竜の探索者  最大手のクラン、所属条件はクラン主のお眼鏡に叶うかどうかのみ。人種も身分も関係ない。僕らはみんな冒険者

あくの

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金と銀の玉の章

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 「クロ、来ちゃった」

とアキラは冗談を言うがクロは頷いただけだった。

「ここで話すのもなんだから俺の私室に行こうか?それとも?」

クロがデヴィッドに目をやる。。

「あ、俺も聞いてていいなら話を聞きたいが」

との声でデヴィッドの同席が決定した。そしてギルドの小会議室を借りる。魔法的な結界が張られた場所だった。

「ま、一応、な」

とデヴィッドは言う。が、さっくりと白状した。

「王宮が動いてる。吸血鬼サファイアの件が納得できてないようだ」

「あの神官長が動いてるみたいだな」

とクロが言った。

「神殿にも」

「王宮にも神殿にも端末は入ってるよ」

王宮は事務官ととある目立たない伯爵の名前が出た。

「神殿は…聖女候補のおつきの子だな」

とクロが名前を教える。

「このどれかに繋げばなんとか出来ると思う」

クロがこういう暴露をするって珍しいなとアキラは思っていた。

「デヴィッドとオールは長命種で、多分何代かは端末と付き合うだろうから先に話しておいた。…色々協力も願いたいしな」

と悪い顔で笑う。

「ま、それはお互い様かな、持ちつ持たれつ」

デヴィッドはしらっと答えた。

「神殿といえばマリナは大丈夫か?」

クロは難しい顔になる。

「本人は気にしてないんだがな、神官長の手の者が粘着して探ってる。ジェイ修道士も苦労してるな。神官長はジェイ修道士を自分の手の者と考えてるし」

「あいつならそれを利用してうまいことやるだろうけどな」

デヴィッドはクロに言う。

「まぁ、な。で、アキラは何を報告にきた?」

クロが尋ねる。

「まず、これはデヴィッドに関係あるけど、コアのダンジョン中級者まで潜れるようになってて、かなり整備も終わってるからそろそろ冒険者を入れてほしいって」

デヴィッドは息を吐いた。

「とりあえず、お前たち以外のクランに1週間常駐して貰おう。道用の杭の納入がまだなんだよ。マリナに頼んでたんだが、神官長の邪魔が入っててな」

「ああ、モンスター除けの杭か」

とクロが言う。

「ちょっとまっとけ」

とクロは席を立った。暫くして戻ってきたときには『杭』を持っている。

「アキラとレッドとオールでこれを解析して仮の杭を作ればいい。そうだな、本物の杭が来るまで2.5メターに1本杭を打てば良い。マリナの杭が手に入れば5メターに1本杭を打つから2本に1本打ち換えればいいだろうしな」

聖女の杭とは街の側の街道沿いに打たれているモンスター除けの杭で結界が張られた状態に近くなるようでその区域に入れば一安心できる区域を作るために打たれる杭で『聖女の杭』は聖女が祈りで聖別するものであった。

「俺達にできるか?」

アキラが言うとクロは

「そんなもの、やるんだよ、出来るか、じゃなくてな。銀がこういうの得意だったんだがな」

「俺らの手の出ない海の上にいるからなぁ」

とアキラがぼやく。

「そう、それでお前ら竜の探索者の数人と、ギルドで船の操れるやつらを借りたい。竜の探索者から出す人間にランディを入れておいてくれ。竜人なんで目を借りてられる」

クロは机の上にばさっと海図が置かれた。

「銀はこの辺りにいるようだ」

と小島が集まった場所をクロは指さした。
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