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11.成長
「もう少しゆっくり進めたら?」
「いや、いいんだ。」
「でも、体はボロボロよ。」
「でも、必要なことなんだ。」
朝目覚めると、すぐにトムはメイベルの制止をふり切り、ユージーンと共に邸を出て、剣の素振りを始めた。
私は庭先から森を見つめながら、ため息をつく。
トムの姿は日に日に逞しくなっているが、それ以上に、彼の手足には無数の擦り傷や青あざが増えていた。
ユージーンからすると、手を抜いている方なのかもしれないが、トムはついて行くのもやっとのようすで、疲れきって帰ると泥のように眠っている。
本来なら、王子様として大切にされるであろう彼が、ユージーンがこちらに来てからずっと、そんな生活を続けているのだ。
心配になりユージーンに相談しても、「身を守るのに必要なことだ。」の一点張りで、話にならない。
やはりこんな時は、冷静に見極めることのできるディオン様だ。
彼から話してもらおう。
けれど最近は、ほとんど姿を見せない。
結局彼にとって、私は暇つぶし程度なのかしら?
前はもっと頻繁にいらしたのにと思うと心が揺れるが、それだと彼のことを意識しすぎてしまう。
私はあえて冷静になろうと決心して、お手紙を書き来ていただいた。
「すいません、ディオン様、お忙しいのは承知しておりますが、トムが心配で。
少し訓練が過酷なのではないかと。」
「わかった。
ユージーンと話してみるよ。
君にそんな思いをさせてしまって、僕の方こそ悪かった。」
ディオン様は少し考えるように顎に手を当てる。
その横顔は疲れが滲み出ていて、安易に頼ってしまったことを後悔した。
「最近、特に忙しいのですか?」
「君にだから先に話すけれど、王が亡くなった。」
「えっ、王が?
…トムが悲しむわ。」
「だが問題はそれだけじゃない。
王妃が手にかけた疑いがあるんだ。」
「えっ、王妃様が?」
そんなことが起こるなんて、とても信じられずに私の声が震える。
目の前のディオン様は、重い沈黙をまといながら頷いた。
「ああ、だが今までのところ決定的な証拠もなく、まるで王の死を待っていたかのように、王国の実権を握り始めた。
王都は今、とても混乱しているよ。」
ディオン様の声は静かだったが、その奥には苦悩が見える。
「本当は一番にトムに訃報を伝えに来たかったんだが、忙しいしすぐ動けば王妃の目に留まってしまう。
だから、なかなか動けないでいた。
トムの母が元気でいた頃は、二人は隠されることなく生活していたんだ。
だから王妃もトムの存在自体は知っていた。
それに王が息子を託すなら、僕を選ぶと王妃もわかっているだろうからね。
今だって、トムの居場所がバレないように領地を三つ経由してここに来たんだ。
彼が今でも生きていると知られたら、真っ先に狙われてしまうだろう。」
「…そんな。
お父様と再び会う機会が叶わない上に、さらに彼自身も危険だなんて、可哀想にトム。
それにしても、ディオン様も大変な思いをなさっていたんですね。」
私は胸の前で両手を握りしめた。
「ああ、そういうわけだから、トムを頼む。」
「わかりました。」
答えた声はかすかに震えていたが、その瞳には強い意志を宿す。
なんとしても、トムを隠さねば。
だがディオン様は、周囲を見渡しながらさらに緊迫した状況を低く告げる。
「猶予はほぼないと思っていてほしい。
きっと今、血眼で探しているだろう。
トムさえいなければ、王の血を継ぐ者はソフィア王女一人になるからね。」
その言葉に、私の心臓がどくんと鳴った。
木の葉がざわめく音すら急に耳に響き、もうすぐそこに追っ手が迫っているような気がして不安になり、辺りを見渡した。
「何度考えても、ここよりトムを隠せる場所が思いつかず、動かせない。
メイベルも十分気をつけて。
いいかい、怪しい者が近づいて来たら、トムやユージーンを放ってでも、君は一人で逃げるんだ。
彼らにとっても、君が人質になってしまったらもう逃げようもない。
トムが君を見捨てるとは思えないから、彼らを守る意味でも、君は逃げるんだ。
わかったね。」
「そんな、トムを見捨てて逃げるだなんて、考えてもいなかった…。」
想像するだけで、胸が苦しくなる。
しかしディオン様は、穏やかにけれど決して譲らぬ眼差しで私を見つめた。
