24 / 33
7章
1 小さくなる鼓動
しおりを挟む
1.
バクバクと鳴る心臓と自分の荒い呼吸がうるさいくらいに耳に入り込んでくる。呼吸のしすぎで視界がグラグラする。震えて言うことを聞きたがらない手を必死に動かし、僕はコートの布ベルトを取り去った。膝の上にイディオットの頭を乗せ、彼の血液がこれ以上、彼の身体から出て行かないようにぐるぐると巻いた。
「嫌だ、嫌だ、頼むからそんな…出て行かないでくれ…」
彼の頭に巻いたベルトがどんどんと濃い色に染まっていき、染み出した体液が僕のズボンまで染み込んでくる。生温かくて、ぬるぬるとするその体液が血液だけのものではないような気がした。気付きたくなくて、脳がその正体を突き止めることをやめる。
このまま僕が抱えていても、どうにもならない。彼の出血を止める術と道具を僕はもっていないのだ。僕は優しくイディオットの身体を地面へと降ろした。
「彼は本当に優秀な三月兎だったね。何年も何年もこの世界を繰り返していく中で、争いごとも、誰かを救うことも、立ち向かうことも、時にはモラルに反することも一通りしてくれた。見ていて本当に楽しかったよ」
少女が掴んでいたジャッジの腕から手を離す。ゴトリと力なく、ジャッジが地面に倒れ伏すのに目もくれず、彼女はただ楽しそうに拍手を送っていた。
恐怖と焦燥、悲しみで視界が歪むが、次第に湧き上がる感情に別の意味で身体が大きく震えだす。
どうにもならないような怒り。こんなに激しい怒りを今までに僕は経験したことがあるだろうか。肌の泡立つ感覚は寒気にも似ていて、全身の毛が逆立つ。拳を握りしめると、爪が手の平に食い込んで血が出そうだった。
「…オットーが…ジャッジが…何をしたって言うんだ…」
人は怒りが頂点まで達した時、むしろ声が掠れてしまことがあるのだと知る。風でかき消されてしまいそうなほどに低くて擦れた声で尋ねた僕に、少女は考えるように遠くへ視線を投げた。
「いや、私は何もされてはいない。この二人が必要な犠牲だと思ってるんだ」
「何をバカな!」
立ち上がり、少女を睨みつけると、彼女はギザギザの歯が見える口元を指先で押さえて笑った。
「まあまあ、そんなに怒らずにいてくれ。まずは自己紹介から…」
そこまで言ってから、彼女は空いた手で自分の髪を触り、その髪を見て言葉を止めた。
オレンジがかった茶髪、ふわふわとウェーブの効いた髪の毛を束ねたお下げと、薄いそばかすのある顔。いかにも西洋人らしい見た目をした彼女の姿は、アリスに似た雰囲気でありながら、限りなく似ていないように思える。
この容姿はどこか既視感がある。誰もが耳にするような名作の童話で、彼女に似合う舞台を挙げるとすれば、それは不思議の国ではない。どちらかと言えば…オズの魔法使いだ。
「ああ、ここしばらくこっちの世界は動きがなくて暇で、留守にしていたんだ。この姿のまま闊歩してしまっては、世界観が台無しになるね。こっちの姿の方がいいかな」
そう言って彼女はドレスの端と端を摘み、銀色のローファーで踵を鳴らした。それに合わせて彼女の姿が金色の粉となって散り、別の姿へと変容する。
黒に近い濃い茶色の髪を上へと上げたショートウェーブの髪型。かっちりとした西洋のスーツを着こなした、紳士的な男性の姿となって現れる。長い足で彼はつま先で地面とトントンと叩いた。
「こっちの世界ではこの姿の方がいいだろうね。仮にも、ルイスの名を借りているのだから」
帽子屋を追いかけ始めてから、たびたび聞くようになっていた名前。ルイス・キャロル、不思議の国のアリスの原作者の名前だ。
