リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの

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 「きゃー、可愛い、これかわいい」

ジュリエットは運ばれてきたデザートに大喜びしている。彼女が頼んだベリーのシフォンケーキはお皿の上で真っ赤なソースで模様を描いており、そこに様々なベリーが飾られている。シフォンケーキ自体はシンプルなシフォンケーキであった。
 リリゼット達はサンドイッチを分けたのち焼き菓子をつまみながらの会話だった。学園祭が終わり次第王太子殿下が北方領を視察にいくという話になった。リーゼはその時一緒に行くらしい。

「多分、話が行くと思うのだけど、この冬一番の魔獣の皮で王太子用の皮鎧作るらしいの。もうそろそろ成長もおちつくだろうって。その職人にリリのお父さんが選ばれたんで視察にはリリのお父様も一緒だって」

リリゼットは驚いた顔になっている。

「………父はこの冬一番の皮を見極めるって最初からあちらに同行してます。皮のことになるとバカだから、あの人」

リリゼットはこころの中で、皮以外もいろんな意味でバカだけど、と付け足していた。



 ジュリエットは街でのお茶会に満足したようだった。リリゼットとイネスは各々自分の妹や甥姪に土産として店の焼き菓子か買って帰った。帰宅すると兄からクレマンの手紙をもらう。封を切った様子はない。

「ここで読んでも?」

兄は頷いた。学園祭が終わったら、騎士団の方へ一緒に行きたいという誘いだった。兄に手紙を見せる。

「これは俺も同行する。というか…エド先輩は騎士団の持っているマテリアル装着できる盾にリリゼットの防御と守護を付けたいらしい。防御が上がれば現場での生存率あげられるからな。装着できる石が小さいやつは俺の出力でなんとかなるんだが、騎士団の大盾用のやつでいくつかかなり大きな石が必要なのがあるんだが、それに装着していた石が力を失くしたのでそれの修復もしくはそれに力を吹き込めるか、ってことらしい。この辺りはデュ・ベレの次男がセッティングしてくれる、って所まで話はついてる。前回はどうにも何かあったようだが」

リリゼットは頷いた。

「いま、もめてるやつか。王太子の庶子とその母親と父親の問題。庶子の魔力の系統が王太子より、騎士団の一騎士の方が近いとかいうやつ」

リリゼットは何も言わなかった。

「あれ、その母親の家も騎士の家もとりつぶしだってさ。まだ判決としては出てないけどな。どうも、騎士と母親は幼馴染で王太子とやった後から暫く母親の家に騎士は『下宿』してたとか。お前はその母親とかかわってないだろうな?」

リリゼットは答えた。

「ええ。お顔を見たのが1回だけですし」



 リリゼットはこれからのリーゼと王太子はどうなるんだろう、と思っていた。あの二人はどう見ても姉と弟に見えていたからだ。王太子が変わることによって関係はかわるのかな、とも思った。騎士団の演習でコゼット嬢を見かけた時の王太子の何の感情もない目を思い出してリリゼットは恋愛関係って難しい、と思っていた。
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