「いいかい、トムは今、戦う力をつけて頑張っている。
それは彼自身のためでもあるし、君を悲しませないためでもある。
君達だってこんな日が来るとわかっていたから、備えたはずだ。
だから彼の思いを信じるんだ。」
「分かりました。
でも、一人で逃げるのは怖いです。」
私が不安にかられ、自分の身体を守るように手を回すと、ディオン様はその上から私を抱きしめた。
「急に抱きついて、ごめん…。
でも君がつらそうにしているのに、何もしないでいられなかった。」
彼の声が耳もとで響き、体温がゆっくりと伝わってくると、私は安心感に包まれ、胸が熱くなる。
「本当はこのまま、君を僕の邸に連れて帰りたい。
こんな時に言うことじゃないけれど、僕と婚約してほしい。
そしたら君をそばで守れる。」
「でも、トムをここにおいてなんて行けないわ。」
私は小さく首を振った。
その瞳は、決意の色を帯びている。
「君がそう言うのはわかっている。
けれど、彼を邸には連れて行けないよ。」
「はい、わかっています。
トムの安全が一番ですもの。
それに私は、前にもお伝えしたように、ディオン様に相応しくありませんし、世話係として最後までトムのそばにいたいです。」
「メイベルならそう答えると思っていた。
人生で初めての失恋だよ。」
ディオン様は苦く笑った。
「申し訳ありません。」
「君は最初から僕の思い通りにならない人だよ。
だから、わかっている。
けれど、僕もこのまま諦めるつもりはないんだ。
どんなに君自身を優先してと言っても、君がトムを思う優しい人だということもちゃんと理解している。
僕の気持ちは気にしなくていいから、君には巻き込まれずに、生きていてほしいんだ。
こんなことをいう僕は酷い男だというのも、承知の上だ。
でも、君を失いたくない。」
「分かりました。
ディオン様に助けていただいた命ですもの、できるだけ生き残るように努力します。
でも今は、そろそろ離していただきたいと思います。
これでは別の意味のドキドキがおさまりません。」
彼の腕の中で私の頬がほんのり染まると、ディオン様は嬉しそうに笑い、さらに強く抱きしめた。
「君をドキドキさせれるなんて光栄だな。
少しは僕のことを思ってくれる?」
「もちろんです。
ディオン様は私にとって特別な方です。」
「僕は離れていても、君のことをずっと思ってるし、すべてを片付けて必ず君を迎えに来る。
そのことを忘れないで。」
「…はい。」
その時、ガサゴソと葉を踏みしめる音がして、茂みの中からトムとユージーンが姿を現した。
二人共剣を持ち、体中に葉や土がついたまま肩で息をしていて、私達のようすを眺めると、ヒソヒソ話し始める。
「こいつらはいつもこんな感じか?」
冷めた目で、ユージーンがトムに問いかける。
「そうだよ。
俺の目の前でも気にせずいちゃついてる。」
「トムを守るって話だったけど、案外本当はメイベルかもな。」
「多分、そうだと思うよ。」
二人は揃って肩をすくめた。
「ちょっと待って。
ディオン様は私が不安がっていたから、慰めてくれていただけよ。」
「違う。
メイベルは僕の愛する女性だ。
二人共そのつもりで。」
ディオン様はきっぱりと言った。
「やっぱりな。
わかってるって。」
トムは悔しそうに視線を逸らす。
私はディオン様の想いを嬉しく思いながらも、恥ずかしさに俯くのだった。
「いや、いいんだ。」
「でも、体はボロボロよ。」
「でも、必要なことなんだ。」
朝目覚めると、すぐにトムはメイベルの制止をふり切り、ユージーンと共に邸を出て、剣の素振りを始めた。
私は庭先から森を見つめながら、ため息をつく。
トムの姿は日に日に逞しくなっているが、それ以上に、彼の手足には無数の擦り傷や青あざが増えていた。
ユージーンからすると、手を抜いている方なのかもしれないが、トムはついて行くのもやっとのようすで、疲れきって帰ると泥のように眠っている。
本来なら、王子様として大切にされるであろう彼が、ユージーンがこちらに来てからずっと、そんな生活を続けているのだ。
心配になりユージーンに相談しても、「身を守るのに必要なことだ。」の一点張りで、話にならない。
やはりこんな時は、冷静に見極めることのできるディオン様だ。
彼から話してもらおう。
けれど最近は、ほとんど姿を見せない。
結局彼にとって、私は暇つぶし程度なのかしら?
