BOOBY TRAP 〜僕らが生きる理由〜

鬼霧宗作

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朝日に包まれながら【午前7時】

朝日に包まれながら【午前7時】1

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【午前7時 春日士郎 小学校近郊】

 動くのは夜が明けてからにしよう――そのように、みんなに提案できたのは、まだタイムリミットまで時間があったこと、そして自分の推測に絶対的な自信があったからだった。体力を回復させるという意味でも、もう少しみんなに休息が必要だと考えたこともあるし、何よりも辺りが暗い時間帯から動くのは危険だ。学校内の安全が確保できていたから忘れそうになるが、この街は罠が張り巡らされた街なのだから。

「それにしても、どの辺りにあるものなのかねぇ。解答に必要な【テレフォンボックス】とやらは」

 辺りを警戒しながら呟く水落。それに対して先頭を歩く――いいや、歩かせている比嘉が口を開いた。

「さぁな。これで【テレフォンボックス】を見つけることができずにタイムオーバーになったら笑い話にもならねぇがなぁ」

 辺りが明るくなる頃を見計らって学校を後にした春日達は、解答に必要な【テレフォンボックス】を探して街の中を進んでいた。もしかすると、これまでの道中で見かけていたのかもしれないが、とにもかくにも生き延びることを最優先にしたせいで、意識的にどこにあったのか覚えてはいない。なんとなく、それらしきものを見たような気がする――というレベルであり、そんな曖昧な記憶を頼りに街をさまようわけにはいかなかった。

「後、ここに来て罠にかかって死ぬのも御免だからね。あんた達、しっかりと警戒しなさいよ」

 比嘉を筆頭にして、男性陣が前になる形で街の中を行軍している春日達。比較的安全な後列から声をあげたのは晴美である。

「そんなん、言われんでも分かっとるわ」

 ぶっきらぼうに深田が答えると、それを鼻で笑い飛ばした比嘉が「俺にこうやって先頭を歩かせてる奴らが言うんじゃねぇよ」と漏らした。すっかり抵抗する気が失せたのか、それとも春日の推測を聞いて、生きることに賭けることにしたのか。どちらなのかは分からないが、ここまでにいたるまで比嘉が妙な行動を見せることはなかった。やろうと思えば今すぐにでも抵抗することはできるのであるが、それをしない辺りを察するに、彼も元よりそこまで狂気じみた男ではないのかもしれない。彼を狂わせたのは、きっとこの環境だったのだと思いたい。

「二手に分かれて探してほうが早そうな気がするのだが――」

 もう、それがレプリカであることは知れ渡っているし、誰かに向ける必要もなくなったのであるが、ライフル銃を離さず持ち歩く陸士長が口を開いた。
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