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イラリンナ国
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翌日からこの話が広まり現時点で手に職がない人達が殺到した。「ルームン書類!ヴィドスは代替え案を」テキパキと指示をこなし三日かけて住人260名分の仕事を割り振ったリリーは久し振りの休暇も視察に出ていた。今回はヴィドスを連れて村の真下にある森へ来ていた。「えっと、ハーフドラゴンの皮にサガルミャウラの爪…」住民から足りないと申告があった素材と今領地内に生えていない薬草類の採集をしていた。「ヴィドスごめんねー、私素材集め苦手で毎回見逃して怒られたくらいだからさ」「いえ、魔王様に付き従えれる事は我々の誇りです」リリーが素通りするたびにヴィドスがひっそり採取してマジックボックスに入れていた。「ん、ヴィドス角しまって」突然リリーは制止と人化を促す。「御意」森の木々が揺れ始め、人間が三人ほど茂みから飛び出してきた。「あ、あんたら冒険者か?はやく逃げろ!A等級に該当するマーハバクトが現れたんだ」「マーハバクト?」リリーが聞き返すと冒険者はもう時間がないと言わんばかりに顔を見合わせ「すまん!とにかく逃げろ!」といい茂みにまた逃げていった。「マーハバクトってヴィドスわかるか?」「いえ、マーハバクトに類似する名前すら聞いた覚えがありません」激しく揺れ茂みから大きなトカゲ属が現れた。「ヴィドス下がれ、魔導具」魔導具を装着するリリー、魔法を展開し放つがマーハバクトの表皮に簡単に弾かれた。「あの皮膚の硬さですとドラゴン並みですね」「私の渡した設計図に剣の形したやつあったよね、あれってもうできてる?」返答代わりに青く輝き黒いラインが特徴の剣を渡された。「反応するキーは強化、増幅、回避、それからスラッシュと重力斬です」剣を受け取りリリーは自分の魔導具と連動させる「魔導具、魔導具デュアルアクセス…強化!ストイムラップ!」停止空間を高速移動するリリー、魔導剣はリリーの魔力に呼応して青みが深くなる。「重力斬!」マーハバクトに当たった瞬間に剣に重さを感じる。鈍い大気を揺るがす音が響きマーハバクトの頭を真っ二つにした。「いいねこれ」停止空間が解け、突然爆破が起きる「うげぇった」間抜けな声をあげ木にぶつかるリリー。「ふむ、マーハバクトに攻撃が通じないのは内側からエネルギーを起こしているからですか」残骸を回収しながら解析をするヴィドス。その爆音を聞いたからか先程の冒険者三人がやってきた。「あんたら逃げろって言ったのにまさか倒しちまうとは」
マーハバクトは倒すと爆破する為、氷結系が使えないパーティの時は逃げるのが基本らしい。それに仮に倒すとしてもかなり硬い為、よっぽど専用に狩る人以外は目にも留めない。「だいたいわかったけどなんであんたら追われてたんだ?」「それがこの辺りで最近やたら発生してて」基本無害でおとなしいマーハバクトが大量に発生して尚且つ気性も荒いという。「なるほどねぇ、所でそれって依頼とか出てる?」リリーが聞くと冒険者たちは顔を見合わせたあと辞めとけという。「悪い事はいわねぇ、不可能依頼なんて言われているんだぜ?」強さ、めんどくささ、それから発生した量。これらを鑑みれば確かに一般の冒険者には不可能だろう。「見た所あんたら他国の冒険者だろ?向かうなら案内するぜ」「どーする、ヴィドス」こくりと頷くヴィドス。「頼むよ!わたしはリリー、こいつはわたしの付き人というか執事?まぁそんな所だ」「ヴィドス・シーラジュです。リリー様の護衛を兼ねております」三人も自己紹介をしてくれた。赤髪で気さくな少年がアーバス、黒髪で片目を隠している冒険記浮かれの少年がキュイロス、大剣を背中に下げた無口で薄紫の髪をした少女のサマン。「2人はなんでイラリンナに来たんだ?」その国名にリリーは少し身構える。イラリンナはチャンダ国、それから公平平等主義国として名高いビエロアが支援をしている。イラリンナとアービアシアは対立中、リリーの身元認定状やら一式はアービアシアを含む別の国家の承認である。つまりこの国からすれば敵国の奴が来たと言っても過言ではない。「冒険かな」「わかるぞ!冒険は嗜好だ!」キュイロスはノリがいい。「そうだ、一つ聞きたいんだけどパテニエラ商会とフィジンド・バッラフって決着ついたの?」この質問に三人は特に反応を示さない。「あーあれね、別に俺ら冒険者に大した影響はないしなんか国の上が揉めてるだけって感じ」「そうだぜ!俺らんところもよくアービアシアの人くるけど双方揉めるって事はないからな」聞き出した情報では双方共が依存関係にあるせいで切ろうにも切れないという。