男色教師

虎 正規

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ゲイ教師、渋海

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 「好きだ、俺と付き合ってくれ!」
 「は・・・?」
 校舎裏で行われるお約束の告白シーン。
 「いや、僕たち年も離れてるし・・・」
 「愛があれば年の差なんて関係ないよ!」
 「僕たち先生と生徒だし・・・それに・・・」
 「?それに?」
 「・・・男同士じゃないすか」

 「おや、体育準備室の鍵がないぞ?」
 職員室でとある教育者が気がついた。
 職員室を出て体育準備室へと向かうと・・・。
 「こら、おとなしくしろ。逃げるな、抵抗するなー!」
 「な、何するんですか。やめてー!」
 という叫び声が聞こえてきた。
 バン!
 体育準備室の戸を開けると、 
 「渋海先生、何してんですか!」
 あの教師が男子生徒をマットの上で押さえ込んでいた。

 ガラッ。
 保険医が保健室に入れば
 「!」
 あのピンクのカーテンのようなものにベッドの上で折り重なる二つの影が映っていた。
 向こう側に回ってみたら
 「渋海先生、またですか!」
 あの先生が再度男子生徒をベッドの上でねじ伏せていた。

 「渋海先生には参りますよ、毎日のように男子生徒を狙ってくるんですから!」
 「僕もこの間体育準備室で襲われて・・・もうちょっと先生が来るのが遅かったら何をされていたか」
 男子生徒たちの悲痛な訴えを聞いて
 「よし、いってやろう」
 と他の先生たちが立ち上がった。
 
 「渋海先生、あなたの行動のせいでみんな迷惑していますよ」
 「そうです、仮にも教育者なんですからね。節度ある行動を心がけていただきたい」
 「生徒らが男色になっちゃいますよ、なったとしてもあなたは過激すぎます」
 「は~い、すいませーん」
 そう、この教師、渋海は生粋のゲイだった。
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