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白紙
ーー 縺九∩ろ斐m縺 ーー③
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「しかし、そんな装備で大丈夫ですか?」
「大丈夫、問題なんてあるわけない」
わたしが読んできた全ての物語を開放する。
右手には、魔剣、アヴァルギリオンを。
下着が時を司るチケット・ゥ・ライドに。
左手に構えるは、星槍、ロンギヌス。
腰のコルセットが正義の機構翼、均衡機構、トイヒーローへと変形し。
燃え上がる灼血、メルトが大気を焦がし。
黒革のブーツは、定義指針、ラスタスファルテスを展開。
わたしの叫びは、共鳴絶奏、ラ・ヴィクトリア・リアを響かせ。
スーパーマイクロバッグは、外因衛星、マルドゥック・アーカム・ヴェロシティの青白い光を周囲に。
天触、ヨトゥングラガナが世界を変え。
黒と金の悪趣味な髪、淫色、キャンディス・スワンポールを振り乱し。
わたしの頭にはかんざし、生殺輪廻、キガノタチ・キョウエンヒメを挿す。
あまりにもごちゃごちゃしたフルアーマー状態。ふふ、なんてまとまりのない物語なのかしら。目的も動機もテーマも魅力すらもない物語。だけど、確かにわたしが歩んできた物語。
これがわたしの全力全開。かろうじて残された錯誤世界秩序機能。
「そんなガラクタを、よくもまあそんなに大事そうに寄せ集めたものですね」
小烏丸は気味の悪い灰色をした空を舞うわたしを見上げて無感動にそう言った。あの時の守られることしかできなかったわたしとは違う。だけど、それでもわたしのことなんてまるで興味がない。その何を考えているのか読み取ることのできない漆黒の瞳は、わたしではなくその先の灰空ばかりを見つめている。
「これは大事な物語なの、アナタなんかにガラクタ呼ばわりされる筋合いはないわ」
きっとわたしにはこの全ての機能を同時に扱うことはできない。だけど、それでも、この何もなくなってしまった世界には確かに“始源拾弐機関”という物語があって、それらがこの錯誤した世界の秩序として機能していた、それだけは彼女に示したかったんだ。
そう、たとえ彼女にそれが伝わらなくたって。
ただの完全武装少女にしか見えなくたって。
これこそがわたしが綴ってきた物語なんだって。
わたしはそう言いたかったんだ。
「アナタはこの誰もいない世界で何を成そうとしているの? アナタを崇めるべき人すらもいなくなっているじゃない」
「あ、ああ、ええと、まあ、そうですね、とりあえずまったりしてますかねー」
のらりくらりとわたしの質問をかわし続ける。きっと彼女は核心を話してくれはしない。いや、もしかしたら本当にこんな世界を望んでいて、もう目的は達成されたのか。
でも、それならどうしてわざわざ、神、なんて名乗ったのか。
誰も崇めない神は本当に神なのか。
たった独りの世界に神は必要なのか。
神としての彼女の在り方は本当に正しいのか。
「大丈夫、問題なんてあるわけない」
わたしが読んできた全ての物語を開放する。
右手には、魔剣、アヴァルギリオンを。
下着が時を司るチケット・ゥ・ライドに。
左手に構えるは、星槍、ロンギヌス。
腰のコルセットが正義の機構翼、均衡機構、トイヒーローへと変形し。
燃え上がる灼血、メルトが大気を焦がし。
黒革のブーツは、定義指針、ラスタスファルテスを展開。
わたしの叫びは、共鳴絶奏、ラ・ヴィクトリア・リアを響かせ。
スーパーマイクロバッグは、外因衛星、マルドゥック・アーカム・ヴェロシティの青白い光を周囲に。
天触、ヨトゥングラガナが世界を変え。
黒と金の悪趣味な髪、淫色、キャンディス・スワンポールを振り乱し。
わたしの頭にはかんざし、生殺輪廻、キガノタチ・キョウエンヒメを挿す。
あまりにもごちゃごちゃしたフルアーマー状態。ふふ、なんてまとまりのない物語なのかしら。目的も動機もテーマも魅力すらもない物語。だけど、確かにわたしが歩んできた物語。
これがわたしの全力全開。かろうじて残された錯誤世界秩序機能。
「そんなガラクタを、よくもまあそんなに大事そうに寄せ集めたものですね」
小烏丸は気味の悪い灰色をした空を舞うわたしを見上げて無感動にそう言った。あの時の守られることしかできなかったわたしとは違う。だけど、それでもわたしのことなんてまるで興味がない。その何を考えているのか読み取ることのできない漆黒の瞳は、わたしではなくその先の灰空ばかりを見つめている。
「これは大事な物語なの、アナタなんかにガラクタ呼ばわりされる筋合いはないわ」
きっとわたしにはこの全ての機能を同時に扱うことはできない。だけど、それでも、この何もなくなってしまった世界には確かに“始源拾弐機関”という物語があって、それらがこの錯誤した世界の秩序として機能していた、それだけは彼女に示したかったんだ。
そう、たとえ彼女にそれが伝わらなくたって。
ただの完全武装少女にしか見えなくたって。
これこそがわたしが綴ってきた物語なんだって。
わたしはそう言いたかったんだ。
「アナタはこの誰もいない世界で何を成そうとしているの? アナタを崇めるべき人すらもいなくなっているじゃない」
「あ、ああ、ええと、まあ、そうですね、とりあえずまったりしてますかねー」
のらりくらりとわたしの質問をかわし続ける。きっと彼女は核心を話してくれはしない。いや、もしかしたら本当にこんな世界を望んでいて、もう目的は達成されたのか。
でも、それならどうしてわざわざ、神、なんて名乗ったのか。
誰も崇めない神は本当に神なのか。
たった独りの世界に神は必要なのか。
神としての彼女の在り方は本当に正しいのか。
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