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初心者編
第6話 リセマラノススメ
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結局、その後も気分悪かったからその後もゲームはせず、寝て朝を迎えた。
普段どおりに学校に行き、下駄箱で上履きを取り出していると
「エイジ、サンキュー金の鳥馬もらえたー」
タケシが赤い目をして話しかけてくる。
どうせ朝まであのゲームやってたんだろ。
「そうか」
俺はただ一言そう言うと、そのまま教室に向かう、すると慌てた様子でタケシが話しかけてくる。
「おい、おい、つれないなー。アルター面白いだろ?」
「面白くねぇよ!」
ピシャリと一言そう言うと俺は教室に入って行き、窓際の自分の席に着く。
タケシはクラスが違うのでもう会うことも無いだろう。
――昼休み
いつものように学食に向かい、焼きそばパンをゲットすると目の前にタケシがいた。
「ゲームの中でなにかあったのか? ごめんな俺のせいで」
しおらしく謝ってきたので、少し悪いような気がしてきた。まあ実際タケシには関係のない話だしな。
「一緒に食うか?」
タケシを誘って学校の中庭の芝生の上に座る。春の風が心地よく、気持ちよく焼きそばパンを食べ、食べ終わると、昨日有ったことをタケシに説明する。
「あはははははは、すげぇぇやつだな。そんな奴、俺もみたことねぇよ」
「罵倒してただ初心者が死ぬのを眺めてるんだ。どんな性格してんだよって話だよ」
「99%は普通の人だから大丈夫だよ。初心者だと分かると色々教えてくれる人もいたんじゃねーか?」
「……いた」
「だろ? だからそんな一部の心無いやつのために止めるのは勿体ないって、それにそんなクソ野郎にいわれっぱなしで終われんの?」
……タケシとは幼稚園の頃からの腐れ縁で、俺の負けず嫌いな性格も熟知している……上手く乗せられたうな気もするが……
「お前が強くなって見返してやりゃあいい。それができるのもゲームの中だけだ」
確かにゲームを止めて逃げるのは容易い。あいつに負けたままオメオメ逃げる道を選ぶのかそれとも……
「……分かった。ちょっと本気でやってみるわ」
タケシは指を鳴らし嬉しそうに話す。
「おっやる気になったな。これでレアアイテムゲッツだわ。紹介状を送ったプレイヤーが課金して続けるようになるとレアアイテムが貰えるんだよねぇ」
「……お前のことだからそんな魂胆だとは思った」
俺がそう言うと頭を掻きながらがバツが悪そうに笑う。
そうしてお互いスマホを見たりしていると、何かを思い出したようにタケシが話しかけてくる。
「あーそういやお前のスキル何?」
「あー最初に貰えるやつ?」
「そうそう。あれって最初にしか貰えないから良いスキルがでるまで、リセマラしたほうがいいよ」
「リセマラ?」
「そっ良いスキル引けるまでアカウント作成を繰り返すの」
「へぇぇぇ。俺のスキルは確か感染ってやつだったと思う」
「感染? 聞いたことねぇなぁ。スマホ貸して?」
「なんでスマホ貸さなきゃならねぇんだよ」
「アルターのアプリ入ってるからお前のアバターがスマホで確認できるの」
俺はポケットからスマホ取り出してロックを解除しアルターのアプリを起動して渡す。
「ちょ、おま、このアバター」
「かっこいいだろ?」
「ただの初期のハゲキャラじゃねーか」
「かっこいいだろ?」
「まっいっか。どれどれSPスキルはっと……あーこれハズレスキルだわ」
「なんでだよ!」
タケシは俺にスマホを返して、話を続ける。
「まず、デバフを食らわないと発動できない」
「ちょっとまて。デバフってなんだ?」
「デバフってのは、状態異常のことだよ。例えば毒とか防御力低下だとかのな」
「あーなるほど……」
「そう、デバフを食らうってこと自体がリスキーなんだよ。低レベル帯だったら昨日のお前みたいなことになるし、高レベル帯だったら食らったデバフが解除できない場合が多い。それに高レベル帯のモンスターってデバフそのものに掛からないんだ」
「そうか? 昨日の幼女は感染したぞ?」
「そりゃ、ただの見間違えだよ。ちょうどいいタイミングで蜂に刺されたんだよ。PK禁止エリアだしな」
「そっか……全く一泡も吹かせて無かったんだな……」
「ちなみに俺のスキルは連続魔法ってスキルだよ。このスキルがでるまでに3時間はリセマラした」
「ふーん。で、どんなスキルなんだ?」
「魔法ってのは詠唱っていうのがあってWSである魔法の発動までの間があるんだ。このスキルを使えば次の魔法を詠唱なしで瞬時に使うことができる」
「ふーん」
「あとは生産系にするなら鑑定系とかのスキル持ってると便利らしいな」
「ふーん」
「で、リセマラすんのか?」
……ここはやり直した方がいいんだろうけど、やり直したらなんかあのクソ幼女に負けたような気がする。
「リセマラはしねぇぇ。したらあのクソ野郎を見返せないような気がする。こんなハズレスキル持っててもオメェよりつええってやったらあいつもショックだろ?」
俺がそう言うと、タケシは目を丸くさせ笑い出す。
「あはははははは。確かにそうだ! お前らしいわ。」
タケシは自分のスマホを取り出しなにやら触っている。すると俺のスマホに通知がされる。
そこには『ハリーボルダーからフレンド申請されました。承諾しますか』と表示されている。
「それ俺ね」
ふーん。タケシからフレンド申請されたってことか。スマホ操作しNOを選択する。
「っておい!」
「冗談だよ。冗談。もっかい送って」
「しゃーねーな。エイジ2525っと」
今度はYESを選択するとハリーボルダーがフレンドになりましたと表示された。
キーンコーンカーンコーン
昼休みの終わりを告げる鐘が鳴った。
普段どおりに学校に行き、下駄箱で上履きを取り出していると
「エイジ、サンキュー金の鳥馬もらえたー」
タケシが赤い目をして話しかけてくる。
どうせ朝まであのゲームやってたんだろ。
「そうか」
俺はただ一言そう言うと、そのまま教室に向かう、すると慌てた様子でタケシが話しかけてくる。
「おい、おい、つれないなー。アルター面白いだろ?」
「面白くねぇよ!」
ピシャリと一言そう言うと俺は教室に入って行き、窓際の自分の席に着く。
タケシはクラスが違うのでもう会うことも無いだろう。
――昼休み
いつものように学食に向かい、焼きそばパンをゲットすると目の前にタケシがいた。
「ゲームの中でなにかあったのか? ごめんな俺のせいで」
しおらしく謝ってきたので、少し悪いような気がしてきた。まあ実際タケシには関係のない話だしな。
「一緒に食うか?」
タケシを誘って学校の中庭の芝生の上に座る。春の風が心地よく、気持ちよく焼きそばパンを食べ、食べ終わると、昨日有ったことをタケシに説明する。
「あはははははは、すげぇぇやつだな。そんな奴、俺もみたことねぇよ」
「罵倒してただ初心者が死ぬのを眺めてるんだ。どんな性格してんだよって話だよ」
「99%は普通の人だから大丈夫だよ。初心者だと分かると色々教えてくれる人もいたんじゃねーか?」
「……いた」
「だろ? だからそんな一部の心無いやつのために止めるのは勿体ないって、それにそんなクソ野郎にいわれっぱなしで終われんの?」
……タケシとは幼稚園の頃からの腐れ縁で、俺の負けず嫌いな性格も熟知している……上手く乗せられたうな気もするが……
「お前が強くなって見返してやりゃあいい。それができるのもゲームの中だけだ」
