8 / 8
あとがき
しおりを挟む
作者の蒼井凌です。今回もご覧いただき、本当にありがとうございます。
これまで「見られる怖さ」をテーマに描き続け、葵・綾・美羽の3人には何度も涙を流させてしまいました。今作は、そんな彼女たちの超脱力な日常回となりましたが、お楽しみいただけましたでしょうか。
さて、読者の皆さまの中には、「脱力回だというのはわかるけど、なんか『良い話』で終わってないか?」という疑問を持たれた方がいらっしゃるかもしれません。作者としても、執筆しながら「蒼井凌さん、"バズる怖さ"には触れないの?」と自問自答しました。しかし、今作では敢えて「触れない」という選択をしました。
理由はただ一つ、「彼女たちを休ませてあげたかったから」です。
葵、綾、美羽。彼女たちは「見られる怖さ」に怯えながら、助け合い、支え合って苦難を乗り越えていきます。それは一見美しくて尊いのですが、書きながらふと「……こんな毎日じゃ息苦しいよね」と考えるようになりました。
実際、人生は苦難や恐怖もあれば、楽しいことだってたくさんあります。この物語を通じて、せっかくこの世に生まれてきてくれたのだから、彼女たちにも「人生って楽しい!」と心から感じてほしい、その願いから、今作は全力で「脱力」することにしました。
物語を書き進めるうちに感じたのは、「見られる喜び」もあるんだな、ということでした。Part.4のラストに、綾の「ありがと、葵。見ててくれて」というモノローグがありますが、叫んだり笑ったり暴れまわる葵(笑)の「愛ある視線」があったからこそ、綾と美羽は一層輝いたのではないでしょうか。そんな「見られる喜び」を素直に感じられる世界を、今作では描きたいと思いました。
ちなみに、「綾がアイドルとして覚醒する」というストーリーが生まれたきっかけは、作者のChatGPTを使った「お遊び」でした(笑)。『アイドル衣装を着た綾を葵が指さして笑っているイラストを描いて』と指示を出したところ、どういうわけか、アイドル姿の少女がもう1人描かれていました。「……これって美羽では?」そんなきっかけから、このストーリーを思いつきました。
それから、私は執筆については初心者なのでよくわかっていないのですが、普通はキャラクター設定を綿密に行ってから書き進める……んですよね?しかし、私は彼女たちの大まかな性格や容姿は考えていたものの、そこまで厳密に設定していませんでした。(相手の好みなどを聞き出すのが苦手な私の性格がモロに表れていますね……苦笑)書き進めていけば、彼女たちが自由に動き回ってくれるだろうと。予定と全然違う結末になって頭を抱えた過去作『葵と綾、そして風』の時みたいに、作者自身もどんな物語になるのかわくわくしながら書き進めていきました。その結果、彼女たちも作品の中で大いに暴れまわり、満足してくれたみたいなので、作者としては嬉しい限りです。
しかし、そんな私をヒヤヒヤさせた"暴れ馬"が居ました。そう、あの爆笑爆弾娘、葵ちゃんです(笑)。肝心なところでは良いことを言ってくれるのですが、綾を全力で弄ったり、突然ゲラゲラ笑い出したり……。あまりに自由に暴れまわるので、「え、葵さん……?あなたってそういう人でしたっけ??」と不安になってしまい、何度も過去作を読み返しました(笑)。そういった意味では、葵・綾・美羽の人格が改めて形成されたのが今作だった、とも言えるかもしれません。
葵・綾・美羽の物語は、もう少し続けていく予定です。時折今作のような息抜き回をはさみつつ、今回敢えて触れなかった「バズる怖さ」を含めて、まだ描けていない「見られる怖さ」について、誠心誠意向き合って描いていきたいと思います。過去作の『葵と綾、そして風』『葵と綾と美羽、そして風』も含めて、今後もご覧いただけたら嬉しいです。
それでは、また次の物語でお会いできることを楽しみにしています。
蒼井 凌
これまで「見られる怖さ」をテーマに描き続け、葵・綾・美羽の3人には何度も涙を流させてしまいました。今作は、そんな彼女たちの超脱力な日常回となりましたが、お楽しみいただけましたでしょうか。
さて、読者の皆さまの中には、「脱力回だというのはわかるけど、なんか『良い話』で終わってないか?」という疑問を持たれた方がいらっしゃるかもしれません。作者としても、執筆しながら「蒼井凌さん、"バズる怖さ"には触れないの?」と自問自答しました。しかし、今作では敢えて「触れない」という選択をしました。
理由はただ一つ、「彼女たちを休ませてあげたかったから」です。
葵、綾、美羽。彼女たちは「見られる怖さ」に怯えながら、助け合い、支え合って苦難を乗り越えていきます。それは一見美しくて尊いのですが、書きながらふと「……こんな毎日じゃ息苦しいよね」と考えるようになりました。
実際、人生は苦難や恐怖もあれば、楽しいことだってたくさんあります。この物語を通じて、せっかくこの世に生まれてきてくれたのだから、彼女たちにも「人生って楽しい!」と心から感じてほしい、その願いから、今作は全力で「脱力」することにしました。
物語を書き進めるうちに感じたのは、「見られる喜び」もあるんだな、ということでした。Part.4のラストに、綾の「ありがと、葵。見ててくれて」というモノローグがありますが、叫んだり笑ったり暴れまわる葵(笑)の「愛ある視線」があったからこそ、綾と美羽は一層輝いたのではないでしょうか。そんな「見られる喜び」を素直に感じられる世界を、今作では描きたいと思いました。