「良かったーお姉さん実はアービアシアとイグリサ帝国での活動がメインだからさ」「イグリサ帝国いいなぁ、俺の父ちゃん昔行ったけどすごいってたぜ!」「うちの親は価値観が全く違う、から商売にならないと思ったけど以外にも寛容的だ、なんて自虐する程だったらしい」2人は楽しそうに他国の話に乗っかってくる。サマンはその点とてもおとなしく目を瞑りながらついてきていた。「あ、そうだリリーさん。うちの国でしちゃいけない事を教えとくよ、狩の時はどうしてもだから問題無いけどフードは絶対外したらダメだよ」アーバスが自分のフードを指差しながら教える。「それからお酒もダメ、まぁお酒って物自体がこないから僕らからしたらよくわかんないけどね」キュイロスも教えてくれた。「ありがとう2人とも、でもフードとか持ってない人はどうすれば良い?」「あぁ、それなら買えるんだ入り口で。さっき倒したマーハバクトの牙を即決で換金して買えるくらいだから」よくよく三人を見るとしっかりフード付きである。「これ子供でもバレたら殺されるから気をつけてほしいってのあって男女仲良く話したりスキンシップとか取ってるといけないんだ」この三人がパーティを組んでいるのにサマンがあまり喋らない理由を察したリリー。「ありがとう2人とも。連れてきたのヴィドスで正解だったよ」森を抜けると柵が見えた。「あそこが第一防衛拠点。あと六箇所抜けるとようやく国に入れるよ」木の柵で大丈夫かとリリーは辺りを見渡すとチャンダとビエロアの有名商会が手掛ける魔導具監視システムが配備されていた。「よりによってあの商会か、見立て通りフェイクってか機能してない」柵の前には六人ほどの兵士が見張りをしていたが士気が低いのか大して通る人の確認をしない。「フードってどのあたりで買えばいいの?」「最後の所で買えるよー、素材換金はその一つ前」四つ目を抜けた所でようやく豪勢とまではいかないものの綺麗な門が見えた。「あそこだね?えっと公用語もいけるかな」「いけるよ、僕たちだって公用語で喋るように学校で教わってたし」リリーが門近くにある検閲場のような場所に近寄る。「すいません、これの買取を」台の上にマーハバクトの牙を6本置いた。「ふむマーハバクトの牙か、状態はあんまりよく無いね。100万イラアルだし銀貨にしとくよーかさばるから、ほら為替レートは確認してね」
イラリンナ為替-
金貨一枚で100万イラアル紙幣1000枚
(通常為替より金貨の価値が高い)
銀貨一枚で100万イラアル紙幣1枚
銅貨1枚で1万イラアル紙幣1枚
半銅貨1枚で100イラアル硬貨1枚
イラリンナ国内の主な通貨-
1000イラアル硬貨
100イラアル硬貨
10イラアル硬貨
1イラアル硬貨
100万イラアル紙幣
1万イラアル紙幣
冒険者向け案内-
この国で冒険者をすれば年間12億イラアル程稼げます。装備品などはギルドから支給されます。
狩で得た物は国内での取引のみ取引税が1割ほど発生しますので差し引かれた金額の受け渡しとなります。
1枚の銀貨を受け取った。三人は別に驚いていないがリリーは少し苦い顔をした。「よそから来たら驚くけどウチはこんなもんさ。それと金貨持ってても出さない事だよ、お釣りがめんどくさいからね」その顔を見てか銀貨を渡したおっちゃんはそう答えた。最後の門まで来て服の値段を見ると45万イラアルと書いてあった。「アーバス、この国ってまさか」「僕たちは慣れたけどやっぱ外から見たら異質かー、周辺の国から教えてもらった政策が失敗して物価高騰しちゃった感じ」フードを二つ買いヴィドスと被った。受け取ったお釣りはイラアルだった。100枚程の紙幣が括られた物を渡された「薬草とかたくさん買えそうだねヴィドス」諸注意の説明を受け、入国許可証をもらいイラリンナへと入った。入り口の街ということもあってか人で溢れていた。活気がよくわいわいとしていた。「ヴィドス、こっからはあんま喋れないし魔力通信で行うよ」魔力を糸状態にして飛ばしていく。魔力は見える人には形として視認することが可能だが、そんな人はそうそういない。(まずは速攻でギルドに行けるように示唆して)リリーがヴィドスに指示を出す。「アーバスとキュイロス、できればギルドに最速で向かいたい」「いいぜ、俺らも伝えたいことがあったし」フィジンド・バラッフと並びよく名前を聞くギルド、フィジンド・イヨッカルに案内された。ギルド内は血気盛んというほどでもなく、楽しく会話する人達はいれど他のギルドと違って酒が無いぶんかとてもおとなしめだった。「この奥で冒険者証の発行できるよ。まぁ初めてだと試練あったりするから頑張ってね」三人と別れギルドパーティ案内所まで来た。「パーティをお探しですか?新規発行ですか?」「新規発行2人分頼みたい」別々で面接室と書かれた部屋へ通された。