魔物と戦う革命記

ロキ

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世界は腐っている。

世界

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俺は片田舎の土地で生まれた。
田舎暮らしにしては珍しく、能力持ちだった。俺の能力は大して使い物にならない、「空間をいじれる」という能力だ。農作業の足しくらいしかなかった。
俺の世界ではリスト宗教が世界中を動かしている。俺もその熱心な教徒だ。
「おーい!面白い本見つけた!」
後ろを振り返ってみると幼馴染のカイトがいた。彼は知識欲がものすごい。町の図書館にある本を暗唱できるレベルまで読み込み、それを完璧にしては都市の方まで行って本を探している。
「この本はな、新しい世界について書かれているんだ!」そう彼は目をキラキラさせながら言った。
「どれどれ」俺が本を読むと、それはリスト教の教えに反するものだ。
「これはマズくないか」
「それは、リスト教の教えに反しているから?」彼は純粋な目をしながら言った。
「あぁ。そうだろう?」
「僕はさ、リスト教の教えは間違っている所もあるんだと思う。完璧な世界なはずなのに、異論が出る時点で変じゃないかな?」
彼の純粋な答えに、少し、いや、大きく動揺した。
「そうかもな。」
「一回じっくり読んでみるね!」
彼はキラキラした目をしながら家へ戻った。
俺も家へ帰り、べットの上に寝転がった。
リスト教が間違っているか。ありえるのか?いや、ありえない。そう言い切りたいが、どこか心に引っかかる。
明日は何をしようか。それを考えながら眠りについた。
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