13 / 13
第2章 新たな学園生活
(12)初恋相手とお出掛け
しおりを挟む
――お昼休み――
「か、かざおか。あのさ――」
「ごめん。今日は星空さんと2人で食べるつもりだから」
俺に素っ気ない態度を取った風岡は、星空さんを連れて教室から出ていった。
「あれ~?早くもハーレム終了ですかね?」
前の席の大山が笑みを浮かべて声を掛けてきた。
「別にそんなんじゃないし…最初からハーレムってわけでも…」
「ほら。そんな孤独なお前にはコロッケパンをプレゼントだ。お返しはいらないぜ」
「おう。ありがとう」
珍しく優しい大山と昼食を食べる事にした。
――しばらくそんな日が続き、遂に日曜日。
星空さんとの約束の日になった。
「(あぁ~何着ていこう。学校以外で星空さんと初めて2人で出掛けるんだし変な服を着ていけないしなぁ。風岡は…連絡しても返ってくるかどうかだし…)」
あれからと言うもの。
風岡とまともに話す機会もなく数日が経過していた。
俺は来週こそは何とかきっかけを掴んで仲直りをしようと考えていた。
そんな風岡との関係が引っ掛かるなか、初めての初恋相手と2人で出掛ける日がやってきた。
「(ちょっと早めに着きそうだなぁ。まぁ遅れるよりは良いか)」
そう思い余裕を持って待ち合わせに到着した俺だったが。
「(えっ…あれって?星空さんっぽいな。いや星空さんだよね)」
歩みを進めていけばいくほど、ハッキリと見えてくるのは星空さんの姿だった。
「星空さん。ごめん。待った?」
「ううん。私も今来たところだよ」
そう話す彼女の姿は、普段学校での姿と違った高めの位置にしたポニーテールを揺らし、清楚で上品な印象を与える白色を基調として胸元に大きなリボンが付いたブラウス。
春らしい薄ピンク色のフレアスカート、白く小さめのショルダーバッグを肩に掛けていて、いつもの制服姿とまた違った雰囲気だった。
それを見てただ一言いわせて欲しい。
可愛すぎる。
さっすが俺の恋した――初めて恋した――女性だと鼻が高くなった。
「えっと…私服似合ってるね」
俺は顔を真っ赤にしつつ勇気を振り絞って伝えてみた。
「本当?良かった…選んできた甲斐があったよ」
「(選んできたってもしかして俺の為に?いや、ただ外出するからだよね。自惚れるな俺)」
「それじゃあ今から――」
「あ、あのね!今日柿沢くんを呼んだのって一緒に見て欲しいものがあったからなの」
「うん?見て欲しいもの?」
「そう。もうすぐ風岡さんの誕生日だから。それで風岡さんの好みとか柿沢くんなら詳しく知ってるかなって思って」
「えっ…風岡の誕生日ってもうすぐなの?去年の今頃なら風岡とまだ出逢ってない頃だったから…」
「あっ、そうだったんだ!それなら柿沢くんに今日伝えれて良かったのかも。一緒に探してプレゼントしよ」
「そうだね。本当に星空さんに教えてもらえて良かったよ。じゃないとまた風岡に嫌み言われるところだった」
俺は苦笑いしながら話した。
「嫌みだなんて。でも柿沢くんからプレゼントもらえたら風岡さんも喜ぶと思うなぁ」
「そうかな?最近は何で怒ってるんか分からないんだけど。まともに口も聞いてくれないのに。星空さんは風岡から俺の悪口とか言ってるの聞いたことない?」
「悪口とかはないんだけど…もしかしたら今回の件、私がこの前言ったことで気を遣わせているのかも知れない…」
「言ったことって…」
「…あっ、えっえっと。大した話しじゃないから。私ももう1回気にしないように言ってみるね」
この時、一瞬だが星空さんから何か焦ったような雰囲気が漂った気がした。
「えっと、それで風岡さんの好みって何かな?好きなものとか良く使うものとか?あっ、そういえば水色のカチューシャっていつも着けているよね!カチューシャなんてどうかな?」
「前に1度言ってたんだけどあのカチューシャは亡くなったお母さんの形見なんだって。だから他に代わりはきかないかも」
「そうだったんだ。そんなに大切な物だったんだね。それじゃあ他に何かあるかな?」
