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エンディング
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「わ―――――――!!!!」
一哉は叫んだ・・・彼の中に映像が流れ込んだだけでなく、雪子の感情までダイレクトに飛び込んでいたのだ。
「ううっううう~~~っ」
現実の、元の世界に戻っていた一哉は、夜の闇の中、校舎の屋上でうずくまった。彼の中にあるのは木原への増悪、すさまじい嫌悪感、しかし、その渦の中、混濁した意識でありながらも、確かに感じてしまっていた快感が、そんな雪子の思いと、一哉自身の感情が混ざり合い、一哉の中で爆発した。
「ああ、ああああ、ああああああ!!」
一哉には泣くことしかできなかった。
「ああああ!ああああ!!」
雪子はそんな一哉にそっと手をやり、
「わかったでしょ・・・。」
と小さく呟いた。
「私には・・・綺麗・・なんて言葉、もったいないのよ・・・。」
「雪子・・さん・・・。」
一哉は雪子を見つめた。
「僕は・・・僕は・・・。」
一哉の今ある思いがあふれてくる。
「僕は、あなたを・・・あなたを・・・。」
その想いは雪子に伝わる・・、彼女を本当の意味で抱きしめたいという想いが・・・。
「一哉・・君・・。」
その想いに触れて、雪子の目から涙があふれていた。
「いいの・・・?」
一哉は小さく頷いた。二人は泣きながら、彼女は彼を導いた・・・。彼はゆっくりと立ち上がった。
「本当にいいの?」
雪子はもう一度聞く。涙を流しながら、一哉はもう一度、確かに頷いた。もう、二人には言葉はいらなかった、そしてゆっくり、ゆっくりと屋上の柵へ、二人は歩んだ。柵は二人の道を遮っていたが、二人が近づくにつれ、柵は何かの力で押しつぶされ、そこへの道は真っ直ぐにしめされていた。
バン!!!
いきなりものすごい力で後ろに引っ張られた一哉、その後あたたかいものが上にのしかかってきた。
「バカ!バカ!」
突然ポカポカ殴られる一哉。
「バカ~~~!」
そう言ってそのあたたかいものは泣きじゃくった・・・。
「亜希・・・、どうして・・・ここに・・・?」
「智子・・・智子が・・・教えてくれたの・・・あんたが、あんたが死んじゃうって・・・。」
「智子が・・・。」
そう一哉は呟きながら、ふっと雪子の方をみた。彼女は一哉と亜希の姿をみて、寂しそうに、でもニッコリ微笑み、消えていった・・・。
『雪子さん・・・。』
心の中で一哉は呟いた。しかし、今一哉は、自分の上にいる確かな命、力強い命、体温を感じながら、亜希を抱きしめた。
そして三ヶ月の月日が流れた。
真っ青の青空がみえる、そこに一人のさわやかと言うには程遠い一人の青年がいた。
「亜希~~、待ってくれよ~~。」
ドスドスドスドス 巨漢を揺らしながら走る一哉。
「何言ってんの、あんた!」
気の強い亜希はキッと一哉を睨みながらこう言った。
「冗談じゃないわよ!あんた暑苦しいのよ!!」
「そんな事言うなよ~亜希~、俺達、付き合ってんだろ~~?!」
一哉と亜希が付き合い始め三ヶ月の月日が流れた。しかし一哉は以前雪子に会う為に、ミイラになってしまわぬよう、たくさん食べる習慣を身につけてしまっていた。もう、雪子には会わなくなったのだが、一度大きくなってしまった胃は、すぐには戻らず、大量に食べる習慣だけは残ってしまったのだ。
「待ってくれよ~、亜希~。」
「こっち来ないで!」
「そんな事言うなよ~、亜希~。」
さわやかな朝に、吹き抜ける風と鳥と、そしてその姿を微笑み見つめる雪子は・・・また、儚く・・きえていった・・・。
一哉は叫んだ・・・彼の中に映像が流れ込んだだけでなく、雪子の感情までダイレクトに飛び込んでいたのだ。
「ううっううう~~~っ」
現実の、元の世界に戻っていた一哉は、夜の闇の中、校舎の屋上でうずくまった。彼の中にあるのは木原への増悪、すさまじい嫌悪感、しかし、その渦の中、混濁した意識でありながらも、確かに感じてしまっていた快感が、そんな雪子の思いと、一哉自身の感情が混ざり合い、一哉の中で爆発した。
「ああ、ああああ、ああああああ!!」
一哉には泣くことしかできなかった。
「ああああ!ああああ!!」
雪子はそんな一哉にそっと手をやり、
「わかったでしょ・・・。」
と小さく呟いた。
「私には・・・綺麗・・なんて言葉、もったいないのよ・・・。」
「雪子・・さん・・・。」
一哉は雪子を見つめた。
「僕は・・・僕は・・・。」
一哉の今ある思いがあふれてくる。
「僕は、あなたを・・・あなたを・・・。」
その想いは雪子に伝わる・・、彼女を本当の意味で抱きしめたいという想いが・・・。
「一哉・・君・・。」
その想いに触れて、雪子の目から涙があふれていた。
「いいの・・・?」
一哉は小さく頷いた。二人は泣きながら、彼女は彼を導いた・・・。彼はゆっくりと立ち上がった。
「本当にいいの?」
雪子はもう一度聞く。涙を流しながら、一哉はもう一度、確かに頷いた。もう、二人には言葉はいらなかった、そしてゆっくり、ゆっくりと屋上の柵へ、二人は歩んだ。柵は二人の道を遮っていたが、二人が近づくにつれ、柵は何かの力で押しつぶされ、そこへの道は真っ直ぐにしめされていた。
バン!!!
いきなりものすごい力で後ろに引っ張られた一哉、その後あたたかいものが上にのしかかってきた。
「バカ!バカ!」
突然ポカポカ殴られる一哉。
「バカ~~~!」
そう言ってそのあたたかいものは泣きじゃくった・・・。
「亜希・・・、どうして・・・ここに・・・?」
「智子・・・智子が・・・教えてくれたの・・・あんたが、あんたが死んじゃうって・・・。」
「智子が・・・。」
そう一哉は呟きながら、ふっと雪子の方をみた。彼女は一哉と亜希の姿をみて、寂しそうに、でもニッコリ微笑み、消えていった・・・。
『雪子さん・・・。』
心の中で一哉は呟いた。しかし、今一哉は、自分の上にいる確かな命、力強い命、体温を感じながら、亜希を抱きしめた。
そして三ヶ月の月日が流れた。
真っ青の青空がみえる、そこに一人のさわやかと言うには程遠い一人の青年がいた。
「亜希~~、待ってくれよ~~。」
ドスドスドスドス 巨漢を揺らしながら走る一哉。
「何言ってんの、あんた!」
気の強い亜希はキッと一哉を睨みながらこう言った。
「冗談じゃないわよ!あんた暑苦しいのよ!!」
「そんな事言うなよ~亜希~、俺達、付き合ってんだろ~~?!」
一哉と亜希が付き合い始め三ヶ月の月日が流れた。しかし一哉は以前雪子に会う為に、ミイラになってしまわぬよう、たくさん食べる習慣を身につけてしまっていた。もう、雪子には会わなくなったのだが、一度大きくなってしまった胃は、すぐには戻らず、大量に食べる習慣だけは残ってしまったのだ。
「待ってくれよ~、亜希~。」
「こっち来ないで!」
「そんな事言うなよ~、亜希~。」
さわやかな朝に、吹き抜ける風と鳥と、そしてその姿を微笑み見つめる雪子は・・・また、儚く・・きえていった・・・。
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