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最終章:第二次新異世界大戦
ーー 新異世界転生先は世界を救った勇者の子孫!?ーー①
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「ふう~、すっきりした。冷たい身体でしか得られない快感がここにはあるよなあ」
カチャカチャとこの世界では見たことのない紺色の素材でできたパンツをベルトで留めながら、にやりと満足げに嗤う。
光の中にあってはどうしようもなく取り残されてしまう薄暗く人目の付かない路地裏の犯行。それをわたしは目撃してしまった。
「自分でオカズを調達できるなんてここは最高の世界だぜ」
さっきまで腰を激しく打ち付けていた彼の所業を、その背後に横たわる痛ましくおぞましい亡骸をわざわざ確認するまでもない。
「最っ低。悪逆非道を描写するとき、そんな最低最悪で低俗な汚らわしいことでしか表現できないなんて作者の底が知れてるわね、クソ野郎」
「おいおい、今は賢者の時間だ、もうオレは萎えてんだよ、有機物」
ここは銀色の街だった。ラフィーナが作り出した異世界の街とよく似ていた。鋭角的な鋼の塔が幾つもそびえ立ち、街道は灰色でどこまでも舗装されていた。理路整然とした無機質なガラスと鋼の街には植物の緑色はおろか、動物すら小鳥一羽すら存在していなかった。色はなく、ただ陽の光が反射した無感動な眩しさだけがそこにあった。
こんな世界観から大きく外れた街を作り上げたのはきっと転生者なんだろうけど、たぶんコイツじゃない。彼の粗雑で衝動的な性格で、こんな正確無比な街を作れるはずがない。
「なんつーか、テメェには勃起しねえんだよなあ、色気がねえのか?」
「……殺気立ってるからじゃないかしら?」
みしり、ショートブーツが軋む。この街の道は軟らかすぎる、この抑えきれない感情に任せてこんな道なんてあっさりブチ壊してしまいそう。わたしには、いや、この世界にはやっぱりレンガ造りが一番しっくりくる。
だから、こんな街はコイツごとぶっ壊しちゃった方がいいかもしれない。
「オレは魔王、アヴァルギリオンを倒した勇者の子孫に転生したんだ、」
わたしには、勇者がどんな人物だったのかわからない。いや、きっと魔王以外に勇者のことを見たことがある人なんてもうこの世にはいないだろう。
だから、彼が勇者の子孫だって言ってもまるで信じられない。さっきまでしていた最悪な所業もあるし。
それに、ここは薄暗い路地裏で勇者がいるような場所じゃない。まさしく小狡い悪党が潜むようなところだ。
短く刈り込んだ黒髪と細身で長身ながら筋肉質な身体つきに、黒革の上着を羽織る。その目には黒いレンズの眼鏡をかけていて、その表情はにやにやと歪んだ口元からでしか計れない。
彼の服装はその全てが異世界からの物だった。
だけど、その足下に無造作に転がる剣だけは、そう、天空のような蒼と神々しい金で装飾され、この闇の中でさえ光り輝くその剣だけは、この世界の、正真正銘紛れもなく伝説の勇者の剣に違いなかった。
「オレはこの世界の主人公だ、だからオレのすることは何でも許されてるんだよ」
彼の全てがいちいち癪に障る。なんでその世界遺産級の剣を放り投げてるんだ、大事にしろよ!
カチャカチャとこの世界では見たことのない紺色の素材でできたパンツをベルトで留めながら、にやりと満足げに嗤う。
光の中にあってはどうしようもなく取り残されてしまう薄暗く人目の付かない路地裏の犯行。それをわたしは目撃してしまった。
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さっきまで腰を激しく打ち付けていた彼の所業を、その背後に横たわる痛ましくおぞましい亡骸をわざわざ確認するまでもない。
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ここは銀色の街だった。ラフィーナが作り出した異世界の街とよく似ていた。鋭角的な鋼の塔が幾つもそびえ立ち、街道は灰色でどこまでも舗装されていた。理路整然とした無機質なガラスと鋼の街には植物の緑色はおろか、動物すら小鳥一羽すら存在していなかった。色はなく、ただ陽の光が反射した無感動な眩しさだけがそこにあった。
こんな世界観から大きく外れた街を作り上げたのはきっと転生者なんだろうけど、たぶんコイツじゃない。彼の粗雑で衝動的な性格で、こんな正確無比な街を作れるはずがない。
「なんつーか、テメェには勃起しねえんだよなあ、色気がねえのか?」
「……殺気立ってるからじゃないかしら?」
みしり、ショートブーツが軋む。この街の道は軟らかすぎる、この抑えきれない感情に任せてこんな道なんてあっさりブチ壊してしまいそう。わたしには、いや、この世界にはやっぱりレンガ造りが一番しっくりくる。
だから、こんな街はコイツごとぶっ壊しちゃった方がいいかもしれない。
「オレは魔王、アヴァルギリオンを倒した勇者の子孫に転生したんだ、」
わたしには、勇者がどんな人物だったのかわからない。いや、きっと魔王以外に勇者のことを見たことがある人なんてもうこの世にはいないだろう。
だから、彼が勇者の子孫だって言ってもまるで信じられない。さっきまでしていた最悪な所業もあるし。
それに、ここは薄暗い路地裏で勇者がいるような場所じゃない。まさしく小狡い悪党が潜むようなところだ。
短く刈り込んだ黒髪と細身で長身ながら筋肉質な身体つきに、黒革の上着を羽織る。その目には黒いレンズの眼鏡をかけていて、その表情はにやにやと歪んだ口元からでしか計れない。
彼の服装はその全てが異世界からの物だった。
だけど、その足下に無造作に転がる剣だけは、そう、天空のような蒼と神々しい金で装飾され、この闇の中でさえ光り輝くその剣だけは、この世界の、正真正銘紛れもなく伝説の勇者の剣に違いなかった。
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