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アフターストーリー④
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一週間、実家で過ごしたアリスティドは、いつもより疲れ果てて馬車に乗り込んだ。
兄達全員に、『マジで帰らないでくれ』と懇願された。母と父の暴走を止められるものはこの世にいない。アリスティドとて、もう嫁いだ身なのだ。兄達に「頑張って下さい」と微笑んだ。四人ともガックリと肩を落としていた。
毎日アレだとしんどいのもわかるので、アリスティドは同情した。
何時間か馬車に揺られ、ヴィクトールの邸宅に戻ってきた。そういえば、実家での出来事が濃すぎてすっかり家令のエイベンに帰宅の旨を伝え忘れた。貴族としてやってしまった、とちょっと落ち込んだが、やってしまったことは仕方ない。とりあえず、約束の一週間後ではあるので問題ないだろう。
お土産はみんなの分を持った。ビクトリアには母が刺繍したモチーフのブローチ。十歳だが大人びているのできっと似合うだろう。トラヴィンにはもうちょっと勉強を頑張ってほしいので、兄達から勧められた本を。ヴィクリスには後継勉強に学業、剣技の習得と一番大変で疲れているだろうと父から勧められた疲労回復のドリンクを持ってきた。使用人達には領地で流行りの菓子折りを持った。
そして今回はヴィクトールにも準備した。今までは準備して渡しても迷惑だろうと、何も準備したり渡したりすることが出来なかったが、きっと今回は受け取ってくれるだろうと準備してみた。
ヴィクトールにはアリスティド唯一の趣味と言っても過言ではない、ドライフラワーのリースだ。
男で花が好きなのか、と言われるとちょっと困ってしまうが、母に無理やりやらされた中で一番楽しかったのがドライフラワー作りだったのだ。ヴィクトールにはどうしても自分が作ったものを渡したかったので部屋に飾ってもらえるようにリースにした。
邸宅で待っている皆に会えるのが楽しみで、ウキウキと馬車を降りる。当然のごとく、出迎えはない。
アリスティドが帰ると言い忘れたので仕方ない。
荷物が多いので、ひとまず御者に下ろすのを手伝ってもらっていると、突然走ってくる音が近づいてきた。何事かと思い、振り返る。
「あ、あああアリス!そのまま馬車に乗って!今すぐ逃げなさい!!」
ビクトリアだった。トラヴィンも追いかけてきたようで、二人とも肩で息をしている。
逃げる?一体誰から。荷物を地面にとりあえず置きながら首を傾げて二人を見る。御者も侯爵家の令嬢がスカートを振り乱す様子にぎょっとしている。
「ど、どうしたの?ビィもヴィンも…何かあったの?」
「何かあったのじゃないわ!アリスの母様からの手紙を読んだクソ父様が…!」
「説明してる場合じゃねぇだろ!俺たちが馬車に先に気付いたから良かったけど、親父が気づいたら…!」
「母様の手紙読んだの?あれは出鱈目だから大丈夫だよって後から僕の手紙を送ったんだけど?」
二人はブンブンと首を振って、泣きそうになりながらアリスを馬車に乗せようとグイグイ背中を押してくる。
着いたばかりでまた馬車に乗りたくはない。御者も困っている。
「ねぇ、どうしたの?母様の手紙読んでヴィーが怒ってるの?」
「お、怒ってないわ!手紙の件では!」
「そうなの?じゃあ一体…」
「お帰り、リスティ。何やってるんだい、二人とも」
ふ、と影が差して前を見ると、アリスティドが会いたかった人物が目の前にいた。ニコニコとしていて、怒っている様子はない。なのになぜか二人ともさらに泣きそうになっている。むしろ二人は父親の方に振り返ろうとしない。
「ただいまです、ヴィー!」
二人の静止を振り切って、ヴィクトールの胸に飛び込んだ。彼の匂いを胸いっぱいに吸い込むと多幸感に溢れて、ふにゃり、としてしまう。ちょっと寄っかかってしまうが、さすがは騎士団長、ビクともしない。
後ろから「ああああ…」という絶望感に溢れた声が聞こえてくる。どうしてなのか、と思い振り返ろうとした。
しかし、うまく振り返れない。ヴィクトールにガッチリと抱き込まれているせいだった。痛くはないが、動けもしない、絶妙な力加減だった。
「ヴィー?荷物があるので一回離してもらえると」
「二人とも、ここは頼んだ。いいね」
二人とも返事はなかったが、ブンブンと風を切っている音が聞こえてくる。首を振って肯定しているようだった。見上げると、やっぱりヴィクトールはニコニコとしているが、ようやくアリスティドはちょっと様子がおかしいことに気がついた。
そのまま抱き抱えられて、邸宅の玄関を通る。エイベンが「おかえりなさいませ。連絡してくださいとあれほど言ったのですが…今回は諦めて下さい」となぜか可哀想なものを見る眼をしていた。とりあえずただいまと返したが、何を諦めるのか分からなくて首を傾げた。
ヴィクトールの部屋の扉を、バンと勢いよく開けられる。アリスティドは抱えられたままである。
そして、ベッドに優しく下ろされて、ヴィクトールがアリスティドを囲うように馬乗りになってきた。
ちゅ、と頬や額にキスを落とされて、少しくすぐったい。でも心地よくてアリスティドは彼の首にまた腕を回してもっととせがんだ。
「ん、ヴィー…」
しかし、ヴィクトールはピタリと動きを止め、アリスティドの眼を見つめながら問う。
「リスティ、どうして私に言わずに実家に?」
「あ……今までもそうしてたので、すっかり…ごめんなさい。でもお土産を持ってきたんです。荷物にあるので」
「後にしてくれ。リスティ、プライベートに口を出さないという条件はもうなかったことになってるのは、覚えてる?」
言われて、アリスティドは二週間前ほどのやり取りを思い出す。そういえば、条件は白紙に戻してあった気がする。
やっぱりヴィクトールは怒っているのだろうか、不安になってアリスティドはしょんぼりとする。
「ご、ごめんなさい…勝手に帰って…」
「帰ったらベッドにリスティがいなくて心臓が止まるかと思った。かと思えばエイベンに『今までアリス様を蔑ろにしてきた報いです』と煽られ、初めて殺意が湧いた」
「さ、さつ?え?」
ヴィクトールから聞いたこともない言葉が出てきたので眼を見開く。
「ビィにもヴィンにも、『一週間アリスがいないのはよくあること』と言われ、知らないのがおかしいんだと責められた。クリスは苦笑していたよ」
何となく想像がついて、アリスティドは「ああー……」と小さく呟いた。
といっても、ヴィクトールは今まで条件としてプライベートに口を出さないこととしていた。アリスティドが静かに実家を行き来していたとしても知らないのは仕方がないことだ。
つい最近までなんとも思ってなかったアリスティドのことなど、理解している方がおかしいわけで。
「一週間居ないのは良くあること、とは。この半年に何度居なかった?」
「一ヶ月に一回は……多分…」
「へぇ」
全く納得してない顔をしている。ジワジワと追い詰めるような圧を感じる。
アリスティドは今、この世の小動物の気持ちを一番理解しているに違いないと思った。
すると、ヴィクトールが馬乗りになっていた身体を上げる。ふ、と圧が消えてちょっとホッとすると、足元でガチャン、という金属音が聞こえてきた。
「え…?」
何事かと思い、足元を見ると左の足首が冷たい金属の輪が嵌ってジャラ…と鎖が繋がっている。まるで囚人のような拘束具だった。その鎖の先はベッドの柱である。
「え、え?ヴィー? なに?なんで?」
アリスティドの頭は混乱していた。ヴィクトールの顔に影が差していて良く見えない。
「リスティが一週間好きにする代わりに、私も三週間好きにさせてもらう」
「ひっ……」
愛しい夫の姿を見て、アリスティドは怯えた。
笑っているのに全く眼が笑ってない。いつもはキラキラとしている顔面圧も、今やドロドロの真っ黒オーラしか背後に見えない。
アリスティドはこの時、ようやくどうして自分が深窓の侯爵夫人と言われるのか理解した。
