172 / 244
夢オチ(じゃない)
しおりを挟む
レイノルドの夢を見ていた。
と思ったら、どうやら夢ではなかったらしい。目覚めて起き上がった時の体の怠さが尋常じゃなかった。その上で肌の上に散る生々しいキスマークの嵐。こんなに執拗にはっきりくっきり痕を残すような輩はレイノルドしかいない。
「回復薬…欲しい…」
たっぷり寝たはずなのに逆に怠いなんていったいどういう現象なのだろうか。
寝ている間に好き勝手されている痕跡に、龍之介は溜息を吐く。でもこれこれ、これでこそレイノルド…という気もしないでもない。ここのところそれなりに常識的な相手とばかり寝ていたせいだろうか、こちらの意思や事情をまるっきり無視した性行為は逆に新鮮でもある。だからって嬉しいわけじゃないけど。
「どうぞ、ゆっくりお飲みになってください」
「ありがと、エド」
体力が限界まで削れている様子の龍之介に、狼くんがすかさず回復薬を手渡してくれる。
ダームウェルからもらったものはとっくに底をついていたけれど、体力を回復させる程度のものならスピネルにも用意が可能なのだそうだ。あまり多用は出来ないが、ここぞという時に飲めと数本渡されていたのはこの時の為だったと言わんばかりに一気に飲み干す。
途端にじんわり体が熱くなって疲労がひいていく。うーん、即効性の栄養ドリンクみたいだな…
「湯浴みをなさいますか?それとも先にお食事にしましょうか」
「うーん…」
体を洗いたいのは山々だがめちゃくちゃにお腹が空いていた。というよりレイノルドはどこに消えたのだろうか?ヤるだけヤって姿をくらませるなんて恋人にあるまじき行為なのでは??
「レイノルド様は別室におります。龍之介様の体力と気力が万全の時にまた顔を見にくるそうで…」
「ああ、そう」
自分でガッツリ削っておいて何言ってんだか…
(まあ言いたいことは山ほどあるし、カロリーの高そうな話になることは間違いないけど…)
「とりあえず湯浴みしようかな。体力も回復してきたし」
「わかりました、準備致しますね」
「あーいいよいいよ、自分でやるから。サッと入ってすぐ出てくるから、ご飯の用意しておいてくれると有難いかも」
「はい、ではその様に」
狼くんはいつものようにテキパキと世話を焼いてくれる。だが、龍之介はなんとなくその背中にふと違和感を覚えた。
(……なんか、いつもより物分かりがいいような?)
いつもなら、自分でやると言っても彼はすぐに引き下がらない。必ず手伝わせてくださいと、そう言ってきていたはずではなかったか?
「…………エド?」
自分に背中を向け室内から出ていこうとしている狼くんを、何の気なしに呼び止める。
けれど、いつもならすぐに振り返るはずのその背中は、ぴくりとも動かない。
「どうかした?なにかあったか?」
重ねて問う。すると、これまで長い間人型を保っていた狼くんの姿が、急に元の姿へと変わった。えっと思った時には、背後にある寝台に強い力で押し倒されていた。
と思ったら、どうやら夢ではなかったらしい。目覚めて起き上がった時の体の怠さが尋常じゃなかった。その上で肌の上に散る生々しいキスマークの嵐。こんなに執拗にはっきりくっきり痕を残すような輩はレイノルドしかいない。
「回復薬…欲しい…」
たっぷり寝たはずなのに逆に怠いなんていったいどういう現象なのだろうか。
寝ている間に好き勝手されている痕跡に、龍之介は溜息を吐く。でもこれこれ、これでこそレイノルド…という気もしないでもない。ここのところそれなりに常識的な相手とばかり寝ていたせいだろうか、こちらの意思や事情をまるっきり無視した性行為は逆に新鮮でもある。だからって嬉しいわけじゃないけど。
「どうぞ、ゆっくりお飲みになってください」
「ありがと、エド」
体力が限界まで削れている様子の龍之介に、狼くんがすかさず回復薬を手渡してくれる。
ダームウェルからもらったものはとっくに底をついていたけれど、体力を回復させる程度のものならスピネルにも用意が可能なのだそうだ。あまり多用は出来ないが、ここぞという時に飲めと数本渡されていたのはこの時の為だったと言わんばかりに一気に飲み干す。
途端にじんわり体が熱くなって疲労がひいていく。うーん、即効性の栄養ドリンクみたいだな…
「湯浴みをなさいますか?それとも先にお食事にしましょうか」
「うーん…」
体を洗いたいのは山々だがめちゃくちゃにお腹が空いていた。というよりレイノルドはどこに消えたのだろうか?ヤるだけヤって姿をくらませるなんて恋人にあるまじき行為なのでは??
「レイノルド様は別室におります。龍之介様の体力と気力が万全の時にまた顔を見にくるそうで…」
「ああ、そう」
自分でガッツリ削っておいて何言ってんだか…
(まあ言いたいことは山ほどあるし、カロリーの高そうな話になることは間違いないけど…)
「とりあえず湯浴みしようかな。体力も回復してきたし」
「わかりました、準備致しますね」
「あーいいよいいよ、自分でやるから。サッと入ってすぐ出てくるから、ご飯の用意しておいてくれると有難いかも」
「はい、ではその様に」
狼くんはいつものようにテキパキと世話を焼いてくれる。だが、龍之介はなんとなくその背中にふと違和感を覚えた。
(……なんか、いつもより物分かりがいいような?)
いつもなら、自分でやると言っても彼はすぐに引き下がらない。必ず手伝わせてくださいと、そう言ってきていたはずではなかったか?
「…………エド?」
自分に背中を向け室内から出ていこうとしている狼くんを、何の気なしに呼び止める。
けれど、いつもならすぐに振り返るはずのその背中は、ぴくりとも動かない。
「どうかした?なにかあったか?」
重ねて問う。すると、これまで長い間人型を保っていた狼くんの姿が、急に元の姿へと変わった。えっと思った時には、背後にある寝台に強い力で押し倒されていた。
87
あなたにおすすめの小説
【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
異世界のオークションで落札された俺は男娼となる
mamaマリナ
BL
親の借金により俺は、ヤクザから異世界へ売られた。異世界ブルーム王国のオークションにかけられ、男娼婦館の獣人クレイに買われた。
異世界ブルーム王国では、人間は、人気で貴重らしい。そして、特に日本人は人気があり、俺は、日本円にして500億で買われたみたいだった。
俺の異世界での男娼としてのお話。
※Rは18です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる