王女様の奔走記

ライ

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第1話

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リラース大陸の南に位置するシルザ王国。
それが、私が生まれた場所。
私の身分は、シルザ王国現国王の末娘。
二歳になって少し経ったころ。
この国の姿が見えた。
この国は王の暴政のせいで、かなり危ないようだ。
なぜ、二歳になったばかりの私にそのような事が分かるのか、と思うだろう。
私も最初は不思議に思えた。
どうやら、私は世間一般の人間とは違うらしい。
二歳になったからか、私に教育係がついた。
「お初にお目にかかります。私の名は、シャクロン伯爵家が三男、シリウスと申します。本日からあなた様の教育係となりました」
口調は丁寧だが、その目は私のことをどうでもいいと語っていた。
第一印象は、かなり高い能力をもっているが、面倒くさがりそうだ。
挨拶されたからには、返すのが常識。
私は二歳の舌足らずな口調で答える。
「はじめまして、私はクリスティーナ・ルグロセル・ゴルナ・ライガスです。私の教育係とは誠ですか?」
かまなかった私を誰か誉めてください。
まあ、それは置いといて。 
自分で言うのもなんだが、私は所謂、予備の予備の予備のそのまた予備に該当するはずだ。確か、私には兄、姉が十人くらいはいるはず。
身分的には、確か私の母は他国の王族のはずだが、今のこの国に嫁がされたのならば、あまり地位は高くないのかもしれない。
他国に嫁がされるならば、国の恥にならないものを選ぶのが普通だが、私の母の場合は、外見だけでこの国の王、つまりは私の父に選ばれた人身御供だとか。
まあ、言葉を包まなければ、人質のようなものらしい。
私の母の実家である国は小国だが、鉱山があり資源が豊富なところなので、大きな国の庇護が必要になる。
その庇護の代償が今回は私の母のようだ。
そのようなことなので、ぶっちゃけると私の母の実家はシルザに従うしかないから、私の後ろ楯にはなり得ない。(すべて母が愚痴のように語っていたから知っている)
そんなわけで、私の身分は王族だが、末の娘で母親の後ろ楯もないから、 私の立場はかなり低い所にある。
その私に教育係がつくのは少しだけ疑問に思うが、これは好都合かもしれない。
今のうちに、国がどういう状態が聞いておこう。他にもあるが。
私は、子供らしい笑顔を作る。
「あなたが、私の教育係ならぜひ教えていただきたいことがあるのです。まず、政治経済、歴史に、この国の情勢と、他国の情勢、できれば他国がこの国をどう思っているか、それからこの国の文字と周辺諸国の言語もおねがいしたいのですが、できますか?」
ニッコリ笑顔で私はそう言った。


★主人公に一般的な常識はございません。
この話はフィクションでありますので、主人公の頭の中がこんななのは、気にしないでください。
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