前妻も、こうやって部屋から出して貰えないことがあったからだと。
兄達全員に、『マジで帰らないでくれ』と懇願された。母と父の暴走を止められるものはこの世にいない。アリスティドとて、もう嫁いだ身なのだ。兄達に「頑張って下さい」と微笑んだ。四人ともガックリと肩を落としていた。
毎日アレだとしんどいのもわかるので、アリスティドは同情した。
何時間か馬車に揺られ、ヴィクトールの邸宅に戻ってきた。そういえば、実家での出来事が濃すぎてすっかり家令のエイベンに帰宅の旨を伝え忘れた。貴族としてやってしまった、とちょっと落ち込んだが、やってしまったことは仕方ない。とりあえず、約束の一週間後ではあるので問題ないだろう。
お土産はみんなの分を持った。ビクトリアには母が刺繍したモチーフのブローチ。十歳だが大人びているのできっと似合うだろう。トラヴィンにはもうちょっと勉強を頑張ってほしいので、兄達から勧められた本を。ヴィクリスには後継勉強に学業、剣技の習得と一番大変で疲れているだろうと父から勧められた疲労回復のドリンクを持ってきた。使用人達には領地で流行りの菓子折りを持った。
そして今回はヴィクトールにも準備した。今までは準備して渡しても迷惑だろうと、何も準備したり渡したりすることが出来なかったが、きっと今回は受け取ってくれるだろうと準備してみた。
ヴィクトールにはアリスティド唯一の趣味と言っても過言ではない、ドライフラワーのリースだ。
男で花が好きなのか、と言われるとちょっと困ってしまうが、母に無理やりやらされた中で一番楽しかったのがドライフラワー作りだったのだ。ヴィクトールにはどうしても自分が作ったものを渡したかったので部屋に飾ってもらえるようにリースにした。
邸宅で待っている皆に会えるのが楽しみで、ウキウキと馬車を降りる。当然のごとく、出迎えはない。
アリスティドが帰ると言い忘れたので仕方ない。
荷物が多いので、ひとまず御者に下ろすのを手伝ってもらっていると、突然走ってくる音が近づいてきた。何事かと思い、振り返る。
「あ、あああアリス!そのまま馬車に乗って!今すぐ逃げなさい!!」
ビクトリアだった。トラヴィンも追いかけてきたようで、二人とも肩で息をしている。
逃げる?一体誰から。荷物を地面にとりあえず置きながら首を傾げて二人を見る。御者も侯爵家の令嬢がスカートを振り乱す様子にぎょっとしている。
「ど、どうしたの?ビィもヴィンも…何かあったの?」
「何かあったのじゃないわ!アリスの母様からの手紙を読んだクソ父様が…!」
「説明してる場合じゃねぇだろ!俺たちが馬車に先に気付いたから良かったけど、親父が気づいたら…!」
「母様の手紙読んだの?あれは出鱈目だから大丈夫だよって後から僕の手紙を送ったんだけど?」
二人はブンブンと首を振って、泣きそうになりながらアリスを馬車に乗せようとグイグイ背中を押してくる。
着いたばかりでまた馬車に乗りたくはない。御者も困っている。
「ねぇ、どうしたの?母様の手紙読んでヴィーが怒ってるの?」
「お、怒ってないわ!手紙の件では!」
「そうなの?じゃあ一体…」
「お帰り、リスティ。何やってるんだい、二人とも」
ふ、と影が差して前を見ると、アリスティドが会いたかった人物が目の前にいた。ニコニコとしていて、怒っている様子はない。なのになぜか二人ともさらに泣きそうになっている。むしろ二人は父親の方に振り返ろうとしない。
「ただいまです、ヴィー!」
二人の静止を振り切って、ヴィクトールの胸に飛び込んだ。彼の匂いを胸いっぱいに吸い込むと多幸感に溢れて、ふにゃり、としてしまう。ちょっと寄っかかってしまうが、さすがは騎士団長、ビクともしない。
後ろから「ああああ…」という絶望感に溢れた声が聞こえてくる。どうしてなのか、と思い振り返ろうとした。
しかし、うまく振り返れない。ヴィクトールにガッチリと抱き込まれているせいだった。痛くはないが、動けもしない、絶妙な力加減だった。
