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第十九話 真実

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地球から遠く離れた。ボルス星、その星の文明は地球の文明を遥かに超えていた。星を囲むように作られた超巨大な宇宙ステーションや、宇宙都市などとほとんどのボルス人は宇宙に住んでいるぐらいだった。
その中の一つの会社は宇宙の彼方で地球を発見する。彼らの技術でそこに行くのは容易なことだった。
政府に許可をもらった彼らは地球の近くに到着、月を拠点にし、3つのチームに分かれ、それぞれ探索を続けた。
目標は無敵生物の作成、それを兵器化すれば、彼らと対立してる星は瞬く間に散る。そして、政府からは大量の報酬が手に入るのだ。
でも、個人組織であるため、彼らが使用するコピーレンズ(目標のデータをコピーして端末上にその生物を作る道具)はかなり小さいもので、1kmの範囲しか写せない、そして、何か障害物があるとコピーできない安物である。
そのままコピーして使うと、宇宙法に背く(非人道)であるため、その生物が死ぬ瞬間を狙わなければいけない。そんなチャンスはそう現れない。だから調査を開始して1年が経ってもアルマのチームは200個ほどの試験体しか獲得しておらず、別のチームもほぼ同じだ。
「大体こんな感じかな~」
「じゃあここは地球ではないのか?」
「そ、我々は最初からパソコンの中にいたんだ。そして、この体は0と1でできており、全てコマンドだ」
星野は自分の手を見ていた。
「俺は一体なんだ?」
「君のDNAやデータをコピーし、次何するのかを高確率で計算し、ここにいる。私も同じだよ~でも、これはもうほぼ新たな命に近い。この方法で延命してる人はいっぱいいる。」
地面に座り、星野は空を見た。
「喉が渇いた。コマンドなら、俺の乾きを無くしてもいいんじゃないか?」
「無理さ~データを改ざんするのは外でしかできない。パソコンも何もないんだよ?」
星野がサポートシステムを開いた。
「これはどうだ?」
「!!!その手があったか!」
~~~
地球探索宇宙船内
「そろそろ吐いてくれないか?アルマ君よ、コマンドとパスワードさえあれはパソコンはパンクせずに済んだのに~」
アルマが椅子に縛り付けられ、爪が全部剥がされている。
「はは、吐くわけねえだろ。俺が吐いたら、あっちの俺が死ぬだろうが!」
「そうか・・・」
足の爪が剥がされた。
「あああああああ!」
悲鳴が鳴り響く
「はあ~はあ~はあ~」
「深呼吸~そう~もう一枚ね~」
「あああああああああ!」
アルマが下を向いた。
「もう・・・殺してくれよ・・・」
「無理~俺の仕事だからよ~」
上をアルマが向いた。ははと苦笑いする。
「俺は死が怖くない、俺が死んでも、もう・・・」
足の爪をさらに剥がされた。
「あああああああ!」
「その考えがキモいんだよ!」
コントロールルームのとあるパソコンの画面に『エラー』と表示されていた。
to be continued···
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