デバフの王〜スキルガチャでハズレスキル【感染】を手に入れたのでこれから無双したいと思います。〜

ぽいづん

文字の大きさ
36 / 85
トップを狙え! PVP始めました

第10話 チーター疑惑

しおりを挟む
 右手に杖を持って真っ黒な服を着たヒューマン族の男が目の前にいる。本日2回目の対戦となる。その男は俺と当たることが分かった時点で対策をしてきたようで、余裕の顔を見せている。

 その男は
「エイジ2525! もう俺にデバフ通らないぜ!!」
 と叫ぶ。
 ブラックメイジが相手なら、そう腹痛の出番だ。シゲゾーに予め、腹痛のデバフを貰っている。

「ターゲットインフェクション」
 俺はそう言っていつものようにスキル感染を発動させる。

「え? どうして? 」
 とそれまで見せていた余裕な表情を一転させ、顔を青ざめさせている。

 それはいつもと同じ光景なのだが……

「チーターだ!! お前チーターだろ!?」
 ブラックメイジの男はそう叫んで走って逃げ出す。

 チーター? あの足の速い猫科の動物? にしては発音がおかしいが……あいつがなまってるだけなんだろう。

 こうなると結構めんどくさい。あいつにデバフが効いている間に捕まえて倒さないといけないからな。

 なんとか壁の隅まで追い詰めると
「よるな! チーター! 通報して晒してやるからな!」
「俺は人間だが? 」
 そう答えながらブラックメイジにWS発動マクロを使う。
「エンドオブハート」
 そう呟き俺はブラックメイジに斬りつける派手なエフェクトが現れ、ブラックメイジは消滅する。

 俺は受け付けに戻ってきた。この闘技場、受け付けは4カ所あり、同じ受け付けから戦うことがないようになっている。負けて戻ってきたときに勝者と顔を合わせないようにという運営の配慮らしいが……

「ただいま」
「おう! 楽勝だったな。あいつ何喚いてたんだ?」
「俺のことチーターだって」
「チーター? あの足の速い?」
「うん。それで通報とか晒すとか言ってたな」

 シゲゾーはそれ聞いて大笑いし
「ちょおま、そりゃチーターじゃなくてチート使いのチーターな!」
「なんだよ、それ」
「不正に改造してるって意味だ。まっお前のスキルは確かにチート臭いからな」
「ふーん。でも俺そんなことしてないよ?」
「分かってるよ。お前のスキルがチートなら既にBANされてるよ」

「なんでよ?」
「だって俺初めて会ったとき通報してるからな」
 シゲゾーはそう言って笑った。

 ドタバタと走って来る音が聞こえる。入り口をみるとさっきのブラックメイジがプルプルと肩を震わせて、俺を指差し
「チーターめ! 運営に通報したからな! 永久BANでもくらいやがれ!」
 と叫んで走り去って行った。

 シゲゾーはそれを見て
「お前のランクも上がってきたし、ガチ勢と当たる確率も高くなる。ガチ勢は負けず嫌いだからチートとか言われるだろうな まっ運営のお墨付きなんだから気にすんな」
 と俺にそう言った。

 俺のレートはこの日1902まで上がりランキング25位まで上がった。

 ◇◆◇

【闘技場】アルターオンラインPvPを語るスレPart22【PK】
 211 名無しさん@VR 05/25(土) 11:18 ID aolppu23
 https://jp.alteronline/character/2305341/
 こいつチーター

 212 名無しさん@VR 05/25(土) 11:20 ID qwry45nt
 顔真っ赤にしてそんなに悔しかったんでちゅねー

 213 名無しさん@VR 05/25(土) 11:21 ID 0muqr19
 >>211
 チーターなら運営に通報しとけよ。でどんなチート?

 213 名無しさん@VR 05/25(土) 11:22 ID n7xctJy
 エイジ2525? こいつムカデじゃんw
 ムカデでチーターとか終わってんなw


 214 名無しさん@VR 05/25(土) 11:23 ID aolppu23
 運営には既に通報済み。腹痛無効の装備付けてたのに腹痛が入って負けた。

 215 名無しさん@VR 05/25(土) 11:24 ID XUG6qw5v
 まじムカデだわ。クソムカデ

 216 名無しさん@VR 05/25(土) 11:26 ID r333t+WR
 ただの勘違いじゃないの? 装備し忘れてたとか。  

 217 名無しさん@VR 05/25(土) 11:23 ID WIZUUtiki
 こいつかどうか忘れたけど、自分も腹痛無効装備してたのに腹痛が入って運営に聞いたことあるよ。そしたらある条件下では無効装備をしていてもデバフが入ることがあります。仕様です。って返信が来たわ。

 218 名無しさん@VR 05/25(土) 11:25 ID mWz7jiZb
 お前エイジ2525だろw

 219 名無しさん@VR 05/25(土) 11:27 ID WIZUUtiki
 >>218
 ちげーよwwこれがその時のメールのスクショ
 http://hhhup.com/565774444.jpg

 217 名無しさん@VR 05/25(土) 11:27 ID kpKjiGR
 なんだよ。クソゲーかよ!

 218 名無しさん@VR 05/25(土) 11:28 ID V4O/Wh7A
 腹痛だけにクソゲー  




 
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

神は激怒した

まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。 めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。 ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m 世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。

処理中です...