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隣国行きの列車5
しおりを挟むアルビスタ国軍のバルクス卿は反政府側と手を組み、本計画を指揮したと言う。
国に権力を持つ貴族達が軍内部に影響を持っていてもなんらと化すほどでもない。
それに我が国にもその臭いが届くほどに、きな臭い輩だ。あり得ない話ではない。
なんなら国軍は仮想敵国アルビスタと戦争をした際、バルクス政権という第三勢力を予見しているほどだ。
「俺は諜報専門で戦闘に関しては皆無だ、従うしかないわけさ。勿論そんなことしたくないと動いた仲間は殺されたわけで」「それでカイ、盗み聞いた内容をお話しください」「今回、アイツらはこの列車を爆発して軍に罪をなすりつけるつもりらしい」「貴方を百信用する訳ではないですが。私たちを餌に内乱を起こされても後味が悪いので……逆に私たちが貴方たちを利用する形で生かしてあげましょう」
バルクス卿が投入した戦力計上は、カイの調べにはなるが。
対人特化殲滅兵器-ダーシングル 一体
セポンド級施設用爆弾 四百番
捨て駒(雇われた傭兵) 八名
実験用魔物動物型 十三体
実験用魔物人型 六体
実験用多重人格模写人間兵器 二体
元特殊部隊所属、誘拐実行部隊 六名
元暗部所属、誘拐実行部隊隊長 一名
「つまり残るは多重人格一名と特殊部隊七名ですね」「あぁ、計画では特無官を殺して軍を制圧することで軍事的に隣国を干渉させ、脆くなったところを内政ごとひっくり返し……見事人質を救った英雄バルクス政権だ」
一つ気がかりな点が出てきた。相互検閲の条例により、車両は着いたときと出るときに検査が入る。
検査方法は対物、対熱、対生を含めた六種。このせいで輸出入に遅れが出で一部物価高なども起きている。
この検閲時点で特定武装行動が見られたり、何かしらの兵器が見られれば即座に駅が封鎖されブレッドコードSSの発令、即時軍が派遣されるのだが。
「我が国の検閲をどう退けてこの列車を?」「そういえばそうですわ。四十日の悪夢以来、報復措置で検閲レベルが高いはず」「……」「えぇ、そうですか。カイ」「お、俺だけだ!他のコイツらは民間なんだ、検閲官相手にやれるわけないだろ!」
この中でカイの言葉に後ろめたさを覚えた人はいない。要するにカイ独断だろう。
それに検閲官は警察庁の管轄下にあり、その個々の実力は軍にも劣らない程だ。
あの普段なら鼻につくエリート達がやられたのだ、裏工作があるに違いない。
「……何名やりましたか?」「二名だ。検閲官に1人協力者がいてソイツとやった」「私達が出たタイミングでは……ザイルさん、家族が実家に帰ったと言っていましたが。そういうことでしたか」
公務職で家族が実家に帰った。平時なら可哀想な話だが、こういったの正しい意味合いとしては、人質に取られたか殺されただ。
いくら特無官とはいえ検閲官個人個人の家庭事情に踏み入れるほどの権限はない。今回はそれが裏目に出たということだ。
「そこまでわかてるのかよ。特無官」「事後でしたら右に出るものはいませんよ」
とは言ったものの、まだピースが埋まらない。裏切り者はあそこだけじゃない、作戦を計画した特無及び軍。
だが、ラズガーニャと何か同じものを感じ取ったようだ。
「ムューラ、ちょっといいですか?」「えぇ私もそう思っていましたよ」
個室に入り開口一番、「「本作戦は裏切り者がいる」」揃ってしまった。確定でしかない。
長らく作戦をしていれば離脱者や死者、裏切り者の気配がわかるようになる。
1人なら確証には至らないが、目の前にいるのはラズガーニャだ。
「軍か特無か……全く度し難いですわ」「相手の動きを見るためにも。わかりましたよ、ルナが捕まったのはバルクス卿のさらに後ろに潜む何かを探るために」「あのトシマババァらしいですわ。なら私たちも乗りますか」
特無官とFD.どちらも極秘任務に当たることの多い組織だ。階級をよく偽り生きている。
この時、営内にいない事を知るものは数名である。この列車も留学生を乗せた車両としか通達がない訳だ。
「私のいる補給隊は半分がFD.ですわ、裏務時に私が部隊にいたことを証明する為に配備されていますが。これ裏切ったのFD.側かも。第三といえば呪われのアイルナーに非接触のペイル、それから踊らざるノートリスが常に警戒していますものね……」
あまり自分の組織を疑いたくはないですがと呟くラズガーニャ。
「第三は……そうですね……裏切った時点で、死体ですからね。はぁー、いまだに腐敗が横行しているとは」「ほんと私もショックですわ。はぁ」
裏切り者が居る以上、こちらの情報はある程度漏れているだろう。
だから勘付いた事に勘付かれない様にある程度、向こうの想定通りに動けばいい。
「話は終わりました。とりあえず当初の目的通り、人質の奪還に行きますよ」「アンタら死ぬぞ、特無のアンタ……ムューラなんて特にだ。バランスが偏っている」
ラズガーニャにも分からないくらいには隠し通していた筈だったが。
「ふっ、よく見ていますね。貴方の縄は弱めておきます……うまく役立ってくださいね」
ここからは最短だ。とにかく敵を制圧し続け、良いタイミングで捕まるのみ。
「この先にまたあいつがいるのか」「フィナは見ていてください。特無と軍の本来あるべき姿を」
共闘は何年ぶりだろう。そう過去に浸りたい、だが懐かしんでいるほど時間もない。
「迅速排除を目的とし第九位界魔術を使用します。証人は特無官ムューラ」「特無第二規定に伴い、本作戦00563に於ける指揮権を有する三特三班のムューラオリーストが限定的に特定位界上魔術の使用申請を受理します」
第九位界上はFD.の採用基準、裏を返せば存在してはいけない魔術痕跡でもある。
事後、調査結果報告書にて痕跡の記載がされた際に状況によっては連邦議会にかけられることもある。
そのため、使用時の申請が必要となっている。
その場の指揮官、又は特定実績を含む特無官一名、又は軍内特無隊の承認を経て利用ができる。
こういった合同作戦時は随時承認を行うが、大抵は任務前に申請書を提出するのがセオリーだ。
「テイレイ・アスローレ・カイキュ・ノーレス・ファンデラァ・ノトス・ザインアーレクト……第九位界魔術、魔増天秤」
溢れんばかりの魔力を前借りして使用する事ができる魔術。
古語で詠唱を行うのは、時空干渉を前提とした特殊な魔術だからだ。
「さぁ行きますよラズガーニャ!。タルパ・コウェルポ、モード槍」「えぇ、我が血よ!第九位界集団強化魔術ロノ・レティス!略式詠唱!第一位界魔術身体強化!第四位界魔術オル・ナーヴァ」
身体強化魔術の恩恵を受け、一気に列車内を駆け抜けていく。
三号車の扉を勢いよくラズガーニャが開ける。
「魔力過多でクラクラしますわ!我が血よ!第七位界、スラ・ディアブ!」「私も強化術式が濃すぎて、頭の上失礼しますよ!」
三号車に入ってすぐの罠をラズガーニャが魔術の盾で受け止め、その隙間を縫う。
「強化魔術の恩恵を受けるのは人生でも数回振りですからね。飛ばせ精霊魔法、風の爪です!」「ふっ、数時間待ってようやく出番か」「あなたの出番はありませんよ、ラズガーニャ!」
切り裂かれた個室から男が姿を現す。即時拘束態勢のラズガーニャが魔術を放つ。
「えぇ迅速排除ですわね。第三位界魔術、レゾ・ローエス」「ぐっ、縛術か。でしたら私がやります」
即時放たれる光の縄が男を縛り付ける。縄抜け用の人格だろうか、モゾモゾと動き始める。
「雑魚にかまけている時間はないので、タルパ・コウェルポ!条件発動式」
男の口にタルパ・コウェルポを差し込み、精霊を起こす。
あまり使いたくない術だが。
「ボンっですね」「なにを?!」「ムューラあんた!第二位界、レゾ・フィラス」
男の頭が跳ね飛び、宙ではせた。咄嗟にシールドを貼ったラズガーニャの眼前に血がへばりつく。
