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俺様(腹黒)アルファの本性
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「っち、つまんね」
ネオは楽屋の机を蹴っ飛ばした。それでもイライラが収まらず、楽屋の中を忙しなく動き回っている。
「なにイライラしてんの? ライブ中にセックスおっぱじめようとした性欲塗れが欲求不満?」
クスクスと笑いながらジュランが茶化した。ネオは小さく舌打ちをする。
「ちげえよ、うっせぇな」
ネオが悪態を吐くと、楽屋のドアがノックされる。ネオは蹴飛ばした机を何事もなかったように戻した。
「どうぞー」
ジュランが物腰柔らかくドアの向こう側へと声をかける。ネオはジュランが座るソファーの隣へと座った。
「失礼します……あの、ものすごい音がしたんですが大丈夫でしょうか……?」
恐る恐る入ってきたのは、局のスタッフ。どうやら廊下までネオが机を蹴飛ばした音が聞こえたらしく、心配をして様子を見に来たらしい。
「すみませーん。ネオったら勢いよく机にぶつかっちゃったみたいで、ご心配ありがとうございます」
ネオが説明しようと口を開く前に、ジュランが早口で言った。ネオは心の中で舌打ちをする。プイ、とそっぽを向けばスタッフは「そうでしたか」と言って楽屋を出て行った。
「俺はドジっ子かよ」
ネオは拗ねながら机に置かれた水のペットボトルを一口飲む。
「いいじゃない、俺様ガンガンなネオがドジっ子ギャップ。需要があるかもよ」
ニヤニヤしながらジュランは笑った。
「で、俺サマ王子様は何にお怒り?」
ジュランはネオに向かって微笑んだ。ネオは偽りの笑顔に反吐が出ると思いつつ、ぽつりぽつりと話し出す。
「連絡が来ねぇんだよ。焦らしとか駆け引きしなさそうなやつなのに。気に食わねぇ」
焦らされることが嫌いでネオは何回もコンタクトを取ろうと連絡をした。だが、曖昧な言葉しか返ってこず最終的には既読無視。原因となる心当たりが思い当たらず、困り果てていた。
「へぇ、俺が見たときは結構ネオにゾッコンだったのにな。あ! あれじゃね、アルファのフェロモンに惚れてただけで実際はそうでもなかったんじゃね? お前って中身クソだし」
ジュランはニコニコしながらネオの肩を叩く。
「はぁ? ぶっ飛ばされてぇのか」
ネオは大きく舌打ちをした。
「そもそもさ、あのライブ叩かれまくってんだぞ。お前は信者がいるから擁護されてんけど。オメガ側からすれば災難すぎて同情するよ」
ジュランは悲しげに目を伏せた。だが、それは演技のようだ。すぐに表情がパッと明るくなる。それほど同情はしていない。
「どうせ、外野が暇つぶしにピーチクパーチク言ってんだろ。ほっとけばいいじゃねぇか」
ネオは足を組む。ソファーにもたれた。
「ネオはそうかもしんないけどさ、パンピーからすれば全世界から否定されてるようなものだよ。あーあ、今頃家の中でガタガタ震えてるんだろうなぁ」
ジュランは肩を抱えてガタガタ震える真似をする。ネオは茶化されることに腹が立った。
「あーもう、そうやって俺に責任をなすりつけやがって……」
ネオは立ち上がるなり鞄を掴み、楽屋を出て行こうとした。
「お、おい! どこ行くんだよ。まだ仕事が終わってねーだろ!!」
ジュランは慌てて立ち上がった。
「体調不良っつといて。迎えに行ってくる」
ネオは振り返りながら楽屋のドアノブを開ける。
「迎えに行くってどこにさ」
「北海道」
ネオは楽屋から走り去った。1人残されたジュランは再びソファーに座り込む。