しかし、名前を借りているというあたり、本当の名前ではないのだろう。作者という配役があるならばと考えていたが、実在するとなるといよいよ疑問が確認に変わる。
「お前も何かの配役なのか。作者とでも名乗る気か」
「おお、凄い推察力だね。いや、そうでもないのか」
僕の質問にルイスはギザギザの歯を見せて笑う。その表情がどうにも腹立たしくて、僕は歯を食いしばる。
「何がおかしい。こんなことして…ジャッジにも何をしたんだ!殺す気か!」
「いや、まさか殺さないよ。動けないように両足を折っただけさ。白兎が死んだら、この時間は動き出す。そうとなれば、そこにいる恐ろしい子供が動き出してしまうじゃないか。邪魔は少ない方がいい」
彼の指す恐ろしい子供というのは、後ろで止まっているアマネのことだろうか。何にせよ、アマネが脅威になるような相手であれば、僕だって一人で戦えるはずだ。傘を握りしめ、ルイスへと銃口を向けると、彼はおどけたように両手を上げた。
「おっと、私を殺すのも推奨はしないよ。この世界を創ったのは私だ。私を殺してしまえば、この世界ごと消えてしまう。君はこの世界を愛する人々を同意なく追い出せるかい?」
作り出したトリガーにかけていた指が固まる。
トリガーが引けない。そんなのは大勢を人質に取られているのと同義だ。僕が彼を殺せば、この世界を何よりも愛しているシュラーフロージィたちが居場所を失うことになる。彼女と彼女を慕う人々が向ける不思議の国への愛を見てなお、そんな無慈悲なことは出来るわけがない。
「アスカ…私を殺せ…」
地面に倒れたまま、ジャッジが首だけで僕を見上げて弱々しい声を発した。
「私を殺せば…時間が動く…」
「そんな!出来るわけがない!」
ジャッジは接した時間こそ短いが、僕を幾度も救ってくれた恩人だ。彼を殺すなんて、そんなことしたくない。イディオットすら死にかけているというのに、二人も一気に友人を失うなんて耐えられない。
そんな様子を見ながら、ルイスはケラケラと声を上げて笑った。
「ああ、凄い。私が見たかったのはこういう物語だよ。君がまたこの世界に戻って来た時には配役に困ったものだけど、ジャバウォックの補充に当てたのは正解だった」
「戻ってきた…?」
何のことか分からずに、僕はルイスの言葉を復唱する。すると、ルイスはさも当然と言いたげに頷いた。
「もしかして、前にここに来た経緯まで忘れてしまったのかい?ああ、でもそうだな…現実で換算すれば君が来たのはもう10年以上前のことになるのか。忘れたくもなる出来事だったのか、記憶が風化したのか…」
彼の言葉に頭の芯が冷えていくように寒くなる。僕は何か大事なことを忘れている。それを思い出すなと頭の中で警鐘が鳴っていた。
思い出すな。思い出すな。
そう思うのに、僕は自分の年齢から10を引く。
僕は24歳。と、なれば14歳。14歳の時に何か大きなことが起きた覚えはないが、そこで僕は強烈な違和感を覚えた。
違う。もっと後にあった。忘れていたい出来事があった。
「ジャバウォック、君は今年で何歳になった?」
僕は両手の指を折る。1、2、3、指を折って、10本全て折ってはまた両手を開き、また折る。
「24…」
「違うよ」
噛み殺したようにルイスは笑う。
「サバを読むのはやめて貰いたい。君が高校生の時の話…そう、17歳で君は一度この世界を訪れたんだ。君はもう27歳。三十路を手前にして君はまた自分の生き方に迷って、ここに来たんだろう?」
「僕が27…?」
記憶を手繰ろうとする脳は凍りつく。27歳の僕は一体何をしているんだ?空白の3年間を僕はどうやって過ごしていた?
