そして僕は恋に落ちる

こうめ

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行かないでくれ...。

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「そぅ..。ですよね!!」
一瞬顔が曇ったかと思うと一瞬でいつもの浜本スマイルに戻った。

自分は、これでいいのだろうか。
ひたすら悩んだ。
ただ「行くな!」とだけはどうしても言えなかった。

いよいよ来週には体育大会がある。
そしてそれが終わると合唱祭、クリスマス会、そして...。3、4年の第一、第二受験。

僕の学校は特殊で3年に1度受験をする。それに合格したものは4年に上がるか、卒業を選べて進学ができる。
もちろん、就職を目的としてるやつは受けない。
そのままでも4年に上がれるから。
僕は受けることにした。
3、4年合同で卒業式出るのだ

浜本は、僕の受験の日、あと3ヶ月ちょっとくらいしか一緒にいれない。
俺はひたすら考えた。
ただ、なぜ考えているのかはわからなかった。


そんなことをしているうちに1週間がすぎた。
明日は体育大会。
なので準備を生徒会メンバーで行った。
帰りは7:45分になった。
そして...。また浜本と帰った。

「今年もありますかね?告白大会!!私、あれ本当に大好きなんです!」

興奮気味に浜本が言った。
告白大会は、優勝したチームの子が好きな人に告白する。というようなものだ。告白するために本気で頑張る男子と、告白されるため必死に待ち構えている女子が毎年のメインイベントだ。

「浜本は好きな人がいるのか?」

僕は恐る恐る聞いてみた。

「はい...。かっこよくてとても頼りになるんです。親身になって相談に乗ってくれたり、時には厳しい時もあるけど全部私のために怒ってくれてるんです。憧れのせんぱいなんです。いつも助けてもらってばかりで...。本当に優しい先輩です」

少し照れ笑いを浮かべ「先輩はどーなんですか?」と聞いてきた。

僕は...。

「僕は、好きかどうかわからない人がいる。毎回バカでマヌケで僕がいないとダメな子なんだ。またそこが可愛いんだけどな。まぁ振られると思うんだ。そいつ好きな人がいるみたいだし。」

ぎこちなく笑って次の日がきた。
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