33 / 61
おっさん、綾華に駆けつけられる
しおりを挟む
麗奈は目を細めながら俺の方に歩み寄り見上げてくる。
流石はお嬢様というべきだろう、間近で見ると髪の毛に天使の輪、スッピンながら肌がきめ細やかで目鼻立ちに上品さがある。心地よい上品な女の子らしい香りが漂ってくるが、それを堪能している暇は無かった。
「この様に小林は申しておりますが、貴方の反論が無いのであれば小林の主張通りということでよろしくて?」
全くよろしくありません、全てにおいて反論したい。
だが、ここで下手に反論して泥沼になれば四条家に迷惑をかける。
唯一の希望は周りの運転手たちが、事の成り行きを証言してくれることだろうが、天下の西園寺家に非がある証言をするわけがない。
例え、西園寺家に非があることが明白だとしても、それを正直に言えないのが大人の世界。
案の定、周りの運転手たちは気まずそうにこちらを見ており、そそくさと自分の主人を送迎車に乗せて立ち去る連中が多い。
もし、この状況を計算して嘘をついたとなれば、小林は相当嫌な奴だ。
ハァ、殴ったことは事実だし四条家に迷惑をかけるのも嫌だし、俺が首掛けりゃ済む問題か。
「黙っていては分かりませんわ。もう一度お聞きします。小林の言う通りでよろしいのですね?」
まあ、社畜時代にはよく上司のミスを責任を押し付けられて我慢してたしな。それに比べりゃ、今回の事なんて屁でもない。
四条家には後で謝って責任を取り、四条家を出て行けば事は丸く収まるだろう。
とりあえず、土下座でもしようか。
「これは、何事ですの? 麗奈さん、英二様に何なさってるんですの」
背後から聞きなれた声、見なくても分かる、タイミング悪いよ綾華さん。
背後から聞きなれた声、見なくても分かる、タイミング悪いよ綾華さん。
小走りに駆け寄ってくる音が聞こえ、振り向くと息を切らせながら綾華が駆け寄ってきた。
隣に来ると俺に寄り添い手を握ってきた。
ここ、公衆の面前で学校の前ですよ綾華さん?
手を繋ぐ事の危険性分かってます?
「英二様、何があったんですの?」
「わたくしも同じ事を聞いているのでけどね。おっしゃってくださらないのですわ。小林が言うには、小林が英二様に話しかけられたら急に殴られたそうですわ。わたくしとしては、両者の言い分を聞いて公平に判断したいのですけど」
「英二様は理由もなく、人を殴る様な方ではありませんわ。英二様、何があったんですの? お願いします、おっしゃってくださいませ」
綾華は俺を見上げながら言ってきたが、上手く収める言い訳を思いつかん。
小林は前言を翻すような素振りは全くないし、麗奈の手前引っ込める事も出来ないだろう。
尚も綾華は話すように促してきたが場を収めるには仕方がない。
「俺が悪い」
「嘘ですわ!」
綾華は目に涙を溜めながら首を振り握る手に力を込めて見つめてきた。
流石はお嬢様というべきだろう、間近で見ると髪の毛に天使の輪、スッピンながら肌がきめ細やかで目鼻立ちに上品さがある。心地よい上品な女の子らしい香りが漂ってくるが、それを堪能している暇は無かった。
「この様に小林は申しておりますが、貴方の反論が無いのであれば小林の主張通りということでよろしくて?」
全くよろしくありません、全てにおいて反論したい。
だが、ここで下手に反論して泥沼になれば四条家に迷惑をかける。
唯一の希望は周りの運転手たちが、事の成り行きを証言してくれることだろうが、天下の西園寺家に非がある証言をするわけがない。
例え、西園寺家に非があることが明白だとしても、それを正直に言えないのが大人の世界。
案の定、周りの運転手たちは気まずそうにこちらを見ており、そそくさと自分の主人を送迎車に乗せて立ち去る連中が多い。
もし、この状況を計算して嘘をついたとなれば、小林は相当嫌な奴だ。
ハァ、殴ったことは事実だし四条家に迷惑をかけるのも嫌だし、俺が首掛けりゃ済む問題か。
「黙っていては分かりませんわ。もう一度お聞きします。小林の言う通りでよろしいのですね?」
まあ、社畜時代にはよく上司のミスを責任を押し付けられて我慢してたしな。それに比べりゃ、今回の事なんて屁でもない。
四条家には後で謝って責任を取り、四条家を出て行けば事は丸く収まるだろう。
とりあえず、土下座でもしようか。
「これは、何事ですの? 麗奈さん、英二様に何なさってるんですの」
背後から聞きなれた声、見なくても分かる、タイミング悪いよ綾華さん。
背後から聞きなれた声、見なくても分かる、タイミング悪いよ綾華さん。
小走りに駆け寄ってくる音が聞こえ、振り向くと息を切らせながら綾華が駆け寄ってきた。
隣に来ると俺に寄り添い手を握ってきた。
ここ、公衆の面前で学校の前ですよ綾華さん?
手を繋ぐ事の危険性分かってます?
「英二様、何があったんですの?」
「わたくしも同じ事を聞いているのでけどね。おっしゃってくださらないのですわ。小林が言うには、小林が英二様に話しかけられたら急に殴られたそうですわ。わたくしとしては、両者の言い分を聞いて公平に判断したいのですけど」
「英二様は理由もなく、人を殴る様な方ではありませんわ。英二様、何があったんですの? お願いします、おっしゃってくださいませ」
綾華は俺を見上げながら言ってきたが、上手く収める言い訳を思いつかん。
小林は前言を翻すような素振りは全くないし、麗奈の手前引っ込める事も出来ないだろう。
尚も綾華は話すように促してきたが場を収めるには仕方がない。
「俺が悪い」
「嘘ですわ!」
綾華は目に涙を溜めながら首を振り握る手に力を込めて見つめてきた。
0
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる