この世界はわたしが創ったんだから、わたしが主人公ってことでいいんだよね!? ~異世界神話創世少女 vs 錯誤世界秩序機能~

儀仗空論・紙一重

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■■■■■対峙■■■■■

世界神話創世少女 vs 錯誤世界無秩序機能――④

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 それでも、超絶嫌々ながら涙目でワンピースをちょっとだけたぐり上げて下着に手を掛ける。腕組みをしながら仁王立つ【論議主】、めっちゃ見下ろしてくるじゃん。すごい恥ずかしいし、なんか屈辱的な姿勢な気がするぞ。

 薄いレース地の黒い下着に指を掛けたまま、少しだけ前かがみの体勢でちらりと【論議主】を見上げてみる。「早くしろ」「うぅ……」

 こうなったらやるしかない、周りには誰もいないし、そうだ、今の【論議主】の姿はエルルカじゃないか、そうよ、エルルカとはお風呂にも一緒に入った仲じゃない、パンツくらいなによへっちゃらよパンツだから恥ずかしくないもん。

 と、後半は半ばヤケクソ気味に。一気に下着を下ろす。

「……チケット・ゥ・ライド! み、見えてないですよね!?」ほとんど泣き喚きながら、必死で。

 羞恥に顔を真っ赤にしながら俯き、ふるふると震える手で下着を【論議主】に差し出す。

「安心しろ、オレは欲情を司っていない。そういうのは【倫理狂い】の存在定義だ。それは要らん、持っとけ。……しかし、あんたが着けてるにしちゃあ意外にドエロい下着だな」

「何なの!?」掲げていたパンツを瞬時に後ろ手に隠す。

 すると、その小さな下着は固く握りしめたわたしの手の中でしゅるりんっと形を変え……て、わたしの大事なところへ、いつもの定位置へとキュッと収まった。……え?「何なの、さっきから!?」

「いいから、周りを見てみろ、それがその防御力ゼロのパンツの力だ」パンツって言うな。

 ……弄ばれた。ひどすぎる。わたしのささやかなプライドすらズタボロだ。メンタルからダメージを与えにくるスタイルだ。羞恥心への攻撃はダメだって。と、完全に心をへし折られながらも、俯いていた視線をふらりと上げてみる。すると、

 うわ、ホントに震動が止まった。いや、周りの動きがとってもゆっくりになったのか。ゆっくりとしがみついていた木から手を放してみる。

 静止した世界。

 息詰まるような静寂。

 空気の質量を感じる。

 これが、【心励起/仇多羅急行】からもらったドエロい下着、チケット・ゥ・ライドの力。

「あんたの動きが加速したんだ、これであんたは地面の揺れを気にせず動けるぞ」

 【論議主】を持つエルルカの動きはほとんど止まっていて、さっきまでのエルルカの声とは違う別の無機質な音声だけが直接脳内に聞こえる。これが【論議主】の本当の声か。

 す、すごい。死ぬほど恥ずかしい思いをしただけはある。もう二度とやらない。

「オレはたまたま封印が解かれちまっただけで、たまたまこの全面戦争に居合わせただけだが、」

 【論議主】はふらりとどこか遠くを見上げる。その視線の先には……

「このままだと星が壊れちまうからな、【深層義肢】と【軌条空論・紙一重】はちゃんと参戦しているぞ」

 空に浮かぶ巨大な頭部、いや、よく見たら頭部の後ろ側は全部よくわからない機械や配線でできていて、そこに目を瞑った真白い女性の顔面と黒い髪が貼り付けられているみたい。

 その頭部も【天変界位】に匹敵するほど、あまりにも巨大、異形の女性の頭部だけが空に浮かぶ光景はまるで新しく4つ目の不気味な月が現れたみたいだ。空に浮かんでいるなんて、逆に気付かなかった。

 そして、見上げても頂上が見えない長大な塔が遠くの景色に異質に佇みながら、2本大地に突き刺さっている。これも別の“始源拾弐機関”なのか? 【天変界位】がもたらす猛烈な地震のせいで、いつ突き刺さったのかもわからない。



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