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海が綺麗ですね。

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 「なぜ…こんな物が……。」

 蜘蛛の脚は八本中右側の上から3番目の脚がなくなっている。

 「分からない、彼のポケットの中に入っていたんだ。」
 「………これは、このまま風紀の方で預からせていただきます。」
 (先生方に相談をしないとな…生徒達には、夜間の外出禁止令を出さねば。)

 ガラッ

 「那之原、いるか?」

 2組の担任であるホストみたいなイケメンで名の知れた、石眞島 進丞いしまじま しんすけ先生が入って来た。

 「ここに居ます。生徒は目覚めませんが心配ないようです。」
 「そうか…事故か?事件か?」
 (来て早々それを聞くか、まるで刑事だな)
 「今のところ、まだ定かではありませんが、事件の可能性が高いです。」
 「なんでだ?」

 俺は先程保険医にもらった蜘蛛の死骸を見せ、説明をした。

 「なるほど………この事は理事長と一部の教師にだけ伝える。それから一般生徒には7時以降の外出禁止令を、明日の朝6時に生徒会役員全員と風紀委員全員を緊急会議室に集めろ。」
 「分かりました。」
 「俺は今からやる事があるから、頼んだぞ。お前も今すぐ自分の自室に戻れ。」
 「はい。」

 それだけ言うと、先生は保健室を出ていった。

 (あの短時間であれだけの指示をするのか……ホスト教師と言われても流石はこの学園の教師という訳か……。)

 「先生、ありがとうございました。
明日、また様子を見に来ます。」
 「分かった、気を付けて。」
 「はい、では。」

 俺は保健室を出て自分の自室に戻った。















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