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第1話 旅立ち
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私の名前は、セリスティア・ラルグリス。前世の記憶を持った元男だ。いや、今は女なんだけどね? でも、心は男のままなんだよ。
「はぁ……」
私は今、大きなため息を吐いていた。
理由は簡単で、私はこれから政略結婚させられるからだ。相手は隣国の王子様らしい。なんでも私のお父様が彼の国と同盟を結ぶために決めた縁談だとか……。
正直、面倒くさい。まあ、仕方ないといえば仕方ないことだけどさ。この世界ではある年齢になると社交界デビューをしなくてはならないし、そこで婚約相手が見つからなければ行き遅れ扱いのようだ。
でも私の心は男なので男の人とエッチなことをするのは抵抗があるのだ。
「はぁ……どうしようかな」
そう呟きながら部屋にある鏡を見つめる。そこに映っているのは美しい少女の姿。腰まで伸びた金色の髪に、金色の双瞳。肌も白くてキメ細かい。自分で言うのもあれだが、美少女だと思う。
そんなことを考えていると部屋の扉が開かれた。入ってきたのはメイド服に身を包んだ女性。名前はミーシャという。年齢は二十歳くらいだろうか?とても美人でスタイルも良い。
「セリス様。そろそろ時間ですので、ご準備をお願いします」
「わかりましたわ」
私が返事をすると彼女はニコッと微笑み、こちらへと近づいてきた。そして慣れた手つきでドレスを着せてくれる。その後化粧なども施してくれた。
「いつもありがとう」
「いえ、仕事ですから気にしないでください」
彼女は再びニコリと微笑むと、私に手を差し伸べてきた。私はその手を握りしめ立ち上がる。
「それじゃあ、行きましょうか」
「はい」
私は彼女と一緒に部屋を出て廊下を歩く。そして階段を降りていくと、そこにはお父様とお母様がいた。
「セリスちゃん。しばらくお別れね……」
「はい。お父様、お母様行って参ります」
「うむ。気をつけて行ってくるといい」
「えぇ。セリスちゃんならきっと上手くいくわよ!」
二人に見送られながら玄関を出ると、そこには馬車が待機していた。私はミーシャの手を借りて馬車に乗り込む。
「では、出発いたします」
御者の人が声をかけると同時に、ゆっくりと動き出した。私は窓から見える景色を見ながら小さく息を吐き出す。
「はぁ……」
私は今、大きなため息を吐いていた。
理由は簡単で、私はこれから政略結婚させられるからだ。相手は隣国の王子様らしい。なんでも私のお父様が彼の国と同盟を結ぶために決めた縁談だとか……。
正直、面倒くさい。まあ、仕方ないといえば仕方ないことだけどさ。この世界ではある年齢になると社交界デビューをしなくてはならないし、そこで婚約相手が見つからなければ行き遅れ扱いのようだ。
でも私の心は男なので男の人とエッチなことをするのは抵抗があるのだ。
「はぁ……どうしようかな」
そう呟きながら部屋にある鏡を見つめる。そこに映っているのは美しい少女の姿。腰まで伸びた金色の髪に、金色の双瞳。肌も白くてキメ細かい。自分で言うのもあれだが、美少女だと思う。
そんなことを考えていると部屋の扉が開かれた。入ってきたのはメイド服に身を包んだ女性。名前はミーシャという。年齢は二十歳くらいだろうか?とても美人でスタイルも良い。
「セリス様。そろそろ時間ですので、ご準備をお願いします」
「わかりましたわ」
私が返事をすると彼女はニコッと微笑み、こちらへと近づいてきた。そして慣れた手つきでドレスを着せてくれる。その後化粧なども施してくれた。
「いつもありがとう」
「いえ、仕事ですから気にしないでください」
彼女は再びニコリと微笑むと、私に手を差し伸べてきた。私はその手を握りしめ立ち上がる。
「それじゃあ、行きましょうか」
「はい」
私は彼女と一緒に部屋を出て廊下を歩く。そして階段を降りていくと、そこにはお父様とお母様がいた。
「セリスちゃん。しばらくお別れね……」
「はい。お父様、お母様行って参ります」
「うむ。気をつけて行ってくるといい」
「えぇ。セリスちゃんならきっと上手くいくわよ!」
二人に見送られながら玄関を出ると、そこには馬車が待機していた。私はミーシャの手を借りて馬車に乗り込む。
「では、出発いたします」
御者の人が声をかけると同時に、ゆっくりと動き出した。私は窓から見える景色を見ながら小さく息を吐き出す。
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