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3.【速報】美少女が居候することになりました

異世界転生勇者、はじめてのおつかい

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「ふいおねえちゃんがむかえにきてくれたんだ!」

「あうあうあー!」

「お、それは良かったね」

「カナタ、なんとか無事に引き取れたぞ」

「ありがとな。いきなり大仕事を頼んじまってすまんかったな」

「いや、これくらいなら朝飯前だ」

 おつかいをやり遂げてふふふんっと自慢げに鼻を鳴らすフィリアス。いや、でも、マジで助かった。今はそのドヤ顔も許してやろう。

 結局オレが会社を出たときにフィリアスが保育園に到着していたから、オレが向かっていたらほとんど降園の時間になっていたかもしれない。見知らぬ超絶美少女のフィリアスが保育園に来たことでちょっとしたごたごたもあったみたいだがなんとかなって本当に良かった。

 懸念だった交通マナーはオレが、そして帰りはオレと現在で教えながらでなんとかなった。車に轢かれなくて良かった。帰りの横断歩道は現在と青信号になったら右見て左見てもう一度右見て一緒にしっかり手を上げて渡っていたみたいだ。

 フィリアスに自分の知っていることをひけらかした現在もすっかり得意げな表情。「ありかがね、ふいおねえちゃんにしんごうおしえてあげたんだ!」「うむ、ありがとう、アリカ」

 永々遠の発熱は、お昼ご飯を食べるとすっかり良くなったらしく、今では元気いっぱいに室内用のジャングルジムに登っては嬉しそうに笑い、調子こいて落ちたりしては泣き喚いて忙しく動き回っている。なんやねん。

 一応小児科の予約は取ったから、現在のことはフィリアスに任せて永々遠を連れて行こう。「ふいお姉ちゃんとお留守番できる?」「うん、ちゃんとみてる!」「あ、現在が見ててあげる方ね」

 五日香からは電車の途中で連絡があって、お迎えをフィリアスにお願いしたことを言ったらめちゃくちゃ怒られた。まあ、フィリアスは未だに得体の知れない少女だし心配する気持ちもわからんでもないけどさ。

 こうして、オレ達は慌ただしく月曜日の魔物に翻弄されたのだった。……月曜日からこれはハードすぎやしないか?
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