前はもっと頻繁にいらしたのにと思うと心が揺れるが、それだと彼のことを意識しすぎてしまう。
私はあえて冷静になろうと決心して、お手紙を書き来ていただいた。
「すいません、ディオン様、お忙しいのは承知しておりますが、トムが心配で。
少し訓練が過酷なのではないかと。」
「わかった。
ユージーンと話してみるよ。
君にそんな思いをさせてしまって、僕の方こそ悪かった。」
ディオン様は少し考えるように顎に手を当てる。
その横顔は疲れが滲み出ていて、安易に頼ってしまったことを後悔した。
「最近、特に忙しいのですか?」
「君にだから先に話すけれど、王が亡くなった。」
「えっ、王が?
…トムが悲しむわ。」
「だが問題はそれだけじゃない。
王妃が手にかけた疑いがあるんだ。」
「えっ、王妃様が?」
そんなことが起こるなんて、とても信じられずに私の声が震える。
目の前のディオン様は、重い沈黙をまといながら頷いた。
「ああ、だが今までのところ決定的な証拠もなく、まるで王の死を待っていたかのように、王国の実権を握り始めた。
王都は今、とても混乱しているよ。」
ディオン様の声は静かだったが、その奥には苦悩が見える。
「本当は一番にトムに訃報を伝えに来たかったんだが、忙しいしすぐ動けば王妃の目に留まってしまう。
だから、なかなか動けないでいた。
トムの母が元気でいた頃は、二人は隠されることなく生活していたんだ。
だから王妃もトムの存在自体は知っていた。
それに王が息子を託すなら、僕を選ぶと王妃もわかっているだろうからね。
今だって、トムの居場所がバレないように領地を三つ経由してここに来たんだ。
彼が今でも生きていると知られたら、真っ先に狙われてしまうだろう。」
「…そんな。
お父様と再び会う機会が叶わない上に、さらに彼自身も危険だなんて、可哀想にトム。
それにしても、ディオン様も大変な思いをなさっていたんですね。」
私は胸の前で両手を握りしめた。
「ああ、そういうわけだから、トムを頼む。」
「わかりました。」
答えた声はかすかに震えていたが、その瞳には強い意志を宿す。
なんとしても、トムを隠さねば。
だがディオン様は、周囲を見渡しながらさらに緊迫した状況を低く告げる。
「猶予はほぼないと思っていてほしい。
きっと今、血眼で探しているだろう。
トムさえいなければ、王の血を継ぐ者はソフィア王女一人になるからね。」
その言葉に、私の心臓がどくんと鳴った。
木の葉がざわめく音すら急に耳に響き、もうすぐそこに追っ手が迫っているような気がして不安になり、辺りを見渡した。
「何度考えても、ここよりトムを隠せる場所が思いつかず、動かせない。
メイベルも十分気をつけて。
いいかい、怪しい者が近づいて来たら、トムやユージーンを放ってでも、君は一人で逃げるんだ。
彼らにとっても、君が人質になってしまったらもう逃げようもない。
トムが君を見捨てるとは思えないから、彼らを守る意味でも、君は逃げるんだ。
わかったね。」
「そんな、トムを見捨てて逃げるだなんて、考えてもいなかった…。」
想像するだけで、胸が苦しくなる。
しかしディオン様は、穏やかにけれど決して譲らぬ眼差しで私を見つめた。
「いいかい、トムは今、戦う力をつけて頑張っている。
それは彼自身のためでもあるし、君を悲しませないためでもある。
君達だってこんな日が来るとわかっていたから、備えたはずだ。