「アスカ、はやく、はやく私を殺してくれ…」
ジャッジの声が遠ざかる。視界がボヤけ、暗闇の中へと落ちていく。
歯を鳴らすようにルイスが笑う声が深淵のような暗闇で聞こえた。囁くようなそれは不思議と優しく、耳障りが良かった。
「さあ、君の話をしよう」
誰かが僕の両頬を包むように両手で掴んだ。詩が聞こえる。
夕火の刻、粘滑らかなるトーヴ。遥場はるばにありて回儀ふるまい錐穿がつ。総弱ぼらしきはボロゴーヴ、かくて郷遠しラースのうずめき叫ばん。
バクバクと鳴る心臓と自分の荒い呼吸がうるさいくらいに耳に入り込んでくる。呼吸のしすぎで視界がグラグラする。震えて言うことを聞きたがらない手を必死に動かし、僕はコートの布ベルトを取り去った。膝の上にイディオットの頭を乗せ、彼の血液がこれ以上、彼の身体から出て行かないようにぐるぐると巻いた。
「嫌だ、嫌だ、頼むからそんな…出て行かないでくれ…」
彼の頭に巻いたベルトがどんどんと濃い色に染まっていき、染み出した体液が僕のズボンまで染み込んでくる。生温かくて、ぬるぬるとするその体液が血液だけのものではないような気がした。気付きたくなくて、脳がその正体を突き止めることをやめる。
このまま僕が抱えていても、どうにもならない。彼の出血を止める術と道具を僕はもっていないのだ。僕は優しくイディオットの身体を地面へと降ろした。
「彼は本当に優秀な三月兎だったね。何年も何年もこの世界を繰り返していく中で、争いごとも、誰かを救うことも、立ち向かうことも、時にはモラルに反することも一通りしてくれた。見ていて本当に楽しかったよ」
少女が掴んでいたジャッジの腕から手を離す。ゴトリと力なく、ジャッジが地面に倒れ伏すのに目もくれず、彼女はただ楽しそうに拍手を送っていた。
恐怖と焦燥、悲しみで視界が歪むが、次第に湧き上がる感情に別の意味で身体が大きく震えだす。
どうにもならないような怒り。こんなに激しい怒りを今までに僕は経験したことがあるだろうか。肌の泡立つ感覚は寒気にも似ていて、全身の毛が逆立つ。拳を握りしめると、爪が手の平に食い込んで血が出そうだった。
「…オットーが…ジャッジが…何をしたって言うんだ…」
人は怒りが頂点まで達した時、むしろ声が掠れてしまことがあるのだと知る。風でかき消されてしまいそうなほどに低くて擦れた声で尋ねた僕に、少女は考えるように遠くへ視線を投げた。
「いや、私は何もされてはいない。この二人が必要な犠牲だと思ってるんだ」
「何をバカな!」
立ち上がり、少女を睨みつけると、彼女はギザギザの歯が見える口元を指先で押さえて笑った。
「まあまあ、そんなに怒らずにいてくれ。まずは自己紹介から…」
そこまで言ってから、彼女は空いた手で自分の髪を触り、その髪を見て言葉を止めた。
オレンジがかった茶髪、ふわふわとウェーブの効いた髪の毛を束ねたお下げと、薄いそばかすのある顔。いかにも西洋人らしい見た目をした彼女の姿は、アリスに似た雰囲気でありながら、限りなく似ていないように思える。
この容姿はどこか既視感がある。誰もが耳にするような名作の童話で、彼女に似合う舞台を挙げるとすれば、それは不思議の国ではない。どちらかと言えば…オズの魔法使いだ。
「ああ、ここしばらくこっちの世界は動きがなくて暇で、留守にしていたんだ。この姿のまま闊歩してしまっては、世界観が台無しになるね。こっちの姿の方がいいかな」
そう言って彼女はドレスの端と端を摘み、銀色のローファーで踵を鳴らした。それに合わせて彼女の姿が金色の粉となって散り、別の姿へと変容する。
黒に近い濃い茶色の髪を上へと上げたショートウェーブの髪型。かっちりとした西洋のスーツを着こなした、紳士的な男性の姿となって現れる。長い足で彼はつま先で地面とトントンと叩いた。
「こっちの世界ではこの姿の方がいいだろうね。仮にも、ルイスの名を借りているのだから」
帽子屋を追いかけ始めてから、たびたび聞くようになっていた名前。ルイス・キャロル、不思議の国のアリスの原作者の名前だ。
しかし、名前を借りているというあたり、本当の名前ではないのだろう。作者という配役があるならばと考えていたが、実在するとなるといよいよ疑問が確認に変わる。
