全部、支払っていただきますわ

あくの

文字の大きさ
3 / 6

呼び出し

しおりを挟む
 え?王宮からの呼び出し?もう私には用はないはず…。この封蝋は王妃様ですね。なんだろう?
お茶会?この期に及んで私になんの用があるのか…、嫌な予感しかしない。


 最新流行のアフタヌーンドレスに着替える。こんな急に呼び出しなんて王妃様らしくない。彼女はマナーにこだわる人で、元は子爵家の令嬢ながらマナーは完璧な人なのに。

 取り合えず、この魔道具はつけていこう。ブローチ型録画録音器。このオパールに見える石はその場の出来事を記録してくれる。………授業をこっそり録画録音して帰ってから確認したりに使ってるやつなんですけどね。



 久しぶりの王宮で、中庭の四阿に通された。そこにいたのは………

エルネストクソバカ殿下が膝にロミー嬢を乗せて座ってる。

「そこになおれ」

エルネストクソバカ殿下が四阿の前の砂利、そこだけに新たに敷き詰められた砂利、を指す。陰険大将かよ、この王子。ロミー嬢がなんとも嬉しそうにくすくす笑う。この女も根性悪い。
何が『なんも知らない無垢な乙女』よ。無垢な乙女は男の膝になんて乗りません。

 「そこになおれと言ってる」

仮にも王族だ。命令を聞くしかない。この足の痛み、何倍にして返してやろうか。


「余の資産の2/3を慰謝料とやらでもぎ取っていきおって」

婚約の契約の時に交わした書類読めよ。もし私の瑕瑾で婚約破棄ならあんたが支払った額の五倍とか訳の分からない契約書持ってきたからあんたが支払える程度の額に落としたの忘れてるの?

しかし、足が痛い。

「その上、ロミーにまで慰謝料請求だとぉ!」

この怒号が功を奏したらしい。


「バカモノ!何をやってる」

王弟殿下が直々に飛んできた。そして私が座ってる砂利ココをみて赤鬼ができあがる。

「この陰険!陰湿!腐れ王子!女性に何をしてる。お前らは謹慎中で接触禁止だろうが。次は塔に幽閉か?!」

王弟殿下の怒号でもっと人が集まってきた。

「エルネスト!」

王妃様も庭に出てきた。

「何故あなたかここにいるの?お部屋に戻りなさい」

あ、なんか有耶無耶にするつもりだ、きっと。エルネストのあの性格はこの人故にだもんなぁ。

「王妃様はお黙りください。………あんたの躾の甘さがこれだよ」

赤鬼、もとい王弟殿下は王妃様をにらみつけている。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····

藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」 ……これは一体、どういう事でしょう? いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。 ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した…… 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 全6話で完結になります。

婚約破棄の代償

nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」 ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。 エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。

あなたの絶望のカウントダウン

nanahi
恋愛
親同士の密約によりローラン王国の王太子に嫁いだクラウディア。 王太子は密約の内容を知らされないまま、妃のクラウディアを冷遇する。 しかも男爵令嬢ダイアナをそばに置き、面倒な公務はいつもクラウディアに押しつけていた。 ついにダイアナにそそのかされた王太子は、ある日クラウディアに離縁を突きつける。 「本当にいいのですね?」 クラウディアは暗い目で王太子に告げる。 「これからあなたの絶望のカウントダウンが始まりますわ」

お馬鹿な聖女に「だから?」と言ってみた

リオール
恋愛
だから? それは最強の言葉 ~~~~~~~~~ ※全6話。短いです ※ダークです!ダークな終わりしてます! 筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。 スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。 ※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;

【完結】残酷な現実はお伽噺ではないのよ

綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
「アンジェリーナ・ナイトレイ。貴様との婚約を破棄し、我が国の聖女ミサキを害した罪で流刑に処す」 物語でよくある婚約破棄は、王族の信頼を揺るがした。婚約は王家と公爵家の契約であり、一方的な破棄はありえない。王子に腰を抱かれた聖女は、物語ではない現実の残酷さを突きつけられるのであった。 ★公爵令嬢目線 ★聖女目線、両方を掲載します。 【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう 2023/01/11……カクヨム、恋愛週間 21位 2023/01/10……小説家になろう、日間恋愛異世界転生/転移 1位 2023/01/09……アルファポリス、HOT女性向け 28位 2023/01/09……エブリスタ、恋愛トレンド 28位 2023/01/08……完結

学園の華たちが婚約者を奪いに来る

nanahi
恋愛
「私の方がルアージュ様に相応しいわ」 また始まった。毎日のように王立学園の華たちが私のクラスにやってきては、婚約者のルアージュ様をよこせと言う。 「どんな手段を使って王太子殿下との婚約を取り付けたのかしら?どうせ汚い手でしょ?」 はぁ。私から婚約したいと申し出たことなんて一度もないのに。見目麗しく、優雅で優しいルアージュ様は令嬢達にとても人気がある。それなのにどうして元平民の私に婚約の話が舞い込んだのか不思議で仕方がない。 「シャロン。メガネは人前では外さないように。絶対にだ」 入学式の日、ルアージュ様が私に言った。きっと、ひどい近視で丸メガネの地味な私が恥ずかしいんだ。だからそんなことを言うのだろう。勝手に私はそう思いこんでいたけど、どうやら違ったみたいで……?

婚約破棄は十年前になされたでしょう?

こうやさい
恋愛
 王太子殿下は最愛の婚約者に向かい、求婚をした。  婚約者の返事は……。  「殿下ざまぁを書きたかったのにだんだんとかわいそうになってくる現象に名前をつけたい」「同情」「(ぽん)」的な話です(謎)。  ツンデレって冷静に考えるとうっとうしいだけって話かつまり。  本編以外はセルフパロディです。本編のイメージ及び設定を著しく損なう可能性があります。ご了承ください。  ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。

殿下はご存じないのでしょうか?

7
恋愛
「お前との婚約を破棄する!」 学園の卒業パーティーに、突如婚約破棄を言い渡されてしまった公爵令嬢、イディア・ディエンバラ。 婚約破棄の理由を聞くと、他に愛する女性ができたという。 その女性がどなたか尋ねると、第二殿下はある女性に愛の告白をする。 殿下はご存じないのでしょうか? その方は――。

処理中です...