22 / 37
第22話 カンニング
しおりを挟む
顔を真っ赤にさせたアレジオは一人道場を後にする。
「アレジオさん!」
俺が追いかけると「付いてくるな!」と怒鳴る。
「でもアレジオさん俺の教育係ですし……」
「いいからくるな!」
「でも……」
「お前は便所に行くのも付いてくるのか!」
「連れションですね」
「くそが!」
というので付いて行くのを止めて道場で待っていたが結局午前中は帰ってこなかった。
午後になってもアレジオの姿はなく、一人で騎士団本部の中庭の雑草(昼飯)を抜いていると、品の良さそうなおじいさんに話しかけられる。
「殊勝だねぇ。若い騎士はその心掛けが大切だよそれじゃあね」
なんか昼飯食べようとしてたら褒められちゃった。
雑草を食べ、昼から何すればいいんだと途方に暮れていると「おい! 新人! 早く来い! 教育係についてくるのが新人だろうが!!」とアレジオに理不尽に怒られる。
「はい」
返事をしてアレジオに付いて行くと話し掛けてくる。
「騎士というものは教養が必要とされる。お前の教養を鍛えるいいな」
そう言ってアレジオは俺をとある部屋につれていく部屋の中には机が一つ真ん中に置かれ、その机の上には紙が一枚置かれている。
「まずはお前がどの程度教養があるのか調べさせてもらう」
机の上にあった紙には
第1問 歴代の国王の名前を全て書け。
第2問……
と書かれている。
「ちなみその問題はな過去に全部正解したのは騎士団の頭脳、参謀職についている我が兄のみ。まあ教養のある騎士であれば、6割は正解する筈だ!あとお前は筋肉自慢だろ?空気椅子は俺からプレゼントだ」
「……は、はあ……」
「騎士の返事は『はい』だろうが!」
「はい」
という事で空気椅子をしながら机に向かう。
……1問目からさっぱりわからん……今の国王様の名前すらしらん……
「それじゃ俺は優雅にティータイムだ」
俺の向かいの机に座ったアレジオは机の上にある陶器製のケトルかお湯をティーカップにいれる。
紅茶のいい匂いで部屋が包まれる。
そんなことはどうでもいい……どうしよう……1問も分かんなかったら……俺騎士団クビ? アリシア様に迎えに行くって言っちゃってるしな、クビは不味い。
とりあえず千里眼使ってみるか。
千里眼を使って騎士団本部内の図書室を見る。
……背表紙、王国の歴史。
あったあったこれこれ……って閉じた本みれねぇんだけど! 万事休す……
瞬間移動……アレジオ目の前にいんのに流石に無理!
アレジオは目を閉じて香りを楽しんでいる様子。
俺の高速機転が導きだした答えはこれだ!
アレジオが目を閉じた瞬間に図書室に瞬間移動し本を開く。ほんの数秒で! それを繰り返すだけの簡単なお仕事!
そして図書館の本の前に瞬間移動し本を開く。
空気椅子をしながら元に戻る。
「うーんいい香りだとは思わんかね?」
「……」
「エレガントさがない! 騎士たるもの難題に取り組んでいるときこそエレガントさが求められるのだ!」
「はい」
……早く目を閉じろよ。2問目にいってんだから
プンプンと怒ったあとアレジオはまた目を閉じて紅茶を楽しんでいる。
アレジオの癖かなんか知らんが紅茶を一口含む毎にうーんなどとわざとらしく目を閉じるおかげで瞬間移動が捗る。
紅茶を飲んだせいかトイレにも行ったおかげで小一時間で全部埋めることができた。
「出来ました」
トイレから帰ってきたアレジオに紙を渡す。
俺が書いた紙とアレジオの胸から取り出した紙を見比べている……そして……
アレジオは顔を青ざめさせていき
「あ、ありえない!! お前が全問正解などあり得ない!!」と叫ぶ。
「でも俺が書いてるの見てましたよね?」
「カンニングだ!! 俺がトイレに行ってる隙に答えを写したんだ! そうだそうに違いない!!
