい」
春日がSGTを取り出し、同じように水落もSGTを取り出した。このSGTはスマートフォンを雛形にして作られているらしく、その形状もコンパクトだ。ショルダーバックに入れて持ち運んでもいいし、ポケットに突っ込むこともできる。二人と同じようにSGTを取り出そうとしてショルダーバックの中を漁った後、トイレで触った後にズボンのポケットにねじ込んでいたことを思い出した。
「所属やら駐屯地を言ったところで、この場では不要のものだろうから、簡潔に名乗ろう。私は陸上自衛隊所属の池田翼陸士長であります!」
普通に名乗れば良いようなものなのだが、しかし自衛隊式に名乗る。すると、水落が「固いって――」と苦笑いを浮かべ、春日が手を差し出してくる。
「私は可能な限り平和的にこのゲームを終わらせたいと思っている。ただ、誰もがそうとは限らない。君も警戒している通り、正攻法ではない手段を用いる者も出てくるかもしれない。そのような時、君のように武器を有し、またその扱いに慣れている職種の人間がいてくれると心強い。こちらとしては同行を願いたい。いかがだろうか? 陸士長――」
やはり思った通り。この二人に関しては安全で常識的だといえよう。常軌を逸脱した考え方をしているわけでもないようだし、目指すべくところは同じらしい。簡単に人を信じるなというが、このような場面で人を疑ってばかりいたら前に進めない。池田陸士長は笑みを携えると、春日の差し出した手を握り返した。陸士長と呼ばれて嫌な気はしない。
「その考え方に関してはまったくの同意見だ。平和的にやれるのであれば、平和的にやるべきだと思う。まぁ、こいつの出番はないだろうな――」
握手を交わした後、陸士長は同日の降ろしたライフル銃の銃身をげんこつで軽く叩いてやった。実に安っぽい音が出る。
「なんせ、偽物だからね」
春日がそれを見て鼻で笑い「個別に与えられる物資がそれなら大当たりだな」と漏らし、水落が「なんせ春日さんの物資は食酢だしな」と茶々を入れる。では水落の物資は何なのかと問うと、どうやら腕時計のようだった。腕時計、食酢、レプリカのライフル銃。まったくもって物資に一貫性がない。
「さて、早速で申しわけないが陸士長――私達と【固有ヒント】の共有をしておこう。今はとにかく情報が欲しい」
春日がSGTを取り出し、同じように水落もSGTを取り出した。このSGTはスマートフォンを雛形にして作られているらしく、その形状もコンパクトだ。ショルダーバックに入れて持ち運んでもいいし、ポケットに突っ込むこともできる。二人と同じようにSGTを取り出そうとしてショルダーバックの中を漁った後、トイレで触った後にズボンのポケットにねじ込んでいたことを思い出した。
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