確かにゲームを止めて逃げるのは容易い。あいつに負けたままオメオメ逃げる道を選ぶのかそれとも……
「……分かった。ちょっと本気でやってみるわ」
タケシは指を鳴らし嬉しそうに話す。
「おっやる気になったな。これでレアアイテムゲッツだわ。紹介状を送ったプレイヤーが課金して続けるようになるとレアアイテムが貰えるんだよねぇ」
「……お前のことだからそんな魂胆だとは思った」
俺がそう言うと頭を掻きながらがバツが悪そうに笑う。
そうしてお互いスマホを見たりしていると、何かを思い出したようにタケシが話しかけてくる。
「あーそういやお前のスキル何?」
「あー最初に貰えるやつ?」
「そうそう。あれって最初にしか貰えないから良いスキルがでるまで、リセマラしたほうがいいよ」
「リセマラ?」
「そっ良いスキル引けるまでアカウント作成を繰り返すの」
「へぇぇぇ。俺のスキルは確か感染ってやつだったと思う」
「感染? 聞いたことねぇなぁ。スマホ貸して?」
「なんでスマホ貸さなきゃならねぇんだよ」
「アルターのアプリ入ってるからお前のアバターがスマホで確認できるの」
俺はポケットからスマホ取り出してロックを解除しアルターのアプリを起動して渡す。
「ちょ、おま、このアバター」
「かっこいいだろ?」
「ただの初期のハゲキャラじゃねーか」
「かっこいいだろ?」
「まっいっか。どれどれSPスキルはっと……あーこれハズレスキルだわ」
「なんでだよ!」
タケシは俺にスマホを返して、話を続ける。
「まず、デバフを食らわないと発動できない」
「ちょっとまて。デバフってなんだ?」
「デバフってのは、状態異常のことだよ。例えば毒とか防御力低下だとかのな」
「あーなるほど……」
「そう、デバフを食らうってこと自体がリスキーなんだよ。低レベル帯だったら昨日のお前みたいなことになるし、高レベル帯だったら食らったデバフが解除できない場合が多い。それに高レベル帯のモンスターってデバフそのものに掛からないんだ」
「そうか? 昨日の幼女は感染したぞ?」
「そりゃ、ただの見間違えだよ。ちょうどいいタイミングで蜂に刺されたんだよ。PK禁止エリアだしな」
「そっか……全く一泡も吹かせて無かったんだな……」
「ちなみに俺のスキルは連続魔法ってスキルだよ。このスキルがでるまでに3時間はリセマラした」
「ふーん。で、どんなスキルなんだ?」
「魔法ってのは詠唱っていうのがあってWSである魔法の発動までの間があるんだ。このスキルを使えば次の魔法を詠唱なしで瞬時に使うことができる」
「ふーん」
「あとは生産系にするなら鑑定系とかのスキル持ってると便利らしいな」
「ふーん」
「で、リセマラすんのか?」
……ここはやり直した方がいいんだろうけど、やり直したらなんかあのクソ幼女に負けたような気がする。
「リセマラはしねぇぇ。したらあのクソ野郎を見返せないような気がする。こんなハズレスキル持っててもオメェよりつええってやったらあいつもショックだろ?」
俺がそう言うと、タケシは目を丸くさせ笑い出す。
「あはははははは。確かにそうだ! お前らしいわ。」
タケシは自分のスマホを取り出しなにやら触っている。すると俺のスマホに通知がされる。
そこには『ハリーボルダーからフレンド申請されました。承諾しますか』と表示されている。
「それ俺ね」
ふーん。タケシからフレンド申請されたってことか。スマホ操作しNOを選択する。
「っておい!」
「冗談だよ。冗談。もっかい送って」
「しゃーねーな。エイジ2525っと」
今度はYESを選択するとハリーボルダーがフレンドになりましたと表示された。
キーンコーンカーンコーン
昼休みの終わりを告げる鐘が鳴った。
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