カンニングするなんて騎士道にも反する行為! 万死に値する!」
アレジオが腰の剣に手を掛けそうになった時、部屋の扉が開く。
「何があったのです?」
昼に俺を褒めた品のいいおじいちゃんが現れる。
その姿を見てアレジオは背筋を伸ばす。
「剣聖! 聞きぐるしい声を上げ申し訳ありませんでした!」
というかあのじいちゃんか剣聖なのか……ただのじいちゃんじゃなかった……
剣聖はアレジオに話しかける。
「ふむ。何があった?」
アレジオは事細かく剣聖に説明をする。
「ではアレジオ・ファフナー君はこの者がカンニングをしていると」
「ええ間違いありません。この問題を全問正解したのは騎士団の頭脳、参謀職を預かる我が兄フィンのみなのです」
「ふむ。君は目の前にいる人間がどうやってカンニングをすると?君は最後にトイレに行くまでずっとこの部屋で彼と二人だった。そしてトイレで中坐したのも5分程、5分で部屋からでて答えを調べ戻ってくる君には可能のかね?」
「そ、それは……」
「この新人騎士を昼に中庭で雑草を抜いておったのを見た。そのような騎士の鑑の様な心を持つ者がカンニングするというのかね?それとも我が剣聖の見る目がないとでも?」
剣聖はそう言うと眼光鋭くアレジオを睨み付ける。
アレジオは膝をガクガクと震わせながら剣聖に謝罪をする。
「……わ、私の勘違いです……ウェブは全問正解でした……」
「ちがう! 君は私に謝るのではない! この騎士に謝るべきだ! カンニングを疑うなど騎士の尊厳を傷つけたのだからな!」
アレジオは顔を伏せ肩を震わせながら話す。
「す、すまん……カンニングを疑うなど……」
「いやいいですよ……誰にも間違いはありますんで」
俺がそう言うと剣聖は「素晴らしい……君は本当に騎士の鑑だ!」と言った。
……その言葉を聞いてちょっぴり胸が痛んだ。
「アレジオさん!」
俺が追いかけると「付いてくるな!」と怒鳴る。
「でもアレジオさん俺の教育係ですし……」
「いいからくるな!」
「でも……」
「お前は便所に行くのも付いてくるのか!」
「連れションですね」
「くそが!」
というので付いて行くのを止めて道場で待っていたが結局午前中は帰ってこなかった。
午後になってもアレジオの姿はなく、一人で騎士団本部の中庭の雑草(昼飯)を抜いていると、品の良さそうなおじいさんに話しかけられる。
「殊勝だねぇ。若い騎士はその心掛けが大切だよそれじゃあね」
なんか昼飯食べようとしてたら褒められちゃった。
雑草を食べ、昼から何すればいいんだと途方に暮れていると「おい! 新人! 早く来い! 教育係についてくるのが新人だろうが!!」とアレジオに理不尽に怒られる。
「はい」
返事をしてアレジオに付いて行くと話し掛けてくる。
「騎士というものは教養が必要とされる。お前の教養を鍛えるいいな」
そう言ってアレジオは俺をとある部屋につれていく部屋の中には机が一つ真ん中に置かれ、その机の上には紙が一枚置かれている。
「まずはお前がどの程度教養があるのか調べさせてもらう」
机の上にあった紙には
第1問 歴代の国王の名前を全て書け。
第2問……
と書かれている。
「ちなみその問題はな過去に全部正解したのは騎士団の頭脳、参謀職についている我が兄のみ。まあ教養のある騎士であれば、6割は正解する筈だ!あとお前は筋肉自慢だろ?空気椅子は俺からプレゼントだ」
「……は、はあ……」
「騎士の返事は『はい』だろうが!」
「はい」
という事で空気椅子をしながら机に向かう。
……1問目からさっぱりわからん……今の国王様の名前すらしらん……
「それじゃ俺は優雅にティータイムだ」
俺の向かいの机に座ったアレジオは机の上にある陶器製のケトルかお湯をティーカップにいれる。
紅茶のいい匂いで部屋が包まれる。
そんなことはどうでもいい……どうしよう……1問も分かんなかったら……俺騎士団クビ? アリシア様に迎えに行くって言っちゃってるしな、クビは不味い。
とりあえず千里眼使ってみるか。
千里眼を使って騎士団本部内の図書室を見る。
……背表紙、王国の歴史。
あったあったこれこれ……って閉じた本みれねぇんだけど! 万事休す……
瞬間移動……アレジオ目の前にいんのに流石に無理!
アレジオは目を閉じて香りを楽しんでいる様子。
俺の高速機転が導きだした答えはこれだ!
アレジオが目を閉じた瞬間に図書室に瞬間移動し本を開く。ほんの数秒で! それを繰り返すだけの簡単なお仕事!