「えっと初めまして。フードをとって構いませんよ、私担当のエナヒ・シューラです」フードをとったリリー。相手もフードを外していたので特に問題はないだろう。「まず初めに貴方のいまの住所と簡単な身分をお願いします」「はい、まだ名前が決まっていない新しい領地なのでなんと答えればいいかわかりませんが、そこで領主をしております。名前はリリー、ヴァナーレ・リリー・マーレクトです」エナヒはどこかに魔法通信で話していた。その間にヴィトスに魔法糸で伝令を送る。「えっと、確認が取れました。計23カ国が領土認定しているとのことで、かなり大きな領土を統治してますね。改めてよろしくお願いします」「よろしくお願いします」面接では大したは聞かれなかった。当たり前に冒険者の経験、商人の経験。入国許可証との差異を確認する程度。「次は実技試験です、経験者ということもあるのでE級の依頼を3件こなしてもらいます。討伐・採取・調査の基礎になります」リリーは何年振りかの冒険者服に腕を通した。フードは勿論かぶるが。「えっとサイダンドボア六匹とニーマ薬草5枚、それから池の生態調査か」メモ用紙片手にあの六個の門を超えていく。首から下げた冒険者カードを服の下にしまい走り出す。「そうだった安全の為に使った武器記録とかはカードに記録されるんな。魔法も確か記録となると面倒だけど!」マジックボックスから一振りの剣を取り出した。王国騎士から一卒兵まで多くの剣士が愛用するメーカー品の剣だ。「久々に出したけど手に馴染む感じは変わんないねぇ」ボアの生息地に行き軽々と討伐するリリー。素材袋に依頼素材を突っ込み残りをマジックボックスにしまった。「次は薬草か、記憶の限りだと今まで10カ国分の試験受けてきたけど毎回こいつだけギリギリだったんだよな」薬草は摘むのが難しい。根っこごと引き抜けば次に生えない為、少し茎が残るくらいに摘み取る。だが茎が1番重要なのだ薬草と言われているのに。「潰さないようにっと」苦手だがその中で編み出した技もある。指先にエアカッターを発生させて切り取るのだ。「ふぅ、余裕余裕。SS級に連なる私がこの程度で足止めを食らうはずがない」最後は池の生態調査。池といってもかなり大きい。少し伸びた釣り用の足場から水の中を覗く。鑑定魔法で池を調べる・数回ほど釣りをして釣れた魚でざっと算出する・魔法で囲い数えるなどいろいろな方法がある。リリーが取ったのは鑑定だ。「B級、魚の数が300から600で虫が1万ほど、それから水竜が一匹と」鑑定結果に一度首を傾げた「水竜??嘘だよね」冒険者カードに鑑定結果が記録されているので確認したが確かにそう書かれていた「戻って報告するかー」帰りはギルドの依頼なので門での換金はせずにギルドへ戻った。「冒険者カードの照合をしますね」エナヒが出てきて冒険者カードと依頼品を受け取った。その後すぐに大きな鐘が鳴らされた。「なんの音だ?」リリーが訝しんでいるとエナヒが出てきた。「リリーさん、池に異常は見られませんでしたか?」「いや、至って普通だったけど。もしかして水竜関連?」
ギルドマスターを含めた多くの冒険者と集会場に連れてこられたリリー。「鑑定魔法を他に使えるものはいるか」何人かが手を挙げた。「これよりもう一度池の調査をしつつ討伐隊を結成する。A級以上、もしくはA級結果待ちの者達は即刻でパーティを築き第一門へ集まること」リリーは鑑定魔法を弱めて使ったが冒険者カードを外してもう一度鑑定をしていた。その水竜は人間じゃ到底敵わないだろう。人智を越える「私ももう一度鑑定に行ってよろしいですか?」「見習いは待機しておけと言いたいが、今回の試験結果で総合判定すればB級はいけるだろう。ついてこい、命は保証しないぞ」
A級36名、S級4名。鑑定魔法の使える冒険者4名、ギルドマスター、リリーの総計46名11パーティで池へ向かった。池はリリーが来た時と同じ静寂そのものだった。「魔導具-リーヤスレ」複数の鑑定魔法が使われた。「結果出ました、全員同じく水竜を指しています。それから1人詳細を見れるのですが水竜は想定SS級と思われます!」
等級振り分-
冒険者ギルドでは仕事の達成数と定められた実績に応じて等級が上がっていくシステムである。
GからSまでがノーマル級、そこからさらに高みを目指す者達のくらいがSGからSSがエクストラ級。
そのエクストラ級を終えた猛者達が自身の得意な装備だけで続けて作り上げる異名の等級がラージ級、これが人間の最高位であり現時点では国に1人いれば安泰と言われている。
その等級は魔物にも振り分けられて、A級がソロで余裕で倒せると推定される魔物にはB級といった具合に等級分けされている。
