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52. クラスのメンバーとカフェテリアへ
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授業が終わってもリリスも戻ってこなかった。アルフォンスが顔を出して
「帰っていいぞ」
とだけ言ってまたいなくなった。三々五々と帰ったり、カフェテリアに向かったりする。
カフェテリアの奥まった所に10人分の席を用意してもらう。レイラはカフェテリアは初めてだった。
給仕が来て皆の注文を聞いてくる。レイラは悩んで、ミルクを頼む。その場にいたのは下記人員である。
ヴィクトリア・デュモン侯爵令嬢
バベット・ラクロ伯爵令嬢
クロード・デュモン伯爵令息
アリソン・マルシャン伯爵令嬢
ヨランド・ラファルグ伯爵令嬢
セシル・ラファルグ伯爵令嬢
リナ・デュモン子爵令嬢
ラウル・ナヴァール子爵令息
シャルロット・ネージュ 子爵令嬢
グザヴィエ・ムーレ男爵令息
アラン・エペー騎士爵
シュザンヌ・エスカ男爵令嬢
デュモン家一門は同族で侯爵を筆頭にする、大きな領地をもつ一族だった。デュモン侯爵令嬢は王族とのお茶会の主要メンバーであり、ルシアとも友人と言える程度に仲がよかったが、この家の母親とルシアの母親が超絶に張り合っていてお茶会が過激になる一方であった。
エペー騎士爵は既に騎士としての資格をもっているので本人自身の爵位である。デュモン侯爵令嬢の護衛として学籍をもっているじんぶつであった。シュザンヌは王弟家のメイドの一人だが才能を見込まれ学園に学びに来ている生徒である。父親が王弟付きの文官だそうだ。文官の給料ではマナーなど学ぶには辛いところがあるので王弟家にメイドとして勤めてマナーを学ぼうとしたが、魔法の才能を発揮したので王弟がパトロンとなってこの学校に来たという。
シャルロッテとしてはデュモン一門の参加は意外であった。いつも一門とエペーで固まっていて他の生徒を寄せ付けないからである。
双子のラファルグ姉妹は大きな商会の末の双子であり、急進の陞爵を繰り返した新進の剤松でもあった。レイラはざっとこういう背景を説明される。
「ちゃんと子供のお茶会に参加してたらこういう説明はもっと少なくて済んだのだわ」
シャルロットがいつもの調子で話す。デュモン一門は大人しく普通に話をしている。伯爵令嬢達は侯爵令嬢とは御茶会で一緒になるので顔見知りでもあった。
「レイラ嬢は領地でなにを?」
「森をあるいたり魔法の訓練をしたり」
下女扱いで家事もしてたけど、とレイラは心の中で付け加える。クロードが切りこんでくる。
「君は父親の伯爵代行とはうまくいってないのかい?」
「上手くいくも何も関わり合いがないんです。あちらのご家族は王都の本邸にいらっしゃることも多いので」
「……あなたはいまはどちらにお住みなの?」
ヴィクトリアが訊ねる。
「亡くなった母の個人的な持ち物だった王都の家です」
「つまり代行達とは別居なんだね」
クロードはなにか考えているようだった。
結局、取り留めもない話をしていると、エメとリチャード、ペールがやってきた。
「昼間はすまない」
ペールが頭を下げる。
「あなたが原因ではありませんわ。……リリス嬢の処分はきまったのですか?」
ヴィクトリアが訊ねるとペールは肩をすくめた。給仕が注文を取りに来たのでリチャードは珈琲を、エメは甘い紅茶を頼む。ペールは所要があるので顔を出したら帰る、と告げる。
「今それで喧々諤々。ものがものだから……」
ペールはリリスが使っていた香水の事を聞いて頭を抱えていた。帰宅したら女子寮へ人をいれて物を確保しhないと、と考えていた。ヴィヴィアンヌに早急に確保しなさいと言われているし、と思い立って本当に挨拶だけで席をたった。
「帰っていいぞ」
とだけ言ってまたいなくなった。三々五々と帰ったり、カフェテリアに向かったりする。
カフェテリアの奥まった所に10人分の席を用意してもらう。レイラはカフェテリアは初めてだった。
給仕が来て皆の注文を聞いてくる。レイラは悩んで、ミルクを頼む。その場にいたのは下記人員である。
ヴィクトリア・デュモン侯爵令嬢
バベット・ラクロ伯爵令嬢
クロード・デュモン伯爵令息
アリソン・マルシャン伯爵令嬢
ヨランド・ラファルグ伯爵令嬢
セシル・ラファルグ伯爵令嬢
リナ・デュモン子爵令嬢
ラウル・ナヴァール子爵令息
シャルロット・ネージュ 子爵令嬢
グザヴィエ・ムーレ男爵令息
アラン・エペー騎士爵
シュザンヌ・エスカ男爵令嬢
デュモン家一門は同族で侯爵を筆頭にする、大きな領地をもつ一族だった。デュモン侯爵令嬢は王族とのお茶会の主要メンバーであり、ルシアとも友人と言える程度に仲がよかったが、この家の母親とルシアの母親が超絶に張り合っていてお茶会が過激になる一方であった。
エペー騎士爵は既に騎士としての資格をもっているので本人自身の爵位である。デュモン侯爵令嬢の護衛として学籍をもっているじんぶつであった。シュザンヌは王弟家のメイドの一人だが才能を見込まれ学園に学びに来ている生徒である。父親が王弟付きの文官だそうだ。文官の給料ではマナーなど学ぶには辛いところがあるので王弟家にメイドとして勤めてマナーを学ぼうとしたが、魔法の才能を発揮したので王弟がパトロンとなってこの学校に来たという。
シャルロッテとしてはデュモン一門の参加は意外であった。いつも一門とエペーで固まっていて他の生徒を寄せ付けないからである。
双子のラファルグ姉妹は大きな商会の末の双子であり、急進の陞爵を繰り返した新進の剤松でもあった。レイラはざっとこういう背景を説明される。
「ちゃんと子供のお茶会に参加してたらこういう説明はもっと少なくて済んだのだわ」
シャルロットがいつもの調子で話す。デュモン一門は大人しく普通に話をしている。伯爵令嬢達は侯爵令嬢とは御茶会で一緒になるので顔見知りでもあった。
「レイラ嬢は領地でなにを?」
「森をあるいたり魔法の訓練をしたり」
下女扱いで家事もしてたけど、とレイラは心の中で付け加える。クロードが切りこんでくる。
「君は父親の伯爵代行とはうまくいってないのかい?」
「上手くいくも何も関わり合いがないんです。あちらのご家族は王都の本邸にいらっしゃることも多いので」
「……あなたはいまはどちらにお住みなの?」
ヴィクトリアが訊ねる。
「亡くなった母の個人的な持ち物だった王都の家です」
「つまり代行達とは別居なんだね」
クロードはなにか考えているようだった。
結局、取り留めもない話をしていると、エメとリチャード、ペールがやってきた。
「昼間はすまない」
ペールが頭を下げる。
「あなたが原因ではありませんわ。……リリス嬢の処分はきまったのですか?」
ヴィクトリアが訊ねるとペールは肩をすくめた。給仕が注文を取りに来たのでリチャードは珈琲を、エメは甘い紅茶を頼む。ペールは所要があるので顔を出したら帰る、と告げる。
「今それで喧々諤々。ものがものだから……」
ペールはリリスが使っていた香水の事を聞いて頭を抱えていた。帰宅したら女子寮へ人をいれて物を確保しhないと、と考えていた。ヴィヴィアンヌに早急に確保しなさいと言われているし、と思い立って本当に挨拶だけで席をたった。
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