【完結】婚約破棄された公爵閣下を幸せにします

七咲陸

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14※、最高潮の期待


  シャワーから出てガウンを着た。部屋に戻ると、メアはソファに座ってシャンパンを飲んでいた。


「メア…」

「ああ、出たんだシュリ。呑むかい?」

「…うん」


  シャンパンをシュリの方に向けて尋ねる。誘われるようにメアの隣に座ってシャンパンを受け取る。

  パーティー会場のシャンパンとはまた違った香りがする。
  少しだけ口つけると、フルーティな中にも爽やかな味わいで後味もスッキリとしている。

  シュリはシャワーを浴びる前に考えていたことを口にすることにした。
  緊張してゴクリと喉を鳴らすようにシャンパンを煽る。


「……その、メアは、男と寝たこと、ないですよね……」


  恐る恐るメアをちらりと見て言う。

  ノーマルなメアにとって、男に性欲を湧かすというのはとても辛いはず。
  それなりに性欲があるシュリは抱いて貰えないのは辛いが、強要するのもメアを苦しめるだけだ。

  シュリは自分が婚約者に選ばれたのは、リリーの件があって女性不信になっているだけだと思っている。
  シュリとの婚約は、その内無かったことになるだろう。

  けれど、何かの間違いでも良いから抱いてくれるなら思い出が作れてシュリ的にはラッキーだ。


  いつか終わりが来るならせめて良い思いをして終わりにしたい。
  ぶっちゃけ抱くのが慰謝料代わりと言われても全く問題ないくらいには抱いて欲しいとすら思っている。


「そうだね。でもシュリは絶対抱けるから安心して?」

「ふわぁああ……」


  そんな風に言われてしまうと期待してしまう。

  しかしシュリは既に期待しすぎてシャワーで準備はバッチリだったりする。
  ビッチと言われたらショックだが、メアの手を煩わせるくらいならばそんな謗りは屁でもない。


「シュリ……」

「……っ」


  メアはシャンパンを置いて徐々に顔を近づけてくる。端正な顔立ちがシュリの画面いっぱいになると幸福が身体を満たし、何も考えられなくなる。

  シュリの期待は最高潮で、仕込んできたジェルが少し垂れそうだった。

  ゆっくりと近づき、シュリの手からシャンパンを奪い、器用にテーブルに置いた。その後で優しく丁寧に恋人のように手を繋がれると、それだけで頬が紅潮してくる。

  反対の手で顎を優しく持ち上げられると目と目がぶつかる。

  メアの碧眼に、シュリのうっとりと蕩けた顔が映っていた。


「あ……」

「シュリ、好きだよ。すごく可愛い……」


  リップサービスだと分かっていても、シュリの心臓は飛び跳ねる。


「め、メア……僕も、メアのこと好……っん……」


  言い終わる前にメアの艶やかな唇がシュリの小さな唇を奪う。

  シュリの心臓は破裂しそうなほど煩くて痛い。

  ぬる、と侵入する舌に喜んで絡みつけば、メアの厚く長めの舌は更にシュリの小さな舌を嬲るように絡める。
  まるで口内でセックスをしているように、卑猥な音がくちゅくちゅと耳に響いて腰に疼きを与えてくる。


「ん……んん、んぁ……」

「ふふ、シュリのキスは甘いんだね……」

「は、ふ……んん……っ」


  衣擦れの音と共に、深いキスをもう一度されながらソファに優しく押し倒される。ソファはシュリを包むように優しく受け止める。

  ガウンの腰紐をしゅる…と解かれると、シュリの肢体が顕になって少しだけ冷たい空気を感じる。
  シュリの身体は熱気を帯びているせいか、その冷たい空気が心地よい。

  もっとキスが欲しくてシュリはメアの首に腕を回した。メアがどんな顔をしているのか気になってキスをしながら瞼を開ければ、メアの綺麗な碧眼とまたぶつかる。


「シュリ……」

「んぁ……メア、これ以上は、僕我慢できないかも……」


  これ以上進めば、男を抱いたことをメアはもしかしたら後悔するかもしれない。
  後から人生の汚点だったと感じてしまうかもしれない。

  なんとか理性を掻き集めて、シュリはメアに引き下がるかどうか確認するつもりで言った。


「どうして? 我慢しないで…気持ちよくなって欲しい」

「でも……んっ」


  シュリの耳を犯すように、ヌルりとあたたかい舌が捩じ込まれ、ぴちゃぴちゃと鼓膜を震わせた。
  腰から脊髄までゾワゾワと快感が這いずる。


「シュリ、余計なことは考えないで。私だけ感じて」

「あっ……」


  耳元で低音の優しく耳障りの良い声で囁かれただけでシュリのお尻はキュンと疼く。


「シュリのここ、ピンクで小さくて可愛いね……」

「あ、やっ……んんっ」


  メアがシュリのツンと勃った小さな胸の頂きを指で優しく撫でられる。
  それだけで期待するように腰がビクッと跳ねてしまう。
  そんなシュリの様子に満足したのか、メアは膨らみのない平らな胸に顔を近づけ、そのピンクの小さな頂きに舌を這わせた。
  反対の乳首はメアの大きく長い指が抓ったりコリコリさせたり、潰したりと刺激を繰り返す。


「あっ、メア、だめ……っああ!」


  ざらりとした感触が乳首を刺激して大きく胸を反らす。
  益々メアに乳首を近づけてしまうが、メアは背中に手を差し込んでシュリのピンと勃った乳首を吸い上げてくる。


「あっあっ、や、そこ、なんで」


  シュリは涙目になって混乱した。乳首でこんなに感じたことは経験上初めてだった。
  ただ乳首を舐められ吸われ、抓られて摘まれているだけで性器への接触は一切ないのに、軽くイってしまいそうなくらい感じてしまっていた。


「シュリ、可愛いね。1回イこうか」

「へ、あっ!急に!ああっ」


  シュリの中心にある腹に触れるほど勃ちあがった性器をメアが突然触れてきた。
  包むように握りこまれ、期待しすぎて先走りでトロトロになった性器はくちゅくちゅと音を立てて擦りあげられる。


「あっ、メアっ、あん…っ、ダメぇ……!」


  メアは何度もシュリの硬くなった性器を上下に擦りあげる。卑猥な水音がシュリの耳を犯す。

  メアはまたシュリの乳首に顔を近づけ、勃ちあがったままの小さな乳首を嬲るように舌を動かしながらジュルジュルと吸い上げた。

  シュリは同時に刺激を与えられて頭の中で弾ける感覚に襲われた。


「あっ!や、あっ、イく、イっちゃう…っ、あ、ああああっ!」


  瞼をギュッと閉じ、足はピンと伸びてシュリは達してしまう。
  シュリの性器から飛び出た白濁の液体は、シュリの腹を汚した。


「ああ、本当に可愛い。これ以上続けても?」

「っは……メア、僕、メアが欲しい……!」


  息も絶え絶えにメアの慈悲を強請ると、メアの瞳がギラリと力を宿したのを見てシュリのお尻は更にキュンと疼いた。
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