「あっ、料理好きだしエプロンとかどうかな!」
「いいね!それじゃあエプロン見に行こう」
――そうして俺たちはエプロンの売ってそうなお店に向かった。
「この色のエプロンとかどうかな?」
「あっ、いいね風岡さんのカチューシャの色と同じだね」
俺の提案にグーポーズで答えてくれる星空さん。
未来の世界では金メダリストでもある星空さんと、こうやって買い物をしてるなんて本当に夢みたいだった。
「星空じゃないか?星空~」
そんな幸せに浸っていた俺たちに遠くから誰かが近付いてきた。
「セ、センパイ」
「あれ?ごめん。お邪魔だったかな?」
「いえ。友達のプレゼントを一緒に見に来ていて」
そうやって星空さんは近付いてきた身長の高いイケメン男子と話し始めた。
「あっそうなんだ。えっとじゃあこちらは同じクラスの?」
「はい。柿沢拓哉くんです」
俺のことを紹介されてしまったので挨拶をすることにした。
「か、かきざわです。星空さんとは小学校から一緒で――」
「(――って俺余計なこと言ったかな…何か変な空気になってる気が…)」
「俺は同じ流星の3年で星空と同じリンクでスケートをやってる氷堂瑛太よろしくね」
そう言って爽やかに白い歯を見せていた。
「よろしくお願いします…って氷堂…?」
俺は挨拶を返したあと氷堂と言う聞き覚えのある名字が引っ掛かった。
「お兄ちゃん~!!」
そして遠くからあま~い声が俺たちに近付いてくるのだった。
「か、かざおか。あのさ――」
「ごめん。今日は星空さんと2人で食べるつもりだから」
俺に素っ気ない態度を取った風岡は、星空さんを連れて教室から出ていった。
「あれ~?早くもハーレム終了ですかね?」
前の席の大山が笑みを浮かべて声を掛けてきた。
「別にそんなんじゃないし…最初からハーレムってわけでも…」
「ほら。そんな孤独なお前にはコロッケパンをプレゼントだ。お返しはいらないぜ」
「おう。ありがとう」
珍しく優しい大山と昼食を食べる事にした。
――しばらくそんな日が続き、遂に日曜日。
星空さんとの約束の日になった。
「(あぁ~何着ていこう。学校以外で星空さんと初めて2人で出掛けるんだし変な服を着ていけないしなぁ。風岡は…連絡しても返ってくるかどうかだし…)」
あれからと言うもの。
風岡とまともに話す機会もなく数日が経過していた。
俺は来週こそは何とかきっかけを掴んで仲直りをしようと考えていた。
そんな風岡との関係が引っ掛かるなか、初めての初恋相手と2人で出掛ける日がやってきた。
「(ちょっと早めに着きそうだなぁ。まぁ遅れるよりは良いか)」
そう思い余裕を持って待ち合わせに到着した俺だったが。
「(えっ…あれって?星空さんっぽいな。いや星空さんだよね)」
歩みを進めていけばいくほど、ハッキリと見えてくるのは星空さんの姿だった。
「星空さん。ごめん。待った?」
「ううん。私も今来たところだよ」
そう話す彼女の姿は、普段学校での姿と違った高めの位置にしたポニーテールを揺らし、清楚で上品な印象を与える白色を基調として胸元に大きなリボンが付いたブラウス。
春らしい薄ピンク色のフレアスカート、白く小さめのショルダーバッグを肩に掛けていて、いつもの制服姿とまた違った雰囲気だった。
それを見てただ一言いわせて欲しい。
可愛すぎる。
さっすが俺の恋した――初めて恋した――女性だと鼻が高くなった。
「えっと…私服似合ってるね」
俺は顔を真っ赤にしつつ勇気を振り絞って伝えてみた。
「本当?良かった…選んできた甲斐があったよ」
「(選んできたってもしかして俺の為に?いや、ただ外出するからだよね。自惚れるな俺)」
「それじゃあ今から――」
「あ、あのね!今日柿沢くんを呼んだのって一緒に見て欲しいものがあったからなの」
「うん?見て欲しいもの?」
「そう。もうすぐ風岡さんの誕生日だから。それで風岡さんの好みとか柿沢くんなら詳しく知ってるかなって思って」
「えっ…風岡の誕生日ってもうすぐなの?去年の今頃なら風岡とまだ出逢ってない頃だったから…」
