BOOBY TRAP 〜僕らが生きる理由〜

鬼霧宗作

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闇の中からの強行突破【午後6時〜午後7時】

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「さん」

 その掛け声と同時に迷彩服がライフル銃を乱暴に床へと投げ捨てた。その扱いから察するに、やはりライフル銃は偽物だったか。もっとも、こうしてアドバンテージを得た今となっては、もはやどうでもいいことだが。

 比嘉はすでに床を蹴っていた。もちろん、バタフライナイフを捨てるなどという馬鹿な真似はしない。わざわざ相手が武器を捨てようと提案してくれたのだから、この機会を利用しない手はない。後は迷彩服にナイフを突きつけて、この場の支配は完了だ。

 どこからか扉の開くような音が聞こえた。そんなことは気にせずに、迷彩服に向かって突き進む比嘉。しかし、次の瞬間のことだった。急に足元へと抵抗がかかり、前のめりにつんのめる。なんとかバランスを保とうとしたが、勢いのついていた体を止めることができず、そのまま転んでしまった。それでも、しっかりと足首の抵抗が感じられた。いいや、抵抗ではない。何者かに足首を掴まれているのだ。

「――今ので明らかになったな。どうやら、君のことは信頼できないらしい」

 迷彩服が後ろに下がり、そしてスーツ姿が前に出てくる。

「俺の作戦がばっちり決まったな! うん、俺の考えた作戦がぁ、見事に決まったなぁ! 聞いてますぅ? 女子のみなさん、聞いてますぅ?」

 背後から聞こえた声に、倒れたまま振り返る。そこには二人の男の姿があった。足首を掴んでいるのは関西弁らしきイントネーションの男。もう一人は金髪の男で、今まさに比嘉の腕を取り、拘束しようとしていた。転んだ拍子で取り落としてしまったバタフライナイフは、比嘉のことを哀れむかのごとく、教室の隅に転がっていた。なすすべもなく拘束された比嘉。

「この学校を調べさせてもらったが、出入り口がふたつしかないようだった。しかも、正面玄関側には、恐らく罠が発動した後だろう。大きな穴が口を開けていた。ゆえに、学校へと侵入ルートはグラウンド側に限られる。ならば、そこで待ち伏せをされる可能性がかなり高い」

 まるで全てを見透かしていたように口を開くスーツ姿。まさか――まさか、こいつらにハメられたというのか。

「逆を言ってしまえば、グラウンド側の出入り口以外は手薄になるだろうと予測できた。だから、グラウンド側の出入り口以外のところから、先発隊の侵入を試みたわけだ」

 先発隊――。てっきり、比嘉は迷彩服とスーツ姿が先発隊だと思い込んでいたが、その先に学校に侵入したやつらがいたということか。すなわち、金髪と関西弁が先発隊なのだろう。
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