「あっぶな。汚れるところでしたわ」「FD.の制服は血を隠すためと聞きましたが?それにさっき受け止めた罠のせいで服もズタボロじゃないですか」「浴びる浴びないは本人の自由でしょ!アンタの方は返り血すら浴びない白じゃないのかしら?」「いえ、見せしめの赤ですよ」
特無官は白、軍は濃緑と黒であるべきなんていう制定で制服のカラーが決まっている。
事件に対する潔白の証明から白、陽の目を浴びる事が許されない集団だから黒なんて御伽噺が語られるほどに理由のない国家制定案だ。
「そのままじゃ汚いですし、匂いも一緒にいたくありませんわ。第六位界魔術クロ・ウォクッリーテ」「やはりすごいですね、支給されてすぐのような白さですよ」「アンタの精霊にも覚えさせなさい」「精霊は人間的な綺麗や汚いを認知していないのでイメージが難しいですね」
そのままの勢いで第二車両の扉を蹴破る。小洒落たバーのような作り、そこに四名のフル装備をした特殊部隊さながらの男たちがいる。
「おっと、ここまで来るのは想定外だ。やれお前ら」「イエス」
奥の1人が指示を出し、3人が一斉に飛び出てくる。
「入ってすぐに銃で撃ち殺せば勝てたのに、人質取りたいが為だけに不殺指令とは残念ですね」「全くですわ。それに彼らはどうやらどちらが軍でどちらが特無かすら見分けも無いようですし」
3人は触れるまもなく地面へ倒れ込む。超高音の単発打ちで脳の血管が焼き切れたのだろう、指やら手やらがピクピクと動いている。
「な、何をした!」「第二位界魔術の、トランペット・ハウリングですわ」「そんな!お、親分!!」
奥の車両に逃げ込む男。
「あれ本当に特殊部隊?」「カイが嘘をつくとは思いませんが。雇われのチンピラですかね」
少し気が抜けた。ため息をつく程度の間だ。
「わぁっ!」「ムューラ?!」
重い衝撃が飛んできて扉にぶつかる。
「おいおい、特無官は殺したんじゃないのか?」「ダーシングルが居たら余裕だったはずなんですが」「人質が居るってのに散々な暴れようで」「ボスはお前ですか、軍は常に死ぬ覚悟で挑めとあるのですわ。名誉の戦死ですから人質に取ろうが効果はない」
ラズガーニャがこちらを見る。外角を貫通し骨にまで衝撃が来たが、治癒で治る程度だ。
「大丈夫ですよラズガーニャ」「了解、やるわよ」
男がニヤニヤと自分の手についた装置を触りこちらを見ている。
妖精眼を利用するために左目を親指でなぞる。漏れ出たエーテル液を頬に沿わせて意識を充てる。
「(ラズガーニャ、あれは芯打といって強固で伸縮性の高い金属をバネ状に巻いて固定し、その芯を強烈に発射する事で衝撃を発生。あとは魔石で増幅させていますね)」「(魔石って魔有混合機ですか、誰が流したんですかねアルビスタに魔石なんぞ)」
捕えられるのはいいとして、あれを何発も貰っていいほど好調な状態でも無い。迅速に無効化してもらうためにもラズガーニャが必須だ。
「あぁ、特無官をどうやって飛ばしたか知りたいみたいだな。俺の手に嵌めたこれは空気を振動させるアイテムだ。魔力頼りの軍にはわからねぇだろ」「へぇ、魔石を使っているのに」「知っていたか……まぁそれはどうでもいいがな!」
男が軽く手を振ると空間に揺らぎが起こる。コウェルポを回転させて衝撃波を外へ流す。
「ボス直々に出るなんて。バルクス卿は資金不足ですか。ラズガーニャ、迅速に行きますよ!」「言われなくても。天理を揺るがす外界の理を紡げ……第6位界魔術!レゾ・ティリス…………このタイミングで?!」「よくわからんが今だな!」「させませんよ。精霊の爪!」
魔法陣が形成され魔術が起こるはずだったが、暴発した。一時的にラズガーニャを後ろへ下がらせ、風で弾き返す。
体制を崩した男が手を地面に突きながら態勢を整える。
「外したな、もう一度!うぉぉぉ!!!!」
その姿勢から衝撃波を放つが、アイテムからは何も発生しない。
