竜の探索者  最大手のクラン、所属条件はクラン主のお眼鏡に叶うかどうかのみ。人種も身分も関係ない。僕らはみんな冒険者

あくの

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アキラの章

07

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 「これは…」

山について林の中の木を三人で検分する。

「どうみても…巨大サイズの蛇が擦った痕っぽいよな」

分析が得意な錬金術師、ヨアヒムが言う。

「このサイズだとレアモンスかねぇ」

アキラがオールに頼む。

「オール、飛べたよね?上空から異変は見つかるか見てもらえる?」

オールはその場で鷹に変化すると上空に飛び立った。ヨアヒムとアキラは少し開けた場所に向かう。その間に角ウサギを二匹仕留め魔剣に文句を言われながらウサギの血抜きを済ませる。

「なー、これっぽっちかよぉ」

「うまくいけばレアモンスターがいるから」

この魔剣をよく知ってるヨアヒムが魔剣を慰める。

「最近たらふく血が吸えてねぇんだよ」

口の悪い魔剣がぐちぐち言い出す。

「うまくいけばすぐたっぷり吸える」

アキラの言葉にヨアヒムも頷く。ウサギの肉をさばき、アキラが調合したスパイスを振りながらこんがりと焼けた頃、オールが戻ってきた。

「良いにおいですね。先日食べたカレーとよく似ている」

アキラはオールににかっと笑う。

「ああ、あれと同じ配合のスパイスだ。こっちの半分はローズマリー、ハーブと塩で焼いてる」

アキラはそういいながらアイテムボックスからふかふかの白パンの大きな塊をだし、スライスする。

「ちょっと簡単だけどパンに肉のっけて食べよう」

アキラの言葉にヨアヒムとオールは頷き、三人で肉とパンを食べてしまった。


 食事が終わりアークから様子を聞く。

「森の中にいる気配はなかった。けどここから移動してるような感じもなくて。でっかいだけの蛇ならいいんだけどさぁ。ただ、林と山頂の境目位に洞穴があるんだよな。今いるならあの中だろうね」

「巣穴か」

「行こうぜ」

魔剣が急にしゃべる。

「いたら俺がたらふく吸える」

「そればっかだな」

ヨアヒムに言われても魔剣は悪びれない。

「久々のレアモンスターかも、だろ?でかいだけの蛇でも量だけは吸える」

魔剣はなかなかご機嫌だ。

「ま、偶には贅沢させてやるか」

アキラも軽く言い放つ。オールは呆れ気味だ。ヨアヒムはオールに説明する。

「この魔剣、悪食で。血液なら何でも来い、血が毒のモンスの血でも有りだそうで」

「毒の血はなかなか刺激があっていい」

魔剣が嘯き、アキラは笑っている。



 3人の足はさくさくと山の山頂に近づいている。オールやアキラは身体強化術を無意識でいつも使っているのだが、ヨアヒムは通常の人間のはずなのに二人に遅れを取らない。戦士に引けをとらない見た目は伊達ではなかった。オールはヨアヒムの評価を己の中で二段階くらいあげた。山頂近くの洞窟の中にはなにかの存在は感じられるが、この周辺に虫や蝙蝠、小動物が見えないのが怪しかった。

「蛇は食わないときは食わないからなぁ」

ヨアヒムはそう呟いた。
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