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出会い
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今日、会社を辞めた。
僕は長年とある会社に勤務していた。あまり出世欲はない方だった。どちらかと言うと楽しい仕事や興味ある仕事をして満足感を得る方が好きだったが勤続年数がそれなりになってくると大なり小なりの肩書も付きはじめるものだ。そんな僕にも肩書があった。
とある大型案件で僕も関わったのだが、その案件が頓挫した。その責任を取って実質クビという訳だ。ちなみに案件頓挫の原因は部長だった。部長がゴリ押ししてねじ込んだ修正案が原因で主軸がブレて方向性を見失い派手に転けてしまった。
最初からずっと部長の案に反対し続けていたが想像通りの結果になってしまった。部長にしてみれば一貫して反対していた僕の存在が邪魔だったのだろう。まぁ、あんな上司の下でこれ以上働きたくもないので辞表を出した。
ただ、一番の問題は39歳で無職になってしまった事だろうか・・・。
少しだけ自分語りをしてみます。まず友人作りなど人間関係の構築は割と苦手です。能動的というよりむしろ受動的なタイプです。
曲がった事は嫌いですが正義マンという訳でもありません。間違っているから積極的に注意に行くというより傍観してしまう方が多い気がします。
あと、女性は苦手です。何となく怖くてなかなか自分から話し掛けたりも出来ません。そのせいもあってか、39歳の現在も童貞だったりします。30歳過ぎたあたりで諦めました。
最後にお酒が全く呑めません。
お酒が呑めないってだけで嫌な思いも沢山してきました。
飲み会に誘われて行ってみると「え?なんで呑めないヤツが居るの?」とか割と普通に言われたりすると居辛くて帰りたくなります。
普段大人しい人から酔って嫌味や文句をぶちぶち言われた事もありました。普段は優しい気遣う人だと思っていましたが、それ以降近づかないようにしたりもしました。
だから酔っ払いは本当に嫌いだったし酔っ払っていれば何でも許されるとか思っているのが本当に嫌でした。
でも、今日はひとりで居酒屋に居る。みんなお酒を呑んで嫌な事を忘れて頑張ってるんだろうか?などと周りのお客さんを見ながら呑めもしないお酒を呑んでみた。
気分は最悪だ・・・。吐きそう・・・。
出来ない事はするもんじゃないなぁ・・・と道端に座り込んでしまった。
ダメだ立てない。頭がクラクラするし目がまわる。
ちょっとだけ大人の階段登ってみようと思ったけど僕には無理だ。
人通りが多い道端で僕の存在はまるで見えていないかのように皆無関心に通り過ぎて行く。
なんだか全ての事がどうでもよく思えてきた。
なんの為に大学いったんだろう?なんの為に働いていたんだろう?なんで働かないといけないんだろう?
僕は此処でこのまま死んじゃうのかな?別に家族も居ないし恋人がいる訳でも無いし、友達と呼べるような人も思い浮かばない。とか考えながら意識が遠くなってきた。
「大丈夫?」
と声が聞こえたような気がした。
「ねえ、大丈夫?」
やっぱり誰かに声を掛けられてる。
朦朧としていると派手なギャルっぽい女の子が覗き込むようにしていた。
こんな道端で自分を気にしてくれる人が居る事になんか気が緩んでしまった。
「もうダメかも・・・。」
とか言いながら声を出して泣いてしまった。
孤独感に潰れそうになっていたところに声を掛けられ優しさに甘えてしまったのかも知れない。
なんで泣いてるか自分でもよくわからない。
僕はそのまま泣き疲れて寝てしまったらしい。
僕は長年とある会社に勤務していた。あまり出世欲はない方だった。どちらかと言うと楽しい仕事や興味ある仕事をして満足感を得る方が好きだったが勤続年数がそれなりになってくると大なり小なりの肩書も付きはじめるものだ。そんな僕にも肩書があった。
とある大型案件で僕も関わったのだが、その案件が頓挫した。その責任を取って実質クビという訳だ。ちなみに案件頓挫の原因は部長だった。部長がゴリ押ししてねじ込んだ修正案が原因で主軸がブレて方向性を見失い派手に転けてしまった。
最初からずっと部長の案に反対し続けていたが想像通りの結果になってしまった。部長にしてみれば一貫して反対していた僕の存在が邪魔だったのだろう。まぁ、あんな上司の下でこれ以上働きたくもないので辞表を出した。
ただ、一番の問題は39歳で無職になってしまった事だろうか・・・。
少しだけ自分語りをしてみます。まず友人作りなど人間関係の構築は割と苦手です。能動的というよりむしろ受動的なタイプです。
曲がった事は嫌いですが正義マンという訳でもありません。間違っているから積極的に注意に行くというより傍観してしまう方が多い気がします。
あと、女性は苦手です。何となく怖くてなかなか自分から話し掛けたりも出来ません。そのせいもあってか、39歳の現在も童貞だったりします。30歳過ぎたあたりで諦めました。
最後にお酒が全く呑めません。
お酒が呑めないってだけで嫌な思いも沢山してきました。
飲み会に誘われて行ってみると「え?なんで呑めないヤツが居るの?」とか割と普通に言われたりすると居辛くて帰りたくなります。
普段大人しい人から酔って嫌味や文句をぶちぶち言われた事もありました。普段は優しい気遣う人だと思っていましたが、それ以降近づかないようにしたりもしました。
だから酔っ払いは本当に嫌いだったし酔っ払っていれば何でも許されるとか思っているのが本当に嫌でした。
でも、今日はひとりで居酒屋に居る。みんなお酒を呑んで嫌な事を忘れて頑張ってるんだろうか?などと周りのお客さんを見ながら呑めもしないお酒を呑んでみた。
気分は最悪だ・・・。吐きそう・・・。
出来ない事はするもんじゃないなぁ・・・と道端に座り込んでしまった。
ダメだ立てない。頭がクラクラするし目がまわる。
ちょっとだけ大人の階段登ってみようと思ったけど僕には無理だ。
人通りが多い道端で僕の存在はまるで見えていないかのように皆無関心に通り過ぎて行く。
なんだか全ての事がどうでもよく思えてきた。
なんの為に大学いったんだろう?なんの為に働いていたんだろう?なんで働かないといけないんだろう?
僕は此処でこのまま死んじゃうのかな?別に家族も居ないし恋人がいる訳でも無いし、友達と呼べるような人も思い浮かばない。とか考えながら意識が遠くなってきた。
「大丈夫?」
と声が聞こえたような気がした。
「ねえ、大丈夫?」
やっぱり誰かに声を掛けられてる。
朦朧としていると派手なギャルっぽい女の子が覗き込むようにしていた。
こんな道端で自分を気にしてくれる人が居る事になんか気が緩んでしまった。
「もうダメかも・・・。」
とか言いながら声を出して泣いてしまった。
孤独感に潰れそうになっていたところに声を掛けられ優しさに甘えてしまったのかも知れない。
なんで泣いてるか自分でもよくわからない。
僕はそのまま泣き疲れて寝てしまったらしい。
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