「残念ですがそのアイテムとやらはもう使えませんよ。第六位界魔術レゾ・ティリスは理を変えます」「くそ、だが俺にも格闘技がある!」
失敗したフリをし、ちゃっかりとレゾ・ティリスを決めたラズガーニャ。
というより残留魔術痕から取れるに、あの魔具が有する魔力量と超過状態のラズガーニャが放った魔力がぶつかり合い焼き切れが起こったという方が正しい。
殴りかかってきた男の手首を掴み、肘を押さえて押さえ込む。
「発!」「がぁっ、!」
ボスは相当ダメージが入ったのか抵抗はない。
「我々の勝ちです。大人しく投降してください」「それは無理だ。ふっ、俺を殺せば列車が爆発するぞ?どうする」「その列車にある爆弾はもう処理しましたよ」「なにっ、くそ!バルクスのやつ……これだから各車両に仕掛けろと言ったのに」
部下はオドオドして何も行動に出ない。
しばらくの間、無音が訪れ突然扉が開かれる。
「へへ、お頭。ガキを人質にしましたよ」「フィナ!」
フィナを人質に取ったカイが現れた。
「ムューラ、怯むな。フィナは尊い犠牲となる。制圧が先だ」「へ!よくやったぞカイ。ほらよ、俺を解放しないとガキが死ぬぞ?ガキは計画に必要ないからな」「彼は民間人です!、わかりましたよ、私は投降します」「ムューラあんた!」
タルパ・コウェルポを地面に落とし、両手を頭の後ろに組んで膝立ち状態になる。
「そこの赤髪も早くしろ」「あんな奴らぐらい簡単にやれますわ(軽く抵抗しようとするからアンタ、私を押さえてくださる?)」「ラズガーニャ!早く投降してください(わかりましたよ、両方ともすんなり投降しては不審ですからね)」
ラズガーニャがナイフを抜き駆けようとするのを背中からのしかかり、押さえ込む。
「ムューラ!はなしなさい!」「軍の人質ならあなたがいうように名誉かもしれませんが、彼は民間です」「っ、わかったわよ」
ラズガーニャは怒りを捨て去らないが両手をあげて投降した。
「オラ、動くなよ。コイツらを縛れ」「わ、わかりました!」
3人で大人しく縛られた状態になる。ここまでは計画通りなのだが……おかしいのだ。
「?お頭コイツらを見ときますんで、向こうの人質の方を確認してください」「あぁ。くそっ、腕痛めたぞ」
壁を叩く音で意図に気付いたカイが行動する。
「おいアンタちょっと」「な、なんっすかカイさん」「おやすみだ」
カイがゆららと近付き、相手がオドオドと問いかけに返答したあたりで鋭い手捌きが相手の首に、針を突き立てた。
「んで?あの弱々しいやつは今針で殺したが。なんのようだ」「一つ誤りがありました、先ほどまで貴方と縛られていた中に特殊部隊の人がいます。だから逃げてください、貴方との約束は守れそうにないです」「そりゃどういう事だ」「おかしくないですか?仮にも特殊部隊に居たような人間が貴方の下手くそな殺気に殺されますか?」
カイが青ざめた顔で扉の方を見ようとする。
「カイは逃げてください。私たちが捕まることに意義がありますので。ラズガーニャもフィナもそれを望んでいます」「そうですわ。貴方は逃げてください」
アルビスタの国内情勢は我が国にも降り掛かる、繰り上げで任務内容はバルクスの陰謀阻止が第一事項だ。
「すまん、色々考えたが俺が生き残るのはもう無理だ。一つ頼みたいことがある……あいつらに協力するフリをして超電磁砲を破壊しろ!あの兵器は他にも利用したがっている勢力がいる、軍の総意は破壊だ!」「カイ、わかりました。というより我々も破壊が目的ですので」「ムューラだったな。カイ・レイオスは殉職したと伝えてくれればきっと、うまく進めれる」
カイは扉の奥へと消えていった。連結部を破壊する音が聞こえる。
「カイ……」「で、どうするのムューラ?」「予定通り奴らの作戦に乗りますよ……だから敢えて負けたんです、今更変えろは不能ですよ」「はぁ、あとは隣国に着くまでわかりませんわね」
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