初恋は永遠に

夜桜 春

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第2章 新たな学園生活

(10)流星学園での日常

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 ――俺が朝学校へ向かっている途中
 
 「おっはよー!」

 「おはよう。柿沢くん」

 「おはよう星空さん。あと風岡も」

 「ちょっとあんた。何か私がついでみたいに聞こえるんだけど~」

 「そんなことないって」

 「今日も2人は仲良しだね」

 そう言って俺たちのやり取りを見て、クスクスと笑う星空さん。

 俺はあれからどういう訳か、親しくなった風岡と星空さんに絡まるような形で2人と一緒に居ることが増えていた。

 


 そんな2人に付き添われて教室に入り、自分の席へと座ると。


 「よっ!柿沢!今日も相変わらずハーレムだな」

 「別にそんなんじゃないって」

 そう冗談交じりに話し掛けてくるのは俺の席の前に座っている大山晴斗おおやまはると

 強豪野球部の期待のスラッガーだ。

 「だってよ柿沢といつも一緒に居るのって、クラスの顔とも言える2人だぜ。中学からいくつものフィギュアスケートの大会で優勝経験のある星空雪菜に水泳部の期待のエース風岡美波。それで帰宅部の柿沢って…本当にどうなってんだよ。柿沢も何か部活でも入ったらどうだ?野球部来るか?」

 「俺はいいよ。勉強についていくだけで精一杯だし」

 「まぁそうだよな~柿沢は部活入らなくても青春してるんだもんな。本当に羨ましいぜ。なぁなぁぶっちゃけどっちが柿沢のタイプなんだ?」

 「はぁ?タイプって…」

 「見た目の話だよ。全く正反対な美少女2人。クラスでも評価は真っ二つに割れてるみたいだし一番近くで居る柿沢はどうなんだろうって」

 「ちなみに大山はどうなんだよ?」

 「俺?俺はねやっぱり清楚で透明感のある星空さんかなぁ~いや、やっぱり豊満でイケイケな風岡も――」

 「何か私の事呼んだ?」

 「あっ、風岡!?いや、別に…」

 突然の風岡の登場に勢いよく話していた大山が尻すぼみしていった。

 「風岡は性格がなぁちょっと苦手なんだよなぁ。あんだけ可愛い見た目してるのに勿体ないよなぁ」

 「そうか?俺は別に苦手意識ないけどな」

 そりゃないに決まってる。
 俺にとってあの星空雪菜とここまで距離を近付けてくれた救世主なのだから。

 「後はあのツインテールだよな」

 大山が言うツインテールの子とは氷堂茉白ひょうどうましろ

 あまり話さず目立たない印象だが、クラスでは星空さん、風岡に次いで人気の女子らしい。

 「さぁどれだ!」

 「俺は…言わないよ!」

 もちろん俺は星空さん一筋である。

 ただ、それを堂々と公表して星空さんに引かれるのではと考えると簡単には打ち明けられるわけがなかった。

 「何だよ。絶対に星空か風岡のどっちか好きだろ?てか好きにならないわけないって~」

 こうやって大山含めた周りから毎日羨ましがられる日々が今の日常である。

 もちろんタイムリープ前の俺が見ても、今の俺は羨ましがられるはずだ。

 そんな幸せな日々があるのも本当に何度もくどいように言うが、救世主の風岡のお陰なんだと毎日感謝して過ごしていた。

 ――お昼休みの時間がやってきた。

 「柿沢早くいこ」

 お弁当を手にした風岡が声を掛けてきた。

 「おっ、今日も愛妻弁当ですか~良いですねモテる男は」

 「っななにが愛妻弁当なのよ。これは私と星空さんの分なの!柿沢は適当に購買で買っていつも食べるんだから」

 大山のからかいに照れた様子で返す風岡。

 「もう。早く中庭に行くわよ」

 そうやって風岡に連れられて俺と星空さんは中庭のベンチに座ってお昼を食べるのが日課になっていた。

 
 「ちょっと最近俺たち一緒に居ることが多くなってない?」

 「何よ?何か問題でもあるの?」

 中庭に向かっている際に俺と風岡が小声で話し始めた。

 「だってクラスでも目立ってきてるような…」

 「良いじゃん。気にする人には勝手に気にさせとけば。
 それよりも星空さんと進展してるの?タイムリープって不思議な事があんたの身に起きて今ここに居るなら、またいつ元の時代に戻ったりとかしてもおかしくないんじゃない?」

 「えっ…」

 「そういう不測の事態も考えて行動していかないと――」

 「――今日もいい天気だね!お昼楽しみ」

 「あっ、本当だね。今日も風岡さんに楽しんでもらえるように腕によりをかけて美味しいお弁当を作ってきたからね」

 そう言いながら俺たちは中庭へと到着した。

 「うわっ~可愛い。今日も素敵なお弁当作ってくれてありがとうございます」

 「いえいえ。弟や妹がキャラ弁とかが良いって言うからつい可愛くなっちゃって。何か子供っぽくてごめんね」
 
 「全然だよ。弟さんや妹さんの為に朝早く起きてこんな可愛いのを作れるって本当に風岡さんは凄いなぁ。それに私の分まで用意してくれるなんて」

 「1人分増えるくらい全然変わんないから大丈夫。あっ、柿沢が買ったその焼きそばパンも美味しそうよねぇ」

 「旨いよ!あー焼きそばパンうめー」

 こうやって冗談を良いつつ3人で笑いながら過ごすのが俺の流星学園での日常になりつつあった。

 そんな中、風岡が話していた元の時代に戻る可能性があると言う発言が胸に引っ掛かる俺だった。
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