「ヴィー?荷物があるので一回離してもらえると」
「二人とも、ここは頼んだ。いいね」
二人とも返事はなかったが、ブンブンと風を切っている音が聞こえてくる。首を振って肯定しているようだった。見上げると、やっぱりヴィクトールはニコニコとしているが、ようやくアリスティドはちょっと様子がおかしいことに気がついた。
そのまま抱き抱えられて、邸宅の玄関を通る。エイベンが「おかえりなさいませ。連絡してくださいとあれほど言ったのですが…今回は諦めて下さい」となぜか可哀想なものを見る眼をしていた。とりあえずただいまと返したが、何を諦めるのか分からなくて首を傾げた。
ヴィクトールの部屋の扉を、バンと勢いよく開けられる。アリスティドは抱えられたままである。
そして、ベッドに優しく下ろされて、ヴィクトールがアリスティドを囲うように馬乗りになってきた。
ちゅ、と頬や額にキスを落とされて、少しくすぐったい。でも心地よくてアリスティドは彼の首にまた腕を回してもっととせがんだ。
「ん、ヴィー…」
しかし、ヴィクトールはピタリと動きを止め、アリスティドの眼を見つめながら問う。
「リスティ、どうして私に言わずに実家に?」
「あ……今までもそうしてたので、すっかり…ごめんなさい。でもお土産を持ってきたんです。荷物にあるので」
「後にしてくれ。リスティ、プライベートに口を出さないという条件はもうなかったことになってるのは、覚えてる?」
言われて、アリスティドは二週間前ほどのやり取りを思い出す。そういえば、条件は白紙に戻してあった気がする。
やっぱりヴィクトールは怒っているのだろうか、不安になってアリスティドはしょんぼりとする。
「ご、ごめんなさい…勝手に帰って…」
「帰ったらベッドにリスティがいなくて心臓が止まるかと思った。かと思えばエイベンに『今までアリス様を蔑ろにしてきた報いです』と煽られ、初めて殺意が湧いた」
「さ、さつ?え?」
ヴィクトールから聞いたこともない言葉が出てきたので眼を見開く。
「ビィにもヴィンにも、『一週間アリスがいないのはよくあること』と言われ、知らないのがおかしいんだと責められた。クリスは苦笑していたよ」
何となく想像がついて、アリスティドは「ああー……」と小さく呟いた。
といっても、ヴィクトールは今まで条件としてプライベートに口を出さないこととしていた。アリスティドが静かに実家を行き来していたとしても知らないのは仕方がないことだ。
つい最近までなんとも思ってなかったアリスティドのことなど、理解している方がおかしいわけで。
「一週間居ないのは良くあること、とは。この半年に何度居なかった?」
「一ヶ月に一回は……多分…」
「へぇ」
全く納得してない顔をしている。ジワジワと追い詰めるような圧を感じる。
アリスティドは今、この世の小動物の気持ちを一番理解しているに違いないと思った。
すると、ヴィクトールが馬乗りになっていた身体を上げる。ふ、と圧が消えてちょっとホッとすると、足元でガチャン、という金属音が聞こえてきた。
「え…?」
何事かと思い、足元を見ると左の足首が冷たい金属の輪が嵌ってジャラ…と鎖が繋がっている。まるで囚人のような拘束具だった。その鎖の先はベッドの柱である。
「え、え?ヴィー? なに?なんで?」
アリスティドの頭は混乱していた。ヴィクトールの顔に影が差していて良く見えない。
「リスティが一週間好きにする代わりに、私も三週間好きにさせてもらう」
「ひっ……」
愛しい夫の姿を見て、アリスティドは怯えた。
笑っているのに全く眼が笑ってない。いつもはキラキラとしている顔面圧も、今やドロドロの真っ黒オーラしか背後に見えない。
アリスティドはこの時、ようやくどうして自分が深窓の侯爵夫人と言われるのか理解した。
前妻も、こうやって部屋から出して貰えないことがあったからだと。
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