「つまり今回の水竜はラージ級でもいないと不可能というわけだな」ギルドマスターの顔に曇りが出る。ラージ級はSSの上でラージ、つまり大魔導士や大賢者など功績者クラスが相手をする魔物である。「我が国ではいま高位冒険者を雇うお金もない、それに他国の支援をこれ以上受けると財政難で崩壊しかねない」もうすでにA級の冒険者達は帰り支度をしていた。S級でさえあきらめの顔をしていた。「まだ眠っている、そのうちに封印か討伐が出来ればいいんだがなにぶん水中だし」とても部が悪い。となれば、この中で唯一倒せる存在はリリーになる。「あの、わたしやっていいですか?」名乗り出た堂々と。「鑑定魔法をかけてくれてもいいですよ。任せられると思います」鑑定魔法は魔力量や魔力の流れを見て結果を視認できるようにする魔法だ。鑑定魔法は他にも冒険者カードの情報を一部閲覧できる効果もある。「では失礼します」初心者の戯言だが見つけて来た本人だしという加害者的立場のおかげかすんなり鑑定をされたリリー。「え、鑑定ミス?おまえのどうよ」鑑定魔法をかけた人たちが困惑をする、その困惑が広がり帰り支度をしていた他の冒険者達までが手を止めその鑑定結果に耳を傾ける。「ギルドマスター報告します。冒険者リリー、冒険者登録国150国で冒険者ギルドは計13箇所所属。どれもSA級は越しています、さらに詳細不明ですが二箇所でラージ級をもらっています」「にひぃ。私実は凄腕冒険者なんですよ」勇者として褒められなかった反動なのか、それとも元々の性格なのか。堂々と誇るリリー。
冒険者登録-
この登録は入国許可証を発行するときに行われる。
何の目的で来たかによって内容が変わる
冒険者タグ-
外交用であり、国からその人を保証するために発行される。そのためギルド発行の冒険者カードとは異なり、その人物が所属する組織から資産、非正規外交官であれば家族構成まで記載されている。
認可の降りて配備がされた国であれば魔導具にかざすだけで任意の情報を閲覧できる。
主なタグは冒険者タグと商人タグである。
冒険者カード-
発行はギルドごとだが登録内容に差異はない。
冒険者登録さえされていればどこのギルドへ行っても冒険者カードは習得可能である。
どのギルドで発行したものであってもレギオン印があるものであれば基本的に使えないギルドはない。
複数枚所持する事は可能である。(一つのギルドあたり一枚なのは変わらない)
主にクエスト内容・使用武器・討伐方法・魔法結果が印字される。
習得するには試験をクリアする必要がある。
これを飛ばすことは不可能である。
レギオン-
通称ギルド総轄連盟と言われているギルドマスター達の集い。ギルドと名乗るにはここの許可が必須であり、ギルドマスターは強制的にレギオンメンバーの登録がされる。
発行には金などかからない、しかもリリー達のような王族や貴族、また勇者のような存在は国にも把握されない身分を作ることができる。
発行の手順はとても特殊であり、解除不可の相互同意型特定時死亡魔法を職員と新しい立場の欲しい人で掛けてから緻密に空き家系などを探して抜かりなくはめ込んでいく。両者この発行後は顔も合わせないし会うこともない。また職員は記録に、誰かにそれを残そうと伝えようとした時点で死亡する。
ただの冒険者が実は勇者でした!を色んな国でやりたかったリリーは勇者時代にリリーという偽名で毎度冒険者登録を行い冒険者カードの発行までしていた。リリーは元々三叉特異質と言われるように3種類の魔力を持つ。魔力生成量の少ない人間は魔導具で増幅させなければ、外部から魔力を補填しなければ連続行使不可能である。だがリリーはその3種を源・増・振として扱い魔導具無しで魔法を使えていた。時代と共に魔力の使い方や効率化が進むとその3種を使わなくてももっと楽に行使できるとしりそれぞれの魔力を個人の物として登録をした。源は勇者マラキアとして、増振はリリーとして。「どう、もしレギオンへの報告が怖いなら他の冒険者カードで討伐するけど、異常事態に別にそんなこと気にしないよね?」リリーは異常事態を利用して簡単に等級を上げていたが、種明かしをする暇もなく毎回移動していたせいでまだ全ての冒険者カードが身割れしていない。「ギルドマスターから直々に依頼しよう。冒険者リリーに水竜の討伐をお願いする」任せろと言わんばかりにマジックボックスから魔導具を取り出し手にはめる。そのまま水の中へ潜っていくリリー。陸地に残された人たちはあまりの速度に呆気に取られていた。「とりあえず見た限りは遺跡があったはずなんだよね」最後のアストルカムエルと言われた魔王城を攻略した人類だが、目に見えるものが全てでは無かった。リリーは魔王を倒した時から世界の根源に近い知識を手に入れた。それで知ったのだ。まだ到達していないアストルカムエルがあることを。
「これが、水中にあるアストルカムエルか。初めて見たぞ」魔導具から定期的に空気を出して呼吸を紡ぐリリー。遺跡の内部に入ると崩れかけの柱や謎の魚がウヨウヨといた。「こいつらがこの中から出ないって事はここが安全だから、こいつらが鑑定にかからないのはここが結界だから。水竜が鑑定にかかったのは結界を貼っていたのが水竜だからか」遺跡内部はわかる範囲で四層、一層目からスイリュウモドキオオウナギが現れた。「A級ってところか」高速回転をしながらこちらへ向かってくるスイリュウモドキオオウナギの頭を掴むがヌメヌメしてそのままボディに一撃を喰らった。衝撃で体内に溜めていた空気が口から飛び出た「初見殺しもいいところだ」掴んだ魔導具は水中でもヌメヌメとする液体のせいで握ったままになり、魔法も撃てなくなっていた。一度しまい別の武器に切り替えたリリーは次の回転攻撃に合わせ切り裂いた。「あうっあ、前が見えない」切ったはいいがスイリュウモドキオオウナギの体液が空中に舞い視界不良が起きた。地上ではすべて天から地へと動く理がある、しかし水中ではそれが弱い。「とりあえず奥へ行くか」ここまでは明かりが来ていたが二層目に入った途端暗黒へと変わっていった。遺跡に世界の理は通じない、層ごとにルールのような強制力があるのだ。
マーハバクトは倒すと爆破する為、氷結系が使えないパーティの時は逃げるのが基本らしい。それに仮に倒すとしてもかなり硬い為、よっぽど専用に狩る人以外は目にも留めない。「だいたいわかったけどなんであんたら追われてたんだ?」「それがこの辺りで最近やたら発生してて」基本無害でおとなしいマーハバクトが大量に発生して尚且つ気性も荒いという。「なるほどねぇ、所でそれって依頼とか出てる?」リリーが聞くと冒険者たちは顔を見合わせたあと辞めとけという。「悪い事はいわねぇ、不可能依頼なんて言われているんだぜ?」強さ、めんどくささ、それから発生した量。これらを鑑みれば確かに一般の冒険者には不可能だろう。「見た所あんたら他国の冒険者だろ?向かうなら案内するぜ」「どーする、ヴィドス」こくりと頷くヴィドス。「頼むよ!わたしはリリー、こいつはわたしの付き人というか執事?まぁそんな所だ」「ヴィドス・シーラジュです。リリー様の護衛を兼ねております」三人も自己紹介をしてくれた。赤髪で気さくな少年がアーバス、黒髪で片目を隠している冒険記浮かれの少年がキュイロス、大剣を背中に下げた無口で薄紫の髪をした少女のサマン。「2人はなんでイラリンナに来たんだ?」その国名にリリーは少し身構える。イラリンナはチャンダ国、それから公平平等主義国として名高いビエロアが支援をしている。イラリンナとアービアシアは対立中、リリーの身元認定状やら一式はアービアシアを含む別の国家の承認である。つまりこの国からすれば敵国の奴が来たと言っても過言ではない。「冒険かな」「わかるぞ!冒険は嗜好だ!」キュイロスはノリがいい。「そうだ、一つ聞きたいんだけどパテニエラ商会とフィジンド・バッラフって決着ついたの?」この質問に三人は特に反応を示さない。「あーあれね、別に俺ら冒険者に大した影響はないしなんか国の上が揉めてるだけって感じ」「そうだぜ!俺らんところもよくアービアシアの人くるけど双方揉めるって事はないからな」聞き出した情報では双方共が依存関係にあるせいで切ろうにも切れないという。「良かったーお姉さん実はアービアシアとイグリサ帝国での活動がメインだからさ」「イグリサ帝国いいなぁ、俺の父ちゃん昔行ったけどすごいってたぜ!」「うちの親は価値観が全く違う、から商売にならないと思ったけど以外にも寛容的だ、なんて自虐する程だったらしい」2人は楽しそうに他国の話に乗っかってくる。サマンはその点とてもおとなしく目を瞑りながらついてきていた。「あ、そうだリリーさん。うちの国でしちゃいけない事を教えとくよ、狩の時はどうしてもだから問題無いけどフードは絶対外したらダメだよ」アーバスが自分のフードを指差しながら教える。「それからお酒もダメ、まぁお酒って物自体がこないから僕らからしたらよくわかんないけどね」キュイロスも教えてくれた。「ありがとう2人とも、でもフードとか持ってない人はどうすれば良い?」「あぁ、それなら買えるんだ入り口で。さっき倒したマーハバクトの牙を即決で換金して買えるくらいだから」よくよく三人を見るとしっかりフード付きである。「これ子供でもバレたら殺されるから気をつけてほしいってのあって男女仲良く話したりスキンシップとか取ってるといけないんだ」この三人がパーティを組んでいるのにサマンがあまり喋らない理由を察したリリー。「ありがとう2人とも。連れてきたのヴィドスで正解だったよ」森を抜けると柵が見えた。「あそこが第一防衛拠点。