巣喰RAP【スクラップ】 ―日々の坂署捜査第六課―

鬼霧宗作

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はがれた化けの皮

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 すでにやることは決まっているが、それを堀口に感づかれないようにするとなると、細心の注意を払わねばならない。

 田之上は、後で凡場が犯人であるという偽の情報を堀口へとリークする。

 雅は、決定打となる解剖結果を滞りなく入手する。

 捜査一課に関しては、まず亜紀に田之上が事情を話し、今回の一件に噛んでもらわねばならない。人手の都合もあるし、六課単独で動くと色々と面倒であるため、ここはなんとしてでも一課の協力をあおぎたい。

 その一環として、凡場には堀口の親族へと接触を試みてもらう。一応、親族に堀口の犯行を信じてもらうために、証拠品である例のプレートを持たせるようにしてもいいのかもしれない。流れ的に、堀口の自宅を捜索することになるだろうし、そうなった時に堀口が犯人であるとこを裏付ける証拠として、例のプレートが役立つことであろう。

 桂は――現場でも総監督と言ったところか。なんだかんだで真相は桂の頭の中にある。美味しいところだけを持っていくのは探偵の性なのかもしれない。

「それじゃ、お互い彼には感づかれぬように話を進めよう。田之上なら問題ないとは思うけどさ――」

 桂はそう言うと、帳の降り始めた空を見上げる。

「そっちこそ、変なところで下手ふむなよ」

 田之上はそう返し、そして大きな欠伸を噛み殺した。とりあえず今後の方針は決まったことだし、今は帰って寝たい気持ちのほうが大きい。

「まぁ、今はゆっくり休んで英気を養うとするか――。心配しなくても、今日辺りは彼も事件は起こさない。動くなら、不規則な休日の時だろうから」

 桂の言葉に頷いてやると、田之上は「よしっ!」と自分に気合を入れた。そうでもしなければ、この場で眠ってしまいそうだったのだ。

「とにかく、今は帰って寝るぞ。桂、それじゃあな」

「あぁ、また明日――」

 これから行われる大捕物。その一端は、この時からすでに水面下でひっそりと進められていたのであった。
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