「あっ、そうだったんだ!それなら柿沢くんに今日伝えれて良かったのかも。一緒に探してプレゼントしよ」
「そうだね。本当に星空さんに教えてもらえて良かったよ。じゃないとまた風岡に嫌み言われるところだった」
俺は苦笑いしながら話した。
「嫌みだなんて。でも柿沢くんからプレゼントもらえたら風岡さんも喜ぶと思うなぁ」
「そうかな?最近は何で怒ってるんか分からないんだけど。まともに口も聞いてくれないのに。星空さんは風岡から俺の悪口とか言ってるの聞いたことない?」
「悪口とかはないんだけど…もしかしたら今回の件、私がこの前言ったことで気を遣わせているのかも知れない…」
「言ったことって…」
「…あっ、えっえっと。大した話しじゃないから。私ももう1回気にしないように言ってみるね」
この時、一瞬だが星空さんから何か焦ったような雰囲気が漂った気がした。
「えっと、それで風岡さんの好みって何かな?好きなものとか良く使うものとか?あっ、そういえば水色のカチューシャっていつも着けているよね!カチューシャなんてどうかな?」
「前に1度言ってたんだけどあのカチューシャは亡くなったお母さんの形見なんだって。だから他に代わりはきかないかも」
「そうだったんだ。そんなに大切な物だったんだね。それじゃあ他に何かあるかな?」
「あっ、料理好きだしエプロンとかどうかな!」
「いいね!それじゃあエプロン見に行こう」
――そうして俺たちはエプロンの売ってそうなお店に向かった。
「この色のエプロンとかどうかな?」
「あっ、いいね風岡さんのカチューシャの色と同じだね」
俺の提案にグーポーズで答えてくれる星空さん。
未来の世界では金メダリストでもある星空さんと、こうやって買い物をしてるなんて本当に夢みたいだった。
「星空じゃないか?星空~」
そんな幸せに浸っていた俺たちに遠くから誰かが近付いてきた。
「セ、センパイ」
「あれ?ごめん。お邪魔だったかな?」
「いえ。友達のプレゼントを一緒に見に来ていて」
そうやって星空さんは近付いてきた身長の高いイケメン男子と話し始めた。
「あっそうなんだ。えっとじゃあこちらは同じクラスの?」
「はい。柿沢拓哉くんです」
俺のことを紹介されてしまったので挨拶をすることにした。
「か、かきざわです。星空さんとは小学校から一緒で――」
「(――って俺余計なこと言ったかな…何か変な空気になってる気が…)」
「俺は同じ流星の3年で星空と同じリンクでスケートをやってる氷堂瑛太よろしくね」
そう言って爽やかに白い歯を見せていた。
「よろしくお願いします…って氷堂…?」
俺は挨拶を返したあと氷堂と言う聞き覚えのある名字が引っ掛かった。
「お兄ちゃん~!!」
そして遠くからあま~い声が俺たちに近付いてくるのだった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
可愛らしい人
はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」
「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」
「それにあいつはひとりで生きていけるから」
女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。
けれど、
「エレナ嬢」
「なんでしょうか?」
「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」
その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。
「……いいえ」
当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。
「よければ僕と一緒に行きませんか?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