あと六箇所抜けるとようやく国に入れるよ」木の柵で大丈夫かとリリーは辺りを見渡すとチャンダとビエロアの有名商会が手掛ける魔導具監視システムが配備されていた。「よりによってあの商会か、見立て通りフェイクってか機能してない」柵の前には六人ほどの兵士が見張りをしていたが士気が低いのか大して通る人の確認をしない。「フードってどのあたりで買えばいいの?」「最後の所で買えるよー、素材換金はその一つ前」四つ目を抜けた所でようやく豪勢とまではいかないものの綺麗な門が見えた。「あそこだね?えっと公用語もいけるかな」「いけるよ、僕たちだって公用語で喋るように学校で教わってたし」リリーが門近くにある検閲場のような場所に近寄る。「すいません、これの買取を」台の上にマーハバクトの牙を6本置いた。「ふむマーハバクトの牙か、状態はあんまりよく無いね。100万イラアルだし銀貨にしとくよーかさばるから、ほら為替レートは確認してね」
イラリンナ為替-
金貨一枚で100万イラアル紙幣1000枚
(通常為替より金貨の価値が高い)
銀貨一枚で100万イラアル紙幣1枚
銅貨1枚で1万イラアル紙幣1枚
半銅貨1枚で100イラアル硬貨1枚
イラリンナ国内の主な通貨-
1000イラアル硬貨
100イラアル硬貨
10イラアル硬貨
1イラアル硬貨
100万イラアル紙幣
1万イラアル紙幣
冒険者向け案内-
この国で冒険者をすれば年間12億イラアル程稼げます。装備品などはギルドから支給されます。
狩で得た物は国内での取引のみ取引税が1割ほど発生しますので差し引かれた金額の受け渡しとなります。
1枚の銀貨を受け取った。三人は別に驚いていないがリリーは少し苦い顔をした。「よそから来たら驚くけどウチはこんなもんさ。それと金貨持ってても出さない事だよ、お釣りがめんどくさいからね」その顔を見てか銀貨を渡したおっちゃんはそう答えた。最後の門まで来て服の値段を見ると45万イラアルと書いてあった。「アーバス、この国ってまさか」「僕たちは慣れたけどやっぱ外から見たら異質かー、周辺の国から教えてもらった政策が失敗して物価高騰しちゃった感じ」フードを二つ買いヴィドスと被った。受け取ったお釣りはイラアルだった。100枚程の紙幣が括られた物を渡された「薬草とかたくさん買えそうだねヴィドス」諸注意の説明を受け、入国許可証をもらいイラリンナへと入った。入り口の街ということもあってか人で溢れていた。活気がよくわいわいとしていた。「ヴィドス、こっからはあんま喋れないし魔力通信で行うよ」魔力を糸状態にして飛ばしていく。魔力は見える人には形として視認することが可能だが、そんな人はそうそういない。(まずは速攻でギルドに行けるように示唆して)リリーがヴィドスに指示を出す。「アーバスとキュイロス、できればギルドに最速で向かいたい」「いいぜ、俺らも伝えたいことがあったし」フィジンド・バラッフと並びよく名前を聞くギルド、フィジンド・イヨッカルに案内された。ギルド内は血気盛んというほどでもなく、楽しく会話する人達はいれど他のギルドと違って酒が無いぶんかとてもおとなしめだった。「この奥で冒険者証の発行できるよ。まぁ初めてだと試練あったりするから頑張ってね」三人と別れギルドパーティ案内所まで来た。「パーティをお探しですか?新規発行ですか?」「新規発行2人分頼みたい」別々で面接室と書かれた部屋へ通された。「えっと初めまして。フードをとって構いませんよ、私担当のエナヒ・シューラです」フードをとったリリー。相手もフードを外していたので特に問題はないだろう。「まず初めに貴方のいまの住所と簡単な身分をお願いします」「はい、まだ名前が決まっていない新しい領地なのでなんと答えればいいかわかりませんが、そこで領主をしております。名前はリリー、ヴァナーレ・リリー・マーレクトです」エナヒはどこかに魔法通信で話していた。その間にヴィトスに魔法糸で伝令を送る。「えっと、確認が取れました。計23カ国が領土認定しているとのことで、かなり大きな領土を統治してますね。改めてよろしくお願いします」「よろしくお願いします」面接では大したは聞かれなかった。当たり前に冒険者の経験、商人の経験。入国許可証との差異を確認する程度。「次は実技試験です、経験者ということもあるのでE級の依頼を3件こなしてもらいます。討伐・採取・調査の基礎になります」リリーは何年振りかの冒険者服に腕を通した。フードは勿論かぶるが。「えっとサイダンドボア六匹とニーマ薬草5枚、それから池の生態調査か」メモ用紙片手にあの六個の門を超えていく。首から下げた冒険者カードを服の下にしまい走り出す。「そうだった安全の為に使った武器記録とかはカードに記録されるんな。魔法も確か記録となると面倒だけど!」マジックボックスから一振りの剣を取り出した。王国騎士から一卒兵まで多くの剣士が愛用するメーカー品の剣だ。「久々に出したけど手に馴染む感じは変わんないねぇ」ボアの生息地に行き軽々と討伐するリリー。素材袋に依頼素材を突っ込み残りをマジックボックスにしまった。「次は薬草か、記憶の限りだと今まで10カ国分の試験受けてきたけど毎回こいつだけギリギリだったんだよな」薬草は摘むのが難しい。根っこごと引き抜けば次に生えない為、少し茎が残るくらいに摘み取る。だが茎が1番重要なのだ薬草と言われているのに。「潰さないようにっと」苦手だがその中で編み出した技もある。指先にエアカッターを発生させて切り取るのだ。「ふぅ、余裕余裕。SS級に連なる私がこの程度で足止めを食らうはずがない」最後は池の生態調査。池といってもかなり大きい。少し伸びた釣り用の足場から水の中を覗く。鑑定魔法で池を調べる・数回ほど釣りをして釣れた魚でざっと算出する・魔法で囲い数えるなどいろいろな方法がある。リリーが取ったのは鑑定だ。「B級、魚の数が300から600で虫が1万ほど、それから水竜が一匹と」鑑定結果に一度首を傾げた「水竜??嘘だよね」冒険者カードに鑑定結果が記録されているので確認したが確かにそう書かれていた「戻って報告するかー」帰りはギルドの依頼なので門での換金はせずにギルドへ戻った。「冒険者カードの照合をしますね」エナヒが出てきて冒険者カードと依頼品を受け取った。その後すぐに大きな鐘が鳴らされた。「なんの音だ?」リリーが訝しんでいるとエナヒが出てきた。「リリーさん、池に異常は見られませんでしたか?」「いや、至って普通だったけど。もしかして水竜関連?」
ギルドマスターを含めた多くの冒険者と集会場に連れてこられたリリー。「鑑定魔法を他に使えるものはいるか」何人かが手を挙げた。「これよりもう一度池の調査をしつつ討伐隊を結成する。A級以上、もしくはA級結果待ちの者達は即刻でパーティを築き第一門へ集まること」リリーは鑑定魔法を弱めて使ったが冒険者カードを外してもう一度鑑定をしていた。その水竜は人間じゃ到底敵わないだろう。人智を越える「私ももう一度鑑定に行ってよろしいですか?」「見習いは待機しておけと言いたいが、今回の試験結果で総合判定すればB級はいけるだろう。ついてこい、命は保証しないぞ」
A級36名、S級4名。鑑定魔法の使える冒険者4名、ギルドマスター、リリーの総計46名11パーティで池へ向かった。池はリリーが来た時と同じ静寂そのものだった。「魔導具-リーヤスレ」複数の鑑定魔法が使われた。「結果出ました、全員同じく水竜を指しています。それから1人詳細を見れるのですが水竜は想定SS級と思われます!」
等級振り分-
冒険者ギルドでは仕事の達成数と定められた実績に応じて等級が上がっていくシステムである。
GからSまでがノーマル級、そこからさらに高みを目指す者達のくらいがSGからSSがエクストラ級。
そのエクストラ級を終えた猛者達が自身の得意な装備だけで続けて作り上げる異名の等級がラージ級、これが人間の最高位であり現時点では国に1人いれば安泰と言われている。
その等級は魔物にも振り分けられて、A級がソロで余裕で倒せると推定される魔物にはB級といった具合に等級分けされている。
「つまり今回の水竜はラージ級でもいないと不可能というわけだな」ギルドマスターの顔に曇りが出る。ラージ級はSSの上でラージ、つまり大魔導士や大賢者など功績者クラスが相手をする魔物である。「我が国ではいま高位冒険者を雇うお金もない、それに他国の支援をこれ以上受けると財政難で崩壊しかねない」もうすでにA級の冒険者達は帰り支度をしていた。S級でさえあきらめの顔をしていた。「まだ眠っている、そのうちに封印か討伐が出来ればいいんだがなにぶん水中だし」とても部が悪い。となれば、この中で唯一倒せる存在はリリーになる。「あの、わたしやっていいですか?」名乗り出た堂々と。「鑑定魔法をかけてくれてもいいですよ。任せられると思います」鑑定魔法は魔力量や魔力の流れを見て結果を視認できるようにする魔法だ。鑑定魔法は他にも冒険者カードの情報を一部閲覧できる効果もある。「では失礼します」初心者の戯言だが見つけて来た本人だしという加害者的立場のおかげかすんなり鑑定をされたリリー。「え、鑑定ミス?おまえのどうよ」鑑定魔法をかけた人たちが困惑をする、その困惑が広がり帰り支度をしていた他の冒険者達までが手を止めその鑑定結果に耳を傾ける。「ギルドマスター報告します。冒険者リリー、冒険者登録国150国で冒険者ギルドは計13箇所所属。どれもSA級は越しています、さらに詳細不明ですが二箇所でラージ級をもらっています」「にひぃ。私実は凄腕冒険者なんですよ」勇者として褒められなかった反動なのか、それとも元々の性格なのか。堂々と誇るリリー。
