異世界で高級男娼になりました

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初めての男

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「よう、久しぶりだなアキト」
「ヴァルター!アンタも来たんだ」
「アンタもって…」

ははぁーん、とヴァルターは途端にニヤニヤする。しまった、失言だったなと気付いた時にはもう遅かった。

「アーデルベルトの奴、もう顔を出したのか?青いなぁ、初々しいなぁ」

魔性だなぁアキトは、と笑いながらヴァルターは暁斗の肩を抱く。アーデルベルトも大概デカいがこのヴァルターはさらにデカい。厚みが違う。とにかく肉の重みがすごいのだ。ずっしりくる。


「誰が魔性だ」
「お前以外誰がいるんだよ」
「いやいや…俺のどこが魔性だっていうんだ」
「アーデルベルトの奴をメロメロ(死語)にしちまったんだろ?凄いよなぁ、あんな堅物をさぁ」
「あれは…」

今だけだよどうせ、という台詞はなんとか飲み込んだ。客相手に喋るようなことではない。断じてない。


「お前を紹介した甲斐があったよ。アーデルベルトの奴、成人したってのに全く娼館に行く気配がなくて心配してたんだ」
「…性欲の発散も、騎士の仕事の内ってか?」
「まあなぁ、溜めてもいいことはねえしなぁ」

睡眠も食欲も性欲も全て満たしてこそ健全な精神が保たれるってなもんよ、とヴァルターは笑う。まあ真理だなとは思う。特に騎士団なんて男所帯だ。女も抱けないんじゃストレスも溜まるし性欲も持て余す一方だろう。想像するだけで息が詰まりそうである…




ヴァルターはアーデルベルトと同じ騎士団所属の上官で、アキトの初めての男だった。そう、何を隠そうこのヴァルターこそが暁斗の処女を奪った張本人で、おしりでイクことを身体に覚えさせた最初の客なのであった。

以来、ヴァルターは定期的に暁斗の客として店に訪れてくれた。ヴァルターのツテで騎士団の客が大幅に増えたことで店側からもかなり褒められた。そのおかげで新人にしては良い待遇を受けさせてもらっていたりもする。ヴァルターさまさまであった。


それに、

(実際、人望あるんだろうなぁ)

と、本心からそう思ったりもする。人当たりが良くて気が利いて、人の心の機微に聡い。理想的な大人の男、という印象だ。

おまけに顔も良くてセックスも上手いときてる。これで独身というのだから、まったくこの世界はよくわからない。
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