君の運命のヒト

あぎ

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序章 捜し物

騎士団長への道のり 愛する人との再会Ⅰ

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知らない女に抱かれて、『アッシュ』と名付けられた。
今の俺は赤子のようだ。

それからは地獄とそう変わりなかった。

生まれはまたもや公爵家、しかも今回はかなり地位の高い公爵家。
親はかなり自由な人達で。

全てやりたいことを決めさせてくれた。
良い親だと思う。

前と同じく、騎士団に入ろうと思い、

「騎士団にはいりたいです」

と、5、6歳の頃に親に言うと、え、早くない??みたいな顔をされたが、やりたいならとことんやりなさい。といわれた。

今回の俺も手つき、剣を持つことに喜びを感じ。

俺は瞬く間に騎士団の入団を決まった。
齢10のときだったが。

「アッシュ様、この度は騎士団本部より、学を身につけろ、との事でして。」

こんなことを言われ、俺は魔騎士学校へと入学した。

もちろん学科は騎士科。
その頂点に立つことくらい簡単な動作だったのだ。

この世界には確かに魔物はいるが、基本的に友好で、俺たちが怒らせたりしなければ彼らはこちらを愛し、力を貸してくれる。心優しいものならば特にだ。
魔物は顔の識別が出来ないからな。

、、、俺の元恋人ルードは、魔物に好かれすぎていて、正直怖かったっけ。


『きみは、アッシュくんだよねぇ。きいてるよぉ。』

大きな魔物、グリフォンだろうか。こちらを見て喋る。

『ただねぇ、1万年前にもねぇ、君と同じ名前の子と暮らした記憶があるのねぇ』

グリフォンの寿命は約三千年。長生きすれば3万年と、かなり長寿の魔物だ

「、、、ああ。俺はアッシュだ。また会えて嬉しいよ、”ルグフォ”」

名前を呼ぶと、グリフォンは目を瞬かせた。そして

『アッシュ様!!』

とてつもなく可愛い笑顔で頬や羽を擦り付け、抱きつかれてしまった。

『会いたかったぁ!急に死んぢゃうんだもん!』

グリフォンは悲しみを覚えてしまえば長生きしてしまう個体も多々あるようで、その一匹にこの子はなってしまったようだ

『あれ?でも、ルードは?いないの?』

「嗚呼、まだ見つけられていない」

『そぉかぁ、、。ルード、会いたい、、』

ルグフォはルードにとてつもなく懐いていて、最初、俺を殺そうと、殺気を放つほど俺とルグフォの仲は悪かった。
だがわルードのおかげで、ルグフォの背中に乗せてもらえるほど仲良くなったのだ

「俺は今、騎士団に所属し、団長になろうとしている。また、着いてくるか?ルグフォ」

『うん、アッシュ様についてくよぉ。ここにはねぇ、居場所ないなら居ていいよォって言われてただけなのぉ。』

「そうか、俺はあと2日で卒業だ。お前を俺の召喚獣として紹介する」

『うん、わかったよぉ。』

「長い間、待たせたな。」

『ううん。神託聞いたのぉ。“君の愛する人たちは1000年から1万年後に転生をする”ってぇ。だから待ってたのぉ。』

笑顔が心に刺さる。ごめん。
可愛らしい従魔をつれて、俺は魔騎士学校を卒業した


騎士団に戻り、その時には騎士団長は席を降りていて、トントン拍子に騎士団長の座についた。
皆、不満は無いとの事で恥ずかしながら、最年少で、団長になった。

ちゃんとグリフォンもつれて。

副騎士団長の、“レイル”の話によると、“グリフォンは本当に気に入った人の命令しか聞かない”との事。
それを確かめるためルグフォに聞くと、

『う?だって、僕はァ、アッシュ様とルードの子供の位置にいるからァ、2人とも大好きなのぉ』
と、ぎゃんかわなことを言ってくれた。

うちの子、可愛い

なんて言ってる場合じゃない。

ルードを探さないと。
副騎士団長を1度呼び出して、ルードという男を探してくれ。と命を下すと、

「わかりました。」

と、言ってくれて、探してくれている
団長の仕事は疲れるが、彼を探す手伝いだってやる

「団長!これはどこへ!?」
「それは向こうだ!先程言ったぞ!」

「団長ぉ!宰相がぁ!」
「またあいつか!!!」

「団長!宰相が何やら問題を抱え、それを騎士団に回すと!」
「はぁぁぁ!!!???」

とまぁ、こんな感じで忙しいのである。宰相のせいだが。

『、、、アッシュ様、つかれてる?ねむろ、?』

「ルグフォ、、、。眠いのはそうだが、ルードを、探さねば。」

『大丈夫、みつかる。ルード。俺たちの大好きな、ルード、見つかる。安心して、寝て?』

俺はルグフォの羽の中で、ぐっすり、と眠った。
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