冒険者登録-
この登録は入国許可証を発行するときに行われる。
何の目的で来たかによって内容が変わる
冒険者タグ-
外交用であり、国からその人を保証するために発行される。そのためギルド発行の冒険者カードとは異なり、その人物が所属する組織から資産、非正規外交官であれば家族構成まで記載されている。
認可の降りて配備がされた国であれば魔導具にかざすだけで任意の情報を閲覧できる。
主なタグは冒険者タグと商人タグである。
冒険者カード-
発行はギルドごとだが登録内容に差異はない。
冒険者登録さえされていればどこのギルドへ行っても冒険者カードは習得可能である。
どのギルドで発行したものであってもレギオン印があるものであれば基本的に使えないギルドはない。
複数枚所持する事は可能である。(一つのギルドあたり一枚なのは変わらない)
主にクエスト内容・使用武器・討伐方法・魔法結果が印字される。
習得するには試験をクリアする必要がある。
これを飛ばすことは不可能である。
レギオン-
通称ギルド総轄連盟と言われているギルドマスター達の集い。ギルドと名乗るにはここの許可が必須であり、ギルドマスターは強制的にレギオンメンバーの登録がされる。
発行には金などかからない、しかもリリー達のような王族や貴族、また勇者のような存在は国にも把握されない身分を作ることができる。
発行の手順はとても特殊であり、解除不可の相互同意型特定時死亡魔法を職員と新しい立場の欲しい人で掛けてから緻密に空き家系などを探して抜かりなくはめ込んでいく。両者この発行後は顔も合わせないし会うこともない。また職員は記録に、誰かにそれを残そうと伝えようとした時点で死亡する。
ただの冒険者が実は勇者でした!を色んな国でやりたかったリリーは勇者時代にリリーという偽名で毎度冒険者登録を行い冒険者カードの発行までしていた。リリーは元々三叉特異質と言われるように3種類の魔力を持つ。魔力生成量の少ない人間は魔導具で増幅させなければ、外部から魔力を補填しなければ連続行使不可能である。だがリリーはその3種を源・増・振として扱い魔導具無しで魔法を使えていた。時代と共に魔力の使い方や効率化が進むとその3種を使わなくてももっと楽に行使できるとしりそれぞれの魔力を個人の物として登録をした。源は勇者マラキアとして、増振はリリーとして。「どう、もしレギオンへの報告が怖いなら他の冒険者カードで討伐するけど、異常事態に別にそんなこと気にしないよね?」リリーは異常事態を利用して簡単に等級を上げていたが、種明かしをする暇もなく毎回移動していたせいでまだ全ての冒険者カードが身割れしていない。「ギルドマスターから直々に依頼しよう。冒険者リリーに水竜の討伐をお願いする」任せろと言わんばかりにマジックボックスから魔導具を取り出し手にはめる。そのまま水の中へ潜っていくリリー。陸地に残された人たちはあまりの速度に呆気に取られていた。「とりあえず見た限りは遺跡があったはずなんだよね」最後のアストルカムエルと言われた魔王城を攻略した人類だが、目に見えるものが全てでは無かった。リリーは魔王を倒した時から世界の根源に近い知識を手に入れた。それで知ったのだ。まだ到達していないアストルカムエルがあることを。
「これが、水中にあるアストルカムエルか。初めて見たぞ」魔導具から定期的に空気を出して呼吸を紡ぐリリー。遺跡の内部に入ると崩れかけの柱や謎の魚がウヨウヨといた。「こいつらがこの中から出ないって事はここが安全だから、こいつらが鑑定にかからないのはここが結界だから。水竜が鑑定にかかったのは結界を貼っていたのが水竜だからか」遺跡内部はわかる範囲で四層、一層目からスイリュウモドキオオウナギが現れた。「A級ってところか」高速回転をしながらこちらへ向かってくるスイリュウモドキオオウナギの頭を掴むがヌメヌメしてそのままボディに一撃を喰らった。衝撃で体内に溜めていた空気が口から飛び出た「初見殺しもいいところだ」掴んだ魔導具は水中でもヌメヌメとする液体のせいで握ったままになり、魔法も撃てなくなっていた。一度しまい別の武器に切り替えたリリーは次の回転攻撃に合わせ切り裂いた。「あうっあ、前が見えない」切ったはいいがスイリュウモドキオオウナギの体液が空中に舞い視界不良が起きた。地上ではすべて天から地へと動く理がある、しかし水中ではそれが弱い。「とりあえず奥へ行くか」ここまでは明かりが来ていたが二層目に入った途端暗黒へと変わっていった。遺跡に世界の理は通じない、層ごとにルールのような強制力があるのだ。
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