冥界の狐婿

ふがん

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三話狐婿の決断

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私は泣きつくことしかできなかった。
「狐婿私は流れ者としてここ冥界にいます」
あの方は、微笑みながらうっすらと涙を浮かべ私の手に何かを渡した…
「これわ?…」
「これは私の使っていた護符印と欠落印のまじないを狐婿に渡しときましたこれにより私は何も力はありません私の力はそなたの力狐婿、西善の輩が来たとしてもこれがあれば欠落印が安定する必ず乱れなくなる」
「あっあのあなた様はどこに向かわれるのですか?…」
「それは…狐婿ならそのうちに分かるよ…しいというなら…そうですねぇ西善たちがみたいに浄化会の奴らはこれからも来る次から次ぎに冥界に必ず来る、その先に私はいるよ、だから欠落印と護符印を使ってくれ私はもうここにいられない元の世界に戻る…」
あの方の言っていることは私にとっては人間が冥界の有無を説いているかの如くだ、まだ見たことのない世界…
「あっあの…必ずまた会えますよね?」
「あぁ会えるさきっとあえるよ」
それをいい残しあの方は白い光に包まれ数秒後消滅した…
私は考えた…
西善たちの浄化会の存在…

あの方が私なんかに護符印と欠落印を渡したのか…
何のためなのか…私にはあの方が何を望んでいるのかわからない。
私は魔界御所に帰り冥界から魔界行の壺に身を投げた。
長屋の家に帰り人間界のいたころに集めた護符印と欠落印の書物を漁った。
「えっと」
欠落印
地面に対しての魔物、鬼などを封印する印のことを指す。
欠落印の使用者は手の平に欠落印の印を押さなくてはならない。
欠落印は判を押していくごとにその印の効力、威力は下がる。
手の平を第三者に念じた場合使用者は効力を失う代わりに第三者に同じ威力効力の欠落印を使用することが可能である。
あの方には力が残っていない…ということなのか…
欠落印は使用者が念じることにより発動することができる。
しかしそれはその使用者の集中力とそれによって欠落印の箱の囲う際の大きさにも影響が出てくる。
しかしその箱の耐久度だけは印の回数によって耐久度、箱の大きさはすべて変わる…それなのに私になんで渡したのか…
「私は何のために…」
うすらと頬に涙が伝い…零れ落ちた…
ガラガラと重い引き戸を開ける音が聞こえた。
玄関には見知らぬ鬼女が立っていた、その姿には何かどこで感じた気がする感覚だった…
「お久しぶりですねぇ狐婿さんあなたに大切な話が合ってきました」
「それならこちらにどうぞ」
私は家の真ん中にある囲炉裏のほうに座ってもらった。
鬼女は座るとともに話し出した。
「浄土会をご存知でしょうか?」
「浄土会、ですか…」
浄土会確か西善が言ってた…
「恐れくご存じないようですね、私たち冥界 魔界 地獄に突如として浄化会といわれる人間界の人間がこちらに来て魔物、鬼を駆逐している、現在私たち鬼は印の使い手を探しているが見つかりません、印はこちらの世界では一番の戦力ですが…今の私たちには旧式の戦い方武力でしか対抗できませんそのため狐婿にきてもらいたいのですが…よろしいでしいょうか?」
冷たい視線と囲炉裏の周りに緊迫した空気が漂っていた…
私は考えた。
あの方から託されたこの印鬼の戦力となり下がるのか…
私自身のために使うか…
あの方は何が喜ばれるのか…
「それは…考えさせてもらえませんか?」
鬼女はその言葉を聞き受けたのかこくりと頷き立去った。
「私は何のために…印の封印の力が備わっているのだわたしわ…」
私は私がわからなくなった。
九十五年前
「狐婿居るか?」
「あっはい」
あの方の声は私を吸い寄せる。
「狐婿私は君たち魔物たちとこの下界の懸け橋になれたらいいと思ってるんだよ」
おちょこ片手に胡坐をかきながらいうものように語ってくれる。
「私は印が結べるこの欠落印はもう私にしか作れないからもう欠落印使いは私で最後なんだ…それでも最後に…残すとしたら…」
あの方は私の腕をつかんだ。
「あっえ」
「初めで最後だ欠落印、を押すこれで最後だ狐婿君に私の思い託すよ」
あの方は小さな印を私の手の内に押した…
これが確か私たちが封印される前二日前の記憶その後に魔物すべてが冥界に幽閉された原因もわからず…
そうか私は…もう一度会いたいだけなんだ、もう一度あの方のもとに近寄れればそれでいい、そうか…私は…私なりにあの方のもとへ…
「申し訳ございません」
「そうですかまぁ下界に降りれるとしてもですか?」
それでも…あなた様の…お傍に居れればそれだけでいいですなので…お傍に行かしていただきます…
「それでも行きません私はわしの生き方をさせて頂きます」
「わかりました…」
断ってしまった、やっぱり私は私としてあの方に尽くしますこれが誤ってる判断でもあの方が言ってた「あぁ会えるさきっとあえるよ」この言葉を信じて。
きっと また  会えるはず…
さぁここを出ていこうか…私のほんとの目的…西善が言っていた浄化会を突き詰めて追い続けてやる、私たちを攻め立てる存在の浄化会をまず個人的に探ってみる必要がありそうだなぁ…
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