転生転移を司る女神は転生する

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剣魔闘技祭6

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決勝当日であるが、一方で一国が魔王により消失したニュースが世間を騒がしている。

「ラズバこく、たしかマリアスが戦ってたところ。カー帝国の抑止力にもなるしけっかはいいのかな」

陽気に捉えるメェルアーとは裏腹に、勇者の働きが見られないや勇者がいてなぜ魔王軍が力を振るうのかなどさまざまな世論が飛び交っていた。

「メェルアー•オレンズ。体調の方はいいのか?」

「うん、平気。なんでかわかんないけど完全に治ってる」

「まぁ精密検査の結果も特に問題なしだからな。不思議だなものだ、昨日は最悪魔術師生命に関わるなんて先生が大騒ぎしてたんだぞ」

「そんな話聞いてない」

「心配させないようにみんな普段通りに接してたんだよ。同郷の友達も来ていたが、そっちには伏せておいたぞ」

「かんしゃかんげき。あいつはかってにわるいほうにかんがえて暴走するから。」

「今日は本番だ、気を引き締めていけよ」

ムリアスの激励を受け、医務室から控え室に向かうメェルアー。

「朝ごはん食べ忘れてた。まだじかんあるしそとにたべてくるか」

街の朝は早い、節魔法という法律のせいで夜遅くに魔石で灯す行為は抑制されている。
そのため明るい時間になるべく働いて、暗くなったら寝るというのが習慣になっているとのこと。

「アーフェと初めて食べたおみせだ」

「いらっしゃいませ。御注文は……では少しお待ちください」

ガルフォルランケーキを受け取り、空いている席に着く。
朝から多くの人で賑わっている。

「じょうちゃん勇者の子だっけ?朝から解体の仕事で見れねぇけど頑張ってくれよ!」

「俺の娘も大会出てるんだ、当たったら教えてくれよな!アーノってんだ」

「うん、かんはう。わはしはゆうひょううる」

中には出回ってる記事についてのことを聞いてくるものもいた。

「嬢ちゃん魔王軍が暴れ出したみたいだけど、王様から軍関係の話とか聞いてない?」

「わたしはわからない。けど、いまわたしがいってもせんそうがあっかすると大臣に止められた」

「カー帝国とオロー王国についての影響については聞いてるのか?ラズバ国と言ったら二国間にある国だろ」

「んー、わからない。だけどうぃるんず国とやらはカー帝国にかせいしたってきいてる」

「オロー王国はそろそろまずいんじゃないか?」

「やめとけよ、オロー王国の関係者も来ているんだぞ」

「まぁみんな言うのは勝手だけど、やるのは難しいんだよ」

メェルアーは席を立つ。

練習場へ足を運ぶメェルアー。なのしれた商会やパーティが敗退した人達と何やら言葉を交わしている様子。

「ここはつかえなさそう、ほかのばしょはあるかな」

決勝当日なのもあってか練習場はどこも埋まっていた。

それにどことなく警備も厳重になっていた。

「メェルアーちゃんだよね?あーぼく覚えてない?生徒会の会計してるハルリアスだよ」

「あー、四年生の人。今日は生徒会の服、落ちた?」

「それがあんま大きい声でいわれんけど、昨日君らが問題起こしたのがカー帝国の軍関係者だったんだわ。情報漏洩を防ぐために辞退して見周り。お陰様で昨日僕がボコした子が決勝戦やわ」

「おきのどくに。でも先輩なららいねんかてばいい、そうそう勝てる人はいない」

「それは嬉しいね。まっとりあえずそう言うことだから今日は警戒レベルマックスのピリピリ生徒会ってわけ」

「了解した、異変があったらつたえる。それから私に似た一年黄組のせいとがいたら、メェルアーがよんでたってつたえて」

「えっとあーあの子ね。雷神だっけ?ってもうおらんわ」

メェルアーは練習場が空いてないから控え室に向かった。
決勝前の控え室ともあり、食事やら高そうな飲み物が配備されていた。

「ほんにんしか開けられないタイプの魔錠付き、ハルリアス先輩の会計術がいきているのか」

妙な納得をして席に座る。

「メェルアーが眠りましたね。もしかして私に新しい魔術を考えさせて実践で使う予定ですか」

メェルアー自体、魔術の使い方が特殊である。しかしそれはあくまで変な使い方をする域。
女神は別の世界や神代文字の解読によりこの世界でお目に掛かることのない魔術を用いる。

「優勝が掛かってくるとメェルアーの冷静さが変わるので下手なことはできません。となれば補助系で何か新しいものを」

「ミスリルシールド、アイアンエッジ…それからあれですね」

どこからともなく出した本で何を使うか詠唱を見ていくメェルアー。

「我が力に呼応して白銀の守護を与えたまえ!」

格子状に形成された無の魔力の合間を埋めるように展開される高濃度の光の魔力。

抵抗魔術の中ではIIの部類だが扱いではⅪの部類、防壁型結界という応用魔術。

魔力量の高さより、本人のイメージが重要となる為、かなり難易度が高い。

「我が力に呼応して鉄の剣を」

マリアスの使う錬金術とは違い、魔力で作り出す剣。
無の空間から物体を生成する高度魔術は指定難易度Ⅸ。
つまり学生レベルではない。

だが、剣を作るだけと言った能力面で見れば大した魔術ではない。
魔力でものを作るという行いに対しての難易度である。

「我が力に呼応して反響せよ」

リフレクターの応用魔術。空間を覆うほどの反射空間を生み出し、任意のタイミングでのみ、反射させる。
難易度Ⅶの、大魔力喰らいと暗喩される魔術。

ドーム状に魔力を展開し、必要時に的確な魔術操作をすることで反射可能。

欠点は魔力消費量と、効率性。

「メェルアーならうまくやれるでしょう。優勝したら今度は上級生です、マリアス曰く三年生は魔王軍の可能性が高いので警戒ですが……他の学年はワードルズさんより弱いとの事なので」

本を閉じ、軽く伸びをするメェルアー。

勇者原本で作ったポーションを飲み魔力を元に戻し、体を軽くほぐし始める。

「オーバープレイズの要因に凝りというのもありましたからね、魔力で片付けられていますがマッサージなども重要なのですよ」

そうこうしていると控え室の扉がノックされた。

「メェルアー・オレンズ選手。時間ですよ」

「はーい。私まだ女神のままですが……メェルアーは起こせませんね」

仕方ないと装備を整えて部屋を出る。

「相手選手が待っているので闘技場の方へお願いします」

「うんわかった」

案内に従い舞台へ向かう。

「(これ逆に私が寝たらどうなるのでしょうか)」
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