ちなみに、「綾がアイドルとして覚醒する」というストーリーが生まれたきっかけは、作者のChatGPTを使った「お遊び」でした(笑)。『アイドル衣装を着た綾を葵が指さして笑っているイラストを描いて』と指示を出したところ、どういうわけか、アイドル姿の少女がもう1人描かれていました。「……これって美羽では?」そんなきっかけから、このストーリーを思いつきました。
それから、私は執筆については初心者なのでよくわかっていないのですが、普通はキャラクター設定を綿密に行ってから書き進める……んですよね?しかし、私は彼女たちの大まかな性格や容姿は考えていたものの、そこまで厳密に設定していませんでした。(相手の好みなどを聞き出すのが苦手な私の性格がモロに表れていますね……苦笑)書き進めていけば、彼女たちが自由に動き回ってくれるだろうと。予定と全然違う結末になって頭を抱えた過去作『葵と綾、そして風』の時みたいに、作者自身もどんな物語になるのかわくわくしながら書き進めていきました。その結果、彼女たちも作品の中で大いに暴れまわり、満足してくれたみたいなので、作者としては嬉しい限りです。
しかし、そんな私をヒヤヒヤさせた"暴れ馬"が居ました。そう、あの爆笑爆弾娘、葵ちゃんです(笑)。肝心なところでは良いことを言ってくれるのですが、綾を全力で弄ったり、突然ゲラゲラ笑い出したり……。あまりに自由に暴れまわるので、「え、葵さん……?あなたってそういう人でしたっけ??」と不安になってしまい、何度も過去作を読み返しました(笑)。そういった意味では、葵・綾・美羽の人格が改めて形成されたのが今作だった、とも言えるかもしれません。
葵・綾・美羽の物語は、もう少し続けていく予定です。時折今作のような息抜き回をはさみつつ、今回敢えて触れなかった「バズる怖さ」を含めて、まだ描けていない「見られる怖さ」について、誠心誠意向き合って描いていきたいと思います。過去作の『葵と綾、そして風』『葵と綾と美羽、そして風』も含めて、今後もご覧いただけたら嬉しいです。
それでは、また次の物語でお会いできることを楽しみにしています。
蒼井 凌
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
後宮に棲むは、人か、あやかしか
由香
キャラ文芸
後宮で消える妃たち。
それは、あやかしの仕業か――人の罪か。
怪異の声を聞く下級女官・鈴華と、
怪異を否定する監察官・凌玄。
二人が辿り着いたのは、
“怪物”を必要とした人間たちの真実だった。
奪われた名、歪められた記録、
そして灯籠に宿るあやかしの沈黙。
――後宮に棲むのは、本当に人ならざるものなのか。
光と闇が交差する、哀切の後宮あやかし譚。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
偽夫婦お家騒動始末記
紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】
故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。
紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。
隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。
江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。
そして、拾った陰間、紫音の正体は。
活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。
人間嫌いの狐王に、契約妻として嫁いだら溺愛が止まりません
由香
ファンタジー
人間嫌いで知られる狐族の王・玄耀に、“契約上の妻”として嫁いだ少女・紗夜。
「感情は不要。契約が終われば離縁だ」
そう告げられたはずなのに、共に暮らすうち、冷酷な王は彼女だけに甘さを隠さなくなっていく。
やがて結ばれる“番”の契約、そして王妃宣言――。
契約結婚から始まる、人外王の溺愛が止まらない和風あやかし恋愛譚。
最強魔王さまは今日も私にだけ激甘です
ハネマルン
ファンタジー
人類最強の敵として恐れられる魔王――
しかしその城で雑用係として働く少女・リリィだけは知っている。
彼が、世界一優しくて甘い存在だということを。
「危ないから下がっていろ」
「ちゃんと食べたか?」
「無理はするな。命令だ」
他人には冷酷無比、敵には容赦なし。
けれどリリィにだけ向けられるのは、過保護すぎる溺愛対応。
実はリリィは、魔王が長年探し続けていた“たった一人の存在”で――
正体を隠したまま始まる、魔王城での甘々日常ファンタジー。
世界の命運よりも、
彼が守りたいのは――今日も彼女ただ一人。
白苑後宮の薬膳女官
絹乃
キャラ文芸
白苑(はくえん)後宮には、先代の薬膳女官が侍女に毒を盛ったという疑惑が今も残っていた。先代は瑞雪(ルイシュエ)の叔母である。叔母の濡れ衣を晴らすため、瑞雪は偽名を使い新たな薬膳女官として働いていた。
ある日、幼帝は瑞雪に勅命を下した。「病弱な皇后候補の少女を薬膳で救え」と。瑞雪の相棒となるのは、幼帝の護衛である寡黙な武官、星宇(シンユィ)。だが、元気を取り戻しはじめた少女が毒に倒れる。再び薬膳女官への疑いが向けられる中、瑞雪は星宇の揺るぎない信頼を支えに、後宮に渦巻く陰謀へ踏み込んでいく。
薬膳と毒が導く真相、叔母にかけられた冤罪の影。
静かに心を近づける薬膳女官と武官が紡ぐ、後宮ミステリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる