デバフの王〜スキルガチャでハズレスキル【感染】を手に入れたのでこれから無双したいと思います。〜

ぽいづん

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初心者編

第2話 チュートリアル

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「チュートリアルを開始します」
 無機質な女の人の声が響く。

 俺の様に周囲をキョロキョロと見回している人間が2、3人いる。同じタイミングでゲームを始めた人達だろう。

「それではステータスの表示をします。指で空中を2回タップして下さい」
 指示通りに動くと視界の右半分にウィンドが表示される。
 上からアイテム、装備、ステータスと順に表示されている。それらは白く表示され、灰色になっている項目にはクラン、TELなどの項目がある。

 灰色はまだ選べないってことなんだな。

「ステータスの欄をタップしてください」
 指示通りに白く表示されたステータスをタップする。

 エイジ2525
 Lv1
 HP30
 MP15
 
 ATK7
 DEF4
 
 VIT15
 STR10
 DEX10
 SPD10 
 INT10
 MND10
 SPスキル:感染インフェクション

 と表示されている。
「項目の内容を確認するには、項目をタップして下さい」
 相変わらず無機質な音声が頭の中に響く。

 HPとMP、ATKとDEFはなんとなく分かるけど他はよくわからん! んじゃとりあえず全部触ってみるか。

 VIT この値はHPや防御力に関連しています。
 STR この値は近接攻撃の攻撃力となります。
 DEX この値は間接攻撃の攻撃力となります。
 SPD この値は素早さに関連しています。
 INT この値はMPや攻撃魔法に関連しています。
 MND この値はMPや回復魔法に関連しています。

 ふーん。いまいちわかんない。

 SPスキルはっと
 感染インフェクション このスキルは自身に付与されたデバフを任意の相手に感染インフェクションさせることができます。ただし自身のデバフが解除される訳ではありません。

 ふーん……まずデバフっていう言葉の意味がわかんないなんだけど。

 ステータス画面を閉じますか?と表示されており、YESをタップするすると例の無機質な音声が頭の中に響く。
「では次にアイテムの使い方です」
 ステータスを表示の要領でアイテム欄をタップするとアイテム所持が表示される。

 薬草 1と表示されており、指示されるがままに薬草をタップすると手にヨモギのような草が現れる。そのヨモギに吹き出しがついており薬草と表示されている。

 ふーん、でコレを使うにはどうすれば?

「薬草の使用は口の中に入れて下さい」

 口の中に薬草を入れる。まあ当然味なんてするわけもなく……『薬草を使用した!』と表示され目の前にHP10回復という表示がされる。

「アイテムによって使用方法は異なります。使い方は吹き出しをタップすることで分かります」

 最近のゲームはすげぇ細かいんだなぁ……

「次は装備です」
 はいはい、装備欄をタップね。

 装備欄をタップすると目の前にスキンヘッドで中肉中背で白い服に茶色のベストを着た男が表示されている。

 なるほどこれが俺か……

「装備を脱ぐには表示されたアバターの服をドラッグして離して下さい」
 試しにベストをドラッグし離すと、アバターのベストが消え俺がきているベストも同時に無くなる。

「再び装備するにはアバターの横にある装備品をタップして下さい」
 装備品と表示された欄をクリックすると平民のベストLv1~と書かれた物がある。
「それをアバターにドラッグして下さい」

 ドラッグするとアバターがベストを装着し俺の体はベストを着ている。
「なお、装備アイテムは装備レベルがあり、レベルが達していないと装備できないものがあります」

 なるほど……身の丈にあった装備しか装備できないってことね。このベストはLv1~って書いてあったからLv1から装備できるってことね。


「装備品を捨てるには、ドラッグした装備品をアバターにドラッグせずにゴミ箱にドラッグして下さい」

 確かに右下の方にゴミ箱のアイコンがある。

「それでは簡単なチュートリアルは終わります。これより戦闘のチュートリアルに進みますよろしいですか?」
 YESを選択する。

 すると体がふわっと浮き上がると、草原の中に居る。
「装備品から剣を選択して下さい」
 チュートリアルと同じ声が脳の中に響く。

 空中を2回タップするとステータスやアイテムといった画面が表示され、装備をタップ。

 アバターが表示され装備品の項目を開くと鉄の剣LV1~と表示されているものをスキンヘッドのアバターにドラッグをする。

 すると腰に鞘に収まった剣が現れる。

 目の前に水色のスイカ大の丸く柔らかそうなものが現れ、吹き出しにスライムと表示されている。
「それでは剣を抜いて下さい」

 鞘から剣を抜くと鈍く鉄色に輝く剣が現れる。

 視界の下の方にWSウェポンスキルと書かれた剣の形をしたアイコンが並んでおり、それぞれにスラッシュなどの名前が書かれている。

「攻撃方法は2種類あります。ウェポンスキルを使った攻撃と自ら体を動かして攻撃する方法です。とりあえず攻撃してみましょう」
 じゃあとりあえず、自分で攻撃してみますか……

 俺は剣を振りかぶってそのスライムと表示されたモンスターに攻撃をする。
 ベコンという音がしスライムから2という数字が飛び出てくる。

 これがスライムに与えたダメージってことね。

「次にWSを使用します。使用方法はWSをタップしてください」
 言われるがままに左手でスラッシュをタップしてみる。

 スライムに赤い点が現れる。
「赤い点を狙って斬って下さい」
 スバババンという効果音がしスライムから10という数字が飛び出す。そしてスラッシュのアイコンは灰色になり、20という数字が現れ1秒毎にその数字が減っていく。

「WSは強力なダメージを与えることができますが、連続で使用することができません」
 なるほどね……ここ一番で使えってことか。

「では次にスライムが攻撃を行ってきます」

 え? こいつ攻撃してくんの?

 スライムはビヨーンと飛び上がり、俺の体に体当たりをしてくる。

 ボン!っという音がし視界の右上にあるHP書かれた数字が3減りHPは27と表示される。

「では次は攻撃を避けてみましょう。スライムの体が光ったら攻撃をしてくる合図です」

 光ったら攻撃……光ったら攻撃……

 スライムの体がほんの少し光ったように感じる。今だ! 思い切って右の方に跳ぶ。
 スライムの体当たりは空を切る。

「回避できました。盾を装備すると盾で受けることなどもできるようになります。それではスライムを倒してみましょう」

 分かった! やってみる!!

 さっき習ったことを思い出しながら、スライムを攻撃し、スライムの攻撃をかわしたりを繰り返していると割とすぐに戦闘が終わる。

 スライムを倒したと字幕が表示され、獲得EXP5 とだけ表示されたそして
「それでは戦闘チュートリアルを終わります」
 と言う声をとともに体がふわっと浮き上がる。

 そして噴水のある広場に戻ってきた。
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