「お前も何かの配役なのか。作者とでも名乗る気か」
「おお、凄い推察力だね。いや、そうでもないのか」
僕の質問にルイスはギザギザの歯を見せて笑う。その表情がどうにも腹立たしくて、僕は歯を食いしばる。
「何がおかしい。こんなことして…ジャッジにも何をしたんだ!殺す気か!」
「いや、まさか殺さないよ。動けないように両足を折っただけさ。白兎が死んだら、この時間は動き出す。そうとなれば、そこにいる恐ろしい子供が動き出してしまうじゃないか。邪魔は少ない方がいい」
彼の指す恐ろしい子供というのは、後ろで止まっているアマネのことだろうか。何にせよ、アマネが脅威になるような相手であれば、僕だって一人で戦えるはずだ。傘を握りしめ、ルイスへと銃口を向けると、彼はおどけたように両手を上げた。
「おっと、私を殺すのも推奨はしないよ。この世界を創ったのは私だ。私を殺してしまえば、この世界ごと消えてしまう。君はこの世界を愛する人々を同意なく追い出せるかい?」
作り出したトリガーにかけていた指が固まる。
トリガーが引けない。そんなのは大勢を人質に取られているのと同義だ。僕が彼を殺せば、この世界を何よりも愛しているシュラーフロージィたちが居場所を失うことになる。彼女と彼女を慕う人々が向ける不思議の国への愛を見てなお、そんな無慈悲なことは出来るわけがない。
「アスカ…私を殺せ…」
地面に倒れたまま、ジャッジが首だけで僕を見上げて弱々しい声を発した。
「私を殺せば…時間が動く…」
「そんな!出来るわけがない!」
ジャッジは接した時間こそ短いが、僕を幾度も救ってくれた恩人だ。彼を殺すなんて、そんなことしたくない。イディオットすら死にかけているというのに、二人も一気に友人を失うなんて耐えられない。
そんな様子を見ながら、ルイスはケラケラと声を上げて笑った。
「ああ、凄い。私が見たかったのはこういう物語だよ。君がまたこの世界に戻って来た時には配役に困ったものだけど、ジャバウォックの補充に当てたのは正解だった」
「戻ってきた…?」
何のことか分からずに、僕はルイスの言葉を復唱する。すると、ルイスはさも当然と言いたげに頷いた。
「もしかして、前にここに来た経緯まで忘れてしまったのかい?ああ、でもそうだな…現実で換算すれば君が来たのはもう10年以上前のことになるのか。忘れたくもなる出来事だったのか、記憶が風化したのか…」
彼の言葉に頭の芯が冷えていくように寒くなる。僕は何か大事なことを忘れている。それを思い出すなと頭の中で警鐘が鳴っていた。
思い出すな。思い出すな。
そう思うのに、僕は自分の年齢から10を引く。
僕は24歳。と、なれば14歳。14歳の時に何か大きなことが起きた覚えはないが、そこで僕は強烈な違和感を覚えた。
違う。もっと後にあった。忘れていたい出来事があった。
「ジャバウォック、君は今年で何歳になった?」
僕は両手の指を折る。1、2、3、指を折って、10本全て折ってはまた両手を開き、また折る。
「24…」
「違うよ」
噛み殺したようにルイスは笑う。
「サバを読むのはやめて貰いたい。君が高校生の時の話…そう、17歳で君は一度この世界を訪れたんだ。君はもう27歳。三十路を手前にして君はまた自分の生き方に迷って、ここに来たんだろう?」
「僕が27…?」
記憶を手繰ろうとする脳は凍りつく。27歳の僕は一体何をしているんだ?空白の3年間を僕はどうやって過ごしていた?
「アスカ、はやく、はやく私を殺してくれ…」
ジャッジの声が遠ざかる。視界がボヤけ、暗闇の中へと落ちていく。
歯を鳴らすようにルイスが笑う声が深淵のような暗闇で聞こえた。囁くようなそれは不思議と優しく、耳障りが良かった。
「さあ、君の話をしよう」
誰かが僕の両頬を包むように両手で掴んだ。詩が聞こえる。
夕火の刻、粘滑らかなるトーヴ。遥場はるばにありて回儀ふるまい錐穿がつ。総弱ぼらしきはボロゴーヴ、かくて郷遠しラースのうずめき叫ばん。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる