この世界はわたしが創ったんだから、わたしが主人公ってことでいいんだよね!? ~異世界神話創世少女 vs 錯誤世界秩序機能~

儀仗空論・紙一重

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interlude.underground

ーーこの新異世界の片隅でーー③

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 月も星も音もなく、そして、舗装もされていない暗い獣道は、どうやったって歩きにくくて、この素敵なショートブーツ、ラステスファルテスじゃなきゃ歩きにくくてすぐにバレガサッパキッ「ギャッ」

「おや、こんなところに小さなお嬢さんがいるなんて珍しいね、どうしたんだい、迷子かい?」

 ……え、ええ、あっさり見つかるじゃん。夜目に眩いランタンの灯りを向けられると、思わず無意識に右耳のピアスに触れてしまう。

 自身が立ててしまった盛大な騒音に観念してあっさり姿を見せるも、虚ろなもの達はそんなわたしを心配する素振りすら見せるほど友好的だった。ま、まあ、ドレスのようなワンピースを着た少女であるわたしの姿は明らかにただの迷子で人畜無害だったけど。でも、なんだ、思ってたんと違うぞ?

「あ、あの、そ、そうなの。迷子になってしまって、えっと、そうしたら、アナタ達を見つけたから……」

 もっともらしいことを並べ立ててみる。彼らに敵対の意思はなさそうに見えるけど、なぜか警戒心だけはどうしても解けず。どうしてか、いたって普通の格好をして、会話もできるこの心優しき彼らが、村の人々と同じ種族だとは思えず。この胸の内にもやもやとわだかまる違和感はなんだ。

「そうですか、それは大変怖かったでしょう。そうだ、明るくなるまで私達と一緒にいましょう」

「あ、あの、アナタ達はどこに向かうところなのでしょうか?」

 何気ない質問のつもりだった。実際、人さらいの類でなければ特に気にするようなこともない当たり障りのない質問だと思う。え、もしかして、人さらい?

「私達はウボ=サスラという街からやってきたんだ、その帰り道なんだ」

 無言でぐりんと一斉に振り向いたその動きがあまりにも無機質で、「ひッ」思わず息を呑んでしまう。初めから用意されていたような答えの、優しい声音から滲む変な違和感に怖気づいてそのまま何も言えず。

「あ、あ、その、ウボ=サスラ、って……」

「ああ、ウボ=サスラというのはね……」



 ーーIt shall not find me. God, that hand! The window! The window!
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