だから彼の思いを信じるんだ。」
「分かりました。
でも、一人で逃げるのは怖いです。」
私が不安にかられ、自分の身体を守るように手を回すと、ディオン様はその上から私を抱きしめた。
「急に抱きついて、ごめん…。
でも君がつらそうにしているのに、何もしないでいられなかった。」
彼の声が耳もとで響き、体温がゆっくりと伝わってくると、私は安心感に包まれ、胸が熱くなる。
「本当はこのまま、君を僕の邸に連れて帰りたい。
こんな時に言うことじゃないけれど、僕と婚約してほしい。
そしたら君をそばで守れる。」
「でも、トムをここにおいてなんて行けないわ。」
私は小さく首を振った。
その瞳は、決意の色を帯びている。
「君がそう言うのはわかっている。
けれど、彼を邸には連れて行けないよ。」
「はい、わかっています。
トムの安全が一番ですもの。
それに私は、前にもお伝えしたように、ディオン様に相応しくありませんし、世話係として最後までトムのそばにいたいです。」
「メイベルならそう答えると思っていた。
人生で初めての失恋だよ。」
ディオン様は苦く笑った。
「申し訳ありません。」
「君は最初から僕の思い通りにならない人だよ。
だから、わかっている。
けれど、僕もこのまま諦めるつもりはないんだ。
どんなに君自身を優先してと言っても、君がトムを思う優しい人だということもちゃんと理解している。
僕の気持ちは気にしなくていいから、君には巻き込まれずに、生きていてほしいんだ。
こんなことをいう僕は酷い男だというのも、承知の上だ。
でも、君を失いたくない。」
「分かりました。
ディオン様に助けていただいた命ですもの、できるだけ生き残るように努力します。
でも今は、そろそろ離していただきたいと思います。
これでは別の意味のドキドキがおさまりません。」
彼の腕の中で私の頬がほんのり染まると、ディオン様は嬉しそうに笑い、さらに強く抱きしめた。
「君をドキドキさせれるなんて光栄だな。
少しは僕のことを思ってくれる?」
「もちろんです。
ディオン様は私にとって特別な方です。」
「僕は離れていても、君のことをずっと思ってるし、すべてを片付けて必ず君を迎えに来る。
そのことを忘れないで。」
「…はい。」
その時、ガサゴソと葉を踏みしめる音がして、茂みの中からトムとユージーンが姿を現した。
二人共剣を持ち、体中に葉や土がついたまま肩で息をしていて、私達のようすを眺めると、ヒソヒソ話し始める。
「こいつらはいつもこんな感じか?」
冷めた目で、ユージーンがトムに問いかける。
「そうだよ。
俺の目の前でも気にせずいちゃついてる。」
「トムを守るって話だったけど、案外本当はメイベルかもな。」
「多分、そうだと思うよ。」
二人は揃って肩をすくめた。
「ちょっと待って。
ディオン様は私が不安がっていたから、慰めてくれていただけよ。」
「違う。
メイベルは僕の愛する女性だ。
二人共そのつもりで。」
ディオン様はきっぱりと言った。
「やっぱりな。
わかってるって。」
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私はディオン様の想いを嬉しく思いながらも、恥ずかしさに俯くのだった。
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