「あーもう、あそこまでマジになるとか。茶化しすぎたか」
ジュランはククッと声に出して笑う。手で口を覆って隠そうとしたが、笑いが止まらなかった。
ネオは楽屋の机を蹴っ飛ばした。それでもイライラが収まらず、楽屋の中を忙しなく動き回っている。
「なにイライラしてんの? ライブ中にセックスおっぱじめようとした性欲塗れが欲求不満?」
クスクスと笑いながらジュランが茶化した。ネオは小さく舌打ちをする。
「ちげえよ、うっせぇな」
ネオが悪態を吐くと、楽屋のドアがノックされる。ネオは蹴飛ばした机を何事もなかったように戻した。
「どうぞー」
ジュランが物腰柔らかくドアの向こう側へと声をかける。ネオはジュランが座るソファーの隣へと座った。
「失礼します……あの、ものすごい音がしたんですが大丈夫でしょうか……?」
恐る恐る入ってきたのは、局のスタッフ。どうやら廊下までネオが机を蹴飛ばした音が聞こえたらしく、心配をして様子を見に来たらしい。
「すみませーん。ネオったら勢いよく机にぶつかっちゃったみたいで、ご心配ありがとうございます」
ネオが説明しようと口を開く前に、ジュランが早口で言った。ネオは心の中で舌打ちをする。プイ、とそっぽを向けばスタッフは「そうでしたか」と言って楽屋を出て行った。
「俺はドジっ子かよ」
ネオは拗ねながら机に置かれた水のペットボトルを一口飲む。
「いいじゃない、俺様ガンガンなネオがドジっ子ギャップ。需要があるかもよ」
ニヤニヤしながらジュランは笑った。
「で、俺サマ王子様は何にお怒り?」
ジュランはネオに向かって微笑んだ。ネオは偽りの笑顔に反吐が出ると思いつつ、ぽつりぽつりと話し出す。
「連絡が来ねぇんだよ。焦らしとか駆け引きしなさそうなやつなのに。気に食わねぇ」
焦らされることが嫌いでネオは何回もコンタクトを取ろうと連絡をした。だが、曖昧な言葉しか返ってこず最終的には既読無視。原因となる心当たりが思い当たらず、困り果てていた。
「へぇ、俺が見たときは結構ネオにゾッコンだったのにな。あ! あれじゃね、アルファのフェロモンに惚れてただけで実際はそうでもなかったんじゃね? お前って中身クソだし」
ジュランはニコニコしながらネオの肩を叩く。
「はぁ? ぶっ飛ばされてぇのか」
ネオは大きく舌打ちをした。
「そもそもさ、あのライブ叩かれまくってんだぞ。お前は信者がいるから擁護されてんけど。オメガ側からすれば災難すぎて同情するよ」
ジュランは悲しげに目を伏せた。だが、それは演技のようだ。すぐに表情がパッと明るくなる。それほど同情はしていない。
「どうせ、外野が暇つぶしにピーチクパーチク言ってんだろ。ほっとけばいいじゃねぇか」
ネオは足を組む。ソファーにもたれた。
「ネオはそうかもしんないけどさ、パンピーからすれば全世界から否定されてるようなものだよ。あーあ、今頃家の中でガタガタ震えてるんだろうなぁ」
ジュランは肩を抱えてガタガタ震える真似をする。ネオは茶化されることに腹が立った。
「あーもう、そうやって俺に責任をなすりつけやがって……」
ネオは立ち上がるなり鞄を掴み、楽屋を出て行こうとした。
「お、おい! どこ行くんだよ。まだ仕事が終わってねーだろ!!」
ジュランは慌てて立ち上がった。
「体調不良っつといて。迎えに行ってくる」
ネオは振り返りながら楽屋のドアノブを開ける。
「迎えに行くってどこにさ」
「北海道」
ネオは楽屋から走り去った。1人残されたジュランは再びソファーに座り込む。
「あーもう、あそこまでマジになるとか。茶化しすぎたか」
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