異世界マイスターの知恵は一番強いチートだった

Impulse

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俺は王国の兵士長

最終決戦スタート

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 俺は叫んだ。
 エンシェントブレイドと・・・・・。
 そして右手には、エンシェントブレイドの姿があった。何度も叫んで出なかった剣が、俺の気持ちに答えてくれた。
 姫様の言葉が届いたんだ。

「あぁあああん? 何がエンシェントブレイドだぁあああああああぁあんんん?」
「何がって……ための武器だ。」

 断言した。

――お前を倒すと

 お前を倒す武器だと言った。
 とても不安定なキーサードの荒ぶっている感情は、限界まで達していた。

「堪忍袋の緒が切れたぜぇええええええぇ? どうすんだ? お前はもう死んだんだよ!」

 そう言ってキーサードは斬りかかって来る。
 キーサードの狙いは俺の首だった。本気で俺を殺しにかかってきている。
 その魔剣をエンシェントブレイドで受けとめた。先ほどの竜よりは力が無いが、怒りの気迫があり、とても受けるのが難しい。

「くっ・・・・・チッ・・・おぉおおりゃ!」

 俺はその剣を勢いよくはじき返し、魔法を唱える。
 そのままの勢いで唱えてしまい、発動できるか分からないほど少ない魔力だったことを忘れる。

「光の槍!」

 俺は魔法を発動でき、雷光の槍を高スピードでキーサードに投げつける。
 俺が見ていると、キーサードは不敵な笑みを浮かべ、手に持っていた剣で真っ二つに光の槍を斬った。
 今の俺が唱えられるだろう魔法の中で最高威力を誇る、光の槍を破られてしまったことに、正直驚きを見せてしまった。

「おぉやぁ? どうしたのかいなんちゃってヒーロー君。ど・う・し・た・の・か・な? びっくりしちゃって。」

 堪忍袋の緒が切れたとは思えないほど、楽しそうな口ぶりだ。
 怒りを覚えるものだった。
 足を蹴り上げて、こちらに向かって来て、もう一回剣を振り下ろしてくる。
 もう一回経験しているキーサードの剣の重みを、もう一回受ける必要はないので、軽く避けた。

「避けていいって誰が言ったぁああああああああああああああああぁ!」

 理不尽な怒りだ。
 どんどん斬りかかってきて、全て避けられず剣で受け止めてしまった。
 力が強い。その魔剣は、キーサードの不安定な感情が滾るたびに、帯びている禍々しいオーラを強くしていた。
 とても強かったが、近距離で魔法を撃った。

「ドラグシャイニング!」

 俺はそれを避けたキーサードから大きく離れた。
 このままだと俺は勝てないと思い、大きな手に出る。
 絶対に人間に使わないほうがいい技を使おうとしている。

―――覇王の型 四の太刀 破竜暫斬ドラグスマッシュ

 今放った。
 どう考えても、竜殺しの一撃だ。
 そう思ったのだが間違えていた。キーサードは斬っていた。大量に巻き起こる鎌鼬を斬っていた。
 でもいつまでも続かず、二の腕やふくらはぎに傷口が出来ていき、収まったころ体は傷だらけになっていた。
 そして突然怒りだす。

「おいおい! だれがこのキーサード様の体に傷をつけていいと言ったぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁ!」

 とても長い叫び声だった。
 そしてその声と同時に核魔石が降ってこなくなり、溶けて行っていた。

「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい。」

 いきなり壊れたかのようにキーサードは話し出す。
 周りのみんなはいきなり眠りだして、レイだけが姿を消していた。
 俺も急なめまいに襲われたがすぐに無くなった。

「何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か・・・・」

 お経の様に唱えてくる。
 そして俺はすぐに気づいた。これは魔剣に飲み込まれているということが。

「言えよ・・・・・・・うぁあああああああぁ!」

 今度は突然苦しみだした。

 やがて、顔を上げるとそれは、とても人間には見えない、魔物の顔と化していた。
 全然見たことのない顔だった。真っ黒な顔に真っ赤に光る瞳、前から生える二本のとても鋭利な角。

「ふぅぅぅぅ。うぅう。うぅう。うぅうううううううううう。」

 変なうめき声が聞こえてくる。

「おいおい、どうしたんだよお前。」

 俺の問いかけには答えなかった。
 そしてゆっくりと近づいてくる。
 その時どこからか声が聞こえてきた。苦しみが無い誰かの声。
 幻聴か? と思ったが違かった。

「おーい。セカーイ。」

 上から聞こえたので、上を見上げると・・・・・・・


 
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