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そんな都合のよい話はない
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あ、これ異世界トリップしたなと気付いた時には既に奴隷商人に捕まり、性奴隷として売りに出された後だった。
異世界にトリップ!なんて実に夢のある話である。だがしかし、現実にはなんの能力もない社畜サラリーマンが突然剣と魔法の世界に飛ばされたところで出来ることなど何ひとつない。
ラノベにありがちな特殊能力も神様からの加護も何もない。ただの平野龍之介として異世界にポン、と放り出された結果、龍之介はすぐに夜盗に襲われ身包みを剥がされた。
そして命からがら逃げ出したところを奴隷商人に捕まり、牢に入れられてしまったのだ。
そして、今まさに、龍之介は衆人環視の中競売にかけられようとしていた。
(やばいやばいやばい…!買われても困るし売れ残っても困る…!!)
眩いライトの中、龍之介は恐怖と緊張でガタガタと震えていた。
今の龍之介の格好は、真っ裸にかろうじて布地の少ない黒いパンツを穿かされ手首に手錠をかけられた状態だった。
異様にセクシーな格好である。Tバックなんて生まれて初めて履いた。
異世界トリップとはいえ、言語は理解出来ていた。その為幸か不幸か龍之介は自分の置かれた状況を正しく把握出来てしまっていた。
この世界では人間は珍しいのだそうだ。
魔物や獣との混血は当たり前、混じり気のないただの人間は、とても希少なのだという。
何故なら人間は弱い生き物だから。魔力があるわけでも力が強いわけでも、特殊な能力が備わっているわけでもない。故に、生き残ることが難しく、自然と淘汰されてしまったのだそうだ。
だが、数が少なくなれば自然と愛好家が出てくるのが世の常というもの。
その虚弱さと短命が故に、近頃は人間を性奴隷として飼うのが上流階級の流行りなのだそうだ。
(どんな流行りだ…!ちくしょう!!どうせなら美魔女に飼われたい!!)
そんな願望をよそに、客層の八割は男、雄側である。
逆光で正直客の顔はよく見えないが、聞こえてくる声や雰囲気からもそのことがよくわかる。
残念ながら、この世界では男が男を飼うのも珍しくないのだそうだ…
(俺はノーマルだ!男に買われても抱いてやれないし抱かれたくもない!!)
とは言え今の龍之介はあまりに無力である。尻に食い込んだTバックがそれを物語っていた。こんなん履かされ体を舐めまわされるように視姦されている今の状況では、龍之介の訴えは誰にも届くことはないだろう。
そうこうしている間に競りは佳境を迎えつつあった。交わされる金額が如何程のものか龍之介にはわからないが、やけに白熱していることだけはわかる。
頼むから、過剰な期待をしないでくれ!と龍之介は思う。
(俺はただの草臥れた社畜サラリーマンだ!お前らの性欲を満たしてやれるような器じゃねーんだよ!!)
だがその訴えも、当然のことながら会場の誰にも届くことはない。
結局龍之介はその日の競りでいちばんの高値を叩き出し、無事性奴隷としての一歩を踏み出すこととなったのだった。
異世界にトリップ!なんて実に夢のある話である。だがしかし、現実にはなんの能力もない社畜サラリーマンが突然剣と魔法の世界に飛ばされたところで出来ることなど何ひとつない。
ラノベにありがちな特殊能力も神様からの加護も何もない。ただの平野龍之介として異世界にポン、と放り出された結果、龍之介はすぐに夜盗に襲われ身包みを剥がされた。
そして命からがら逃げ出したところを奴隷商人に捕まり、牢に入れられてしまったのだ。
そして、今まさに、龍之介は衆人環視の中競売にかけられようとしていた。
(やばいやばいやばい…!買われても困るし売れ残っても困る…!!)
眩いライトの中、龍之介は恐怖と緊張でガタガタと震えていた。
今の龍之介の格好は、真っ裸にかろうじて布地の少ない黒いパンツを穿かされ手首に手錠をかけられた状態だった。
異様にセクシーな格好である。Tバックなんて生まれて初めて履いた。
異世界トリップとはいえ、言語は理解出来ていた。その為幸か不幸か龍之介は自分の置かれた状況を正しく把握出来てしまっていた。
この世界では人間は珍しいのだそうだ。
魔物や獣との混血は当たり前、混じり気のないただの人間は、とても希少なのだという。
何故なら人間は弱い生き物だから。魔力があるわけでも力が強いわけでも、特殊な能力が備わっているわけでもない。故に、生き残ることが難しく、自然と淘汰されてしまったのだそうだ。
だが、数が少なくなれば自然と愛好家が出てくるのが世の常というもの。
その虚弱さと短命が故に、近頃は人間を性奴隷として飼うのが上流階級の流行りなのだそうだ。
(どんな流行りだ…!ちくしょう!!どうせなら美魔女に飼われたい!!)
そんな願望をよそに、客層の八割は男、雄側である。
逆光で正直客の顔はよく見えないが、聞こえてくる声や雰囲気からもそのことがよくわかる。
残念ながら、この世界では男が男を飼うのも珍しくないのだそうだ…
(俺はノーマルだ!男に買われても抱いてやれないし抱かれたくもない!!)
とは言え今の龍之介はあまりに無力である。尻に食い込んだTバックがそれを物語っていた。こんなん履かされ体を舐めまわされるように視姦されている今の状況では、龍之介の訴えは誰にも届くことはないだろう。
そうこうしている間に競りは佳境を迎えつつあった。交わされる金額が如何程のものか龍之介にはわからないが、やけに白熱していることだけはわかる。
頼むから、過剰な期待をしないでくれ!と龍之介は思う。
(俺はただの草臥れた社畜サラリーマンだ!お前らの性欲を満たしてやれるような器じゃねーんだよ!!)
だがその訴えも、当然のことながら会場の誰にも届くことはない。
結局龍之介はその日の競りでいちばんの高値を叩き出し、無事性奴隷としての一歩を踏み出すこととなったのだった。
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