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stage1 海辺
008 だよね
しおりを挟むいっそ、王子様との出会いをなくしてしまえばいい!
そうと決まれば、と私は適当な物陰を探した。
幸いにも海岸沿いの、王子様からそう遠くないところにちょうどいい岩があった。
私はその後ろに回り込んで、しばらく王子様を見守ることにした。
こうしていればやがて人魚姫が戻ってくるかもしれない。
そうなればハッピーエンド直行だ。
完璧な作戦!
……………………。
さて。
打ち寄せる波の音が虚しく聞こえる。
しばらく眺めていても、あたりに変化はない。
王子様は相変わらず意識不明だ。
「まだちょっと、様子を見てみないと……」
待機待機、と自分に言い聞かせ、私は岩陰に潜み続けた。
………………………。
あ、れえ……?
待てど暮らせど、人魚姫は戻ってこない。
海鳥の声が虚しく頭上をかすめていく。
おまけに日が暮れてきた。
夕焼けのグラデーションに染まる空が綺麗だ。
「うわあ、写真撮りたいなあ……!って、それどころじゃない!」
どうやら、人魚姫ははるか海の底に帰っていってしまったようだ。
となれば、このまま王子様を放置しておくのはまずい。
主に人道的に。
「大体、死なれたら元も子もないわよ!」
散々放置しておいていまさらだけれども、私は王子様に向かって、おそるおそる足を踏み出していった。
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