そして図書館の本の前に瞬間移動し本を開く。
空気椅子をしながら元に戻る。
「うーんいい香りだとは思わんかね?」
「……」
「エレガントさがない! 騎士たるもの難題に取り組んでいるときこそエレガントさが求められるのだ!」
「はい」
……早く目を閉じろよ。2問目にいってんだから
プンプンと怒ったあとアレジオはまた目を閉じて紅茶を楽しんでいる。
アレジオの癖かなんか知らんが紅茶を一口含む毎にうーんなどとわざとらしく目を閉じるおかげで瞬間移動が捗る。
紅茶を飲んだせいかトイレにも行ったおかげで小一時間で全部埋めることができた。
「出来ました」
トイレから帰ってきたアレジオに紙を渡す。
俺が書いた紙とアレジオの胸から取り出した紙を見比べている……そして……
アレジオは顔を青ざめさせていき
「あ、ありえない!! お前が全問正解などあり得ない!!」と叫ぶ。
「でも俺が書いてるの見てましたよね?」
「カンニングだ!! 俺がトイレに行ってる隙に答えを写したんだ! そうだそうに違いない!!
カンニングするなんて騎士道にも反する行為! 万死に値する!」
アレジオが腰の剣に手を掛けそうになった時、部屋の扉が開く。
「何があったのです?」
昼に俺を褒めた品のいいおじいちゃんが現れる。
その姿を見てアレジオは背筋を伸ばす。
「剣聖! 聞きぐるしい声を上げ申し訳ありませんでした!」
というかあのじいちゃんか剣聖なのか……ただのじいちゃんじゃなかった……
剣聖はアレジオに話しかける。
「ふむ。何があった?」
アレジオは事細かく剣聖に説明をする。
「ではアレジオ・ファフナー君はこの者がカンニングをしていると」
「ええ間違いありません。この問題を全問正解したのは騎士団の頭脳、参謀職を預かる我が兄フィンのみなのです」
「ふむ。君は目の前にいる人間がどうやってカンニングをすると?君は最後にトイレに行くまでずっとこの部屋で彼と二人だった。そしてトイレで中坐したのも5分程、5分で部屋からでて答えを調べ戻ってくる君には可能のかね?」
「そ、それは……」
「この新人騎士を昼に中庭で雑草を抜いておったのを見た。そのような騎士の鑑の様な心を持つ者がカンニングするというのかね?それとも我が剣聖の見る目がないとでも?」
剣聖はそう言うと眼光鋭くアレジオを睨み付ける。
アレジオは膝をガクガクと震わせながら剣聖に謝罪をする。
「……わ、私の勘違いです……ウェブは全問正解でした……」
「ちがう! 君は私に謝るのではない! この騎士に謝るべきだ! カンニングを疑うなど騎士の尊厳を傷つけたのだからな!」
アレジオは顔を伏せ肩を震わせながら話す。
「す、すまん……カンニングを疑うなど……」
「いやいいですよ……誰にも間違いはありますんで」
俺がそう言うと剣聖は「素晴らしい……君は本当に騎士の鑑だ!」と言った。
……その言葉を聞いてちょっぴり胸が痛んだ。
53
あなたにおすすめの小説
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
婚約者を奪った妹と縁を切り、辺境領を継いだら勇者一行がついてきました
藤原遊
ファンタジー
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。
家族にも教会にも見放され、聖女である私・エリシアは “不要” と切り捨てられる。
その“褒賞”として押しつけられたのは――
魔物と瘴気に覆われた、滅びかけの辺境領だった。
けれど私は、絶望しなかった。
むしろ、生まれて初めて「自由」になれたのだ。
そして、予想外の出来事が起きる。
――かつて共に魔王を倒した“勇者一行”が、次々と押しかけてきた。
「君をひとりで行かせるわけがない」
そう言って微笑む勇者レオン。
村を守るため剣を抜く騎士。
魔導具を抱えて駆けつける天才魔法使い。
物陰から見守る斥候は、相変わらず不器用で優しい。
彼らと力を合わせ、私は土地を浄化し、村を癒し、辺境の地に息を吹き返す。
気づけば、魔物巣窟は制圧され、泉は澄み渡り、鉱山もダンジョンも豊かに開き――
いつの間にか領地は、“どの国よりも最強の地”になっていた。
もう、誰にも振り回されない。
ここが私の新しい居場所。
そして、隣には――かつての仲間たちがいる。
捨てられた聖女が、仲間と共に辺境を立て直す。
これは